経堂界隈

経堂界隈

February 14, 2016
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カテゴリ: 観病日記
娘、息子の我が家の子供たちは、我が家の父母(彼らにとっては祖父母)とかなりの期間同居してすごし、他の同世代と比べ、たぶん高齢者と過ごすことへの違和感は少ないのではないか。しかして、残念なことに、彼らにとっての祖父母は、特に母が、子供たちがものごころついた頃には、すでに認知症が進行していて、子供たちの母に関する記憶のかなりの部分は、それなりに過酷であった介護が太宗を占めるように思う。
とはいえ、
子供と高齢者の世代間交流は、1990年代まではあまり着目されず、そこに子供、高齢者それぞれへの相乗効果のあることも、いわば暗黙知であったものが、その後の具体的検証により、研究が蓄積されてきている。
もっとも、それはあくまでも「子供」であって、幼児であるうちの孫と、90を過ぎた認知症の進んだ高齢者であるうちの父との間に、どれほどの効果があるものか。
いやいや、たとえ、父の側に、その意識がなくとも、うちの孫(父からみてひ孫)にとってみれば、ものごころつく時期から、そこに高齢者があるのは、彼女の未来によそでは得られない、何かを残すように思う。

僕の場合でも、母方の曽祖父は、寝たきりではあったが、林に囲まれた広大な屋敷、囲炉裏傍での語らい、畜舎、池などで飼われている動物たち、といった、かつての豪農の暮らしの最後の断片とともに、人生の最後を威厳をもって向かえつつあった人の記憶として残っている。
彼女(孫)の場合、彼女には、僕の父、カミサンの親父、婿さん(彼女にとっては父親)の祖母と、総祖父母三人があり、さらに、僕らの世代も、早世された婿さんの親父さん以外の祖父母として、存命であり、どこまでの意識があるかは別に、彼女(孫)の母親たるうちの娘は、日常、我ら高齢者とも彼女(孫)を連れて交流している。
もっとも、娘の場合、「お墓参りを熱心にする者にはご利益がある」と言っているから、僕ら夫婦についても、その延長線上のものなのかもしれないけれど......

さて、彼女(孫)は、過日の我が家の父訪問に続き、週末はカミサンの親父さんを訪問した。

孫は、義父の入居する高齢者住宅を既に何回か訪問しているが、今年は、正月を婿さんの実家で過ごしたためカミサン一家の新年会には参加せず、ちょうど歩きはじめた報告をかねて、今年初めて「ひい爺」訪問。

義父の入居する高齢者施設の入居基準は、ご夫婦、もしくは単身の場合はご本人が65歳以上。おそらく、ご入居の殆どは70歳以上であられよう。
入居者の方々のご家族を、ときにお見かけするが、お孫さんでも小学校高学年まで
ひ孫の訪問 は、まず殆どないであろうことが、食事をとる食堂に幼児椅子が用意されていないことから推測できる

彼女(孫)が入っていくと、そのあたりにいらっしゃるお婆さん方(おじいさんはほとんど居ない というか、現実は厳しい、爺さんのほとんどは入居してほどなくで見えなくなってしまう)の表情が一変していく。
義父の居室に向かうエレベーターまでの廊下をたどたどしく歩く姿に人々は見入り、表情に笑顔が表れる。
漂う空気が変わるのを実感する。

「株が下がってしまってねぇ」
趣味の株式投資
「慧くん(うちの息子、証券会社勤務)は、今年のボーナスはダメだね。〇〇(義弟、石油会社)は3千億の赤字だ。役員賞与はゼロですよ。僕は、去年の後半からは景気感度の低い株式にシフトしといたから、今のところひどい目にあってない」
「いろんなとこ行きたいからANA買おうとおもうんだけど」

僕は株式投資はしない(する金もない)
「下がった上がったで一喜一憂、それも面白いけど、そればかりじゃないのもね。好きな株を買えばいいんですよ」
90を超えた達観 なのかな?

義父の居室を掃除したあと、一階に降りて食堂で夕食
エレベーターから食堂まで、彼女(孫)の花魁道中

彼女(孫)には、おうどんを注文
うちのカミサンは運転で飲めないが、義父と僕と娘(もっとも娘はまだ授乳があるので、ほんとに少しだけ)でワインの乾杯
40分ほどの夕食時間
彼女(孫)はさしてむずがることなく過ごしてくれた
むずがる様子が見えた二度ほどは、娘が、椅子から彼女(孫)を降ろして、食堂内をお散歩
再びの花魁道中にお婆さん方は目を丸くしてごらんになる

食事が終わり、スタッフの人に乱雑をわびて引き揚げる
(彼女(孫)は、まだ、それほどちゃんとは食べられない)

帰りの道中もほとんどは大丈夫だったのだが
家の近く、緑丘中学校のあたりからは阿鼻叫喚
しょうがないさ まだ一歳とひと月半

帰宅してカミサン
「高齢者は、どうしても無感動、無表情になっていってしまうのね。そこにふだんは居ない、ああいうの(孫)が行くっていうのは、無感動、無表情の予定調和を打開してくれる。高齢者はああいう幼児はむずがるから嫌がるって先入観があるけど、高齢者の多くは、子供、孫って、経験してきた人たちでしょ。幼児とはああいうもんだって分かってらっしゃる。うちの父も、なにか幸せのおすそ分けみたいな、いい気分で、最年長の男としては、いいんじゃない」

義父の居室で、網戸の掃除をした。
花粉症がひどい
「寒いとね、ちょっとあったかくなるといっぺんに花が開いて花粉はいっぺんにやってくるんだよ」





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Last updated  February 14, 2016 06:55:06 PM
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