ボランティアキャリアコンサルティング

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キャリアコンサルタントひろくん

キャリアコンサルタントひろくん

2025.11.17
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【クライエント像】
・40代女性 独身 転職3か月目
・転職希望先は、異業種(未経験)の事務職
・従来複数の職業を経験してきた。一箇所に所属し続けるのが好きではない。
・正社員就労2社 派遣での勤務7社を経験。合計職歴23年。
・将来は自分の興味・適性を感じている国家資格を取得して、マイペースで仕事をしたい。

【仮想相談文】
40代女性です。独身です。転職活動3ヶ月目です。私はあまり一箇所にとどまるのが好きではありません。仕事よりも力をいれたいことが生まれてもきました。ですから、正社員としての就労が2件。派遣としては7件。合計で23年程働いてきました。

しかし私も年齢が高くなってきて、最近自分が柔軟でなくなってきたり、新しいことに取り組むのが苦手になってきていることを自覚するようになりました。ですからしばらくは落ち着いて仕事をしたいと考えており、退社して就職活動に集中しています。

私は安定して仕事を務める一方、行政書士の資格を取得したいと思っています。将来は行政書士の資格を活用して、マイペースで仕事できるようになればいいと感じています。ですので、今までの業界・職種とはちがった新しい職種(行政書士業務に関連する)を目指すことにしました。

その上で、転職活動を支援してくれるキャリアコンサルタントにも相談しながら、転職活動を始めたのですが、採用にまでいたりません。それどころか、面接行くたびに面接官から色々突っ込まれた質問をされます。腹がたったり、がっかりしています。(普通のがっかりじゃありません。すごくです…)

どんなことを言われるか?というと
「40代で未経験職種に応募なので、何故リスクある道をあえて選ぶのか?」
「この歳で職種転換への転職は難しいと思う。40代で新人はちょっとねぇ、30代だと良いけどね。」
などです。セクハラですよね?これって。とはいえ、採用してもらう立場なので、面接に行く度に心折れてしまいます。
何度も続くので、「どうせ採用するつもりないのに厳しい言葉投げかけるなら、書類選考の段階で落として欲しい!」とも思っています。
ずっと落ち続けているので、実務経験として行政書士に関連する経験を得るのはやめることにして、今までの職種で仕事を続けた方がよいのではないか?とも弱気になっています。今までの職種に戻っても、資格の勉強はできるので…
とはいえ、次の会社では長く働きたいから、今回が最後の転職活動のつもりです。焦って妥協したくないけど、生活があるので悠長に探してる暇もありません。でも面接に行くたびに、ババア扱いされていて、面接に受かる自信がまったくありません。どうすれば合格できるでしょうか?

【回答】
こんにちは。転職活動を3カ月もされているのですね。
転職活動単体でも、エネルギーをとても使いますし、生まれるストレスも強いはずです。その上、退職した上での転職活動ですから、いろいろと生活不安へのストレスもあることでしょう。
そうしたいろいろな逆境の中、それでも何件も応募された上で面接に進んでおられるのは、相当な行動力をお持ちの方だと強く感じました。その行動力を活かしながら、効果的な方法や、今後の進路の方針などを適切に定めていって、新たな職を得て頂きたいと思います。
・40代の女性で、退職後に転職活動に集中されている。
・未経験の職種に挑戦されている。
・今後は行政書士の資格取得を目指していきたい。
・正社員としての就労はあきらめようとも考えている。

次に企業反応からみる、相談者様の選択にたいする強み・弱みを考えて参ります。(強み)
1:面接に何度も進んでいる為、従来形成されてきた職歴(以後「キャリア」と呼びます。キャリアは単に仕事のスキル・経験だけでなく、私生活で培った能力・スキル・マインド等も含めた総合的な指標と考えてください)が、即戦力性と関連のある面、実務能力の高さを感じさせる魅力なども有している可能性がある。
2:通常20社ほど応募して、面接に進めなかった場合、その業界・職種における自分のニーズが無い(微少)であることの裏返しと考える方が、現実的であるというハローワークでの1つの裏指針があります。ですが、相談者様は面接に進めているので、応募書類に何かしらの魅力がある可能性がある。


(弱み)
3:応募書類と面接の関係性は、応募書類が自分の性能の説明書のようなもので、面接はその性能・説明書を証明するためのコミュニケーションと位置付けられます。しかし、複数の応募書類の選考が通っているのに、面接で落とされつ続けています。つまり、応募書類と面接の場でのコミュニケーションが、しっかりとつながっていない状態にあることが考えられます。※後に詳述
4:年齢が高いのに新人と言うことは、戦力になってからの稼働期間が短いという圧倒的に不利な負の条件が発生します。この点はどの業界を選ぼうが、新人として入る=即戦力性を活用しない選択肢を選ぶと、必ず発生します。
5:他の回答者様への返答から推察したのですが、相談者様は次の転職やキャリアアップを考えている上、それが採用側に伝わっている可能性があります。元々稼働期間が短くなりがちな環境の上、本人の特性・志向から更に稼働期間が短くなりそうだと、相手側に感じられている可能性があります。

これらをまとめると、相談者様は応募書類で自分を効果的に訴求できている。また訴求力の源になるキャリアの内容自体を持っておられる。しかし、キャリア証明の方法としてのコミュニケーションでは、上手に訴求できていない。加えて稼働時間が短くなる基本的条件、更には相談者様の個性・志向で、なおのこと短くなるかもしれないと思われていいそうなわけです。

ここからは私の私見になりますが、私が先ほど指摘した問題点。すなわち 「応募書類と面接での訴求が上手につながっていない」という問題点を解消することが、状況の打開に向けて大切なのではないか? と感じられます。
簡単に言うと、現在の応募書類が、相手の好みに合わせすぎて作ってしまっていないか?ということです。
もちろん面接に進めないと、コミュニケーションの機会が設けられません。ですから、履歴書では性格かつ簡潔に自分の職歴等を提示します。そして職務経歴書において、相手のニーズを自分(が持つキャリア)が充足させますよ。満足させますよ。というメッセージを送る為に、相手のニーズをとらえた内容で作成するように指導されたのではないでしょうか? キャリアコンサルタントから助言をもらえた機会もあったようなので、そうした工夫を既にされているか、仮に指示が無くても、それをする能力をお持ちなのではないか?とは感じられます。
しかし、その姿勢は 「書類と本人の訴求内容とのギャップが大きくなる」という傾向を高めるリスク を持っています。これは相談者様だけではありません。多くの応募者の方々が通過するジレンマです。
書類選考は通りたい。でも本当のことを書きすぎれば、マイナスポイントも相手に把握され、何より書類選考が通らないことになる。このジレンマは、本当につらいことでしょう。
ですが、これは実は採用側も同じなのです。応募書類を事前に把握し、期待を感じ、いざ面接してみたら「思ったよりも応募書類とは違うキャリアを持っているようだ、人物像のようだ」と感じて落胆することが、たくさんあるわけです。だから場合によっては、その気持ちを応募者にぶつけてくるような企業も少なくありません。(企業側が高望みするのも、自業自得だとは思いますが…)

ですから、このジレンマの解消として、以下の案をご提案申し上げます。
提案1:再度応募書類を作成し直す。
基本的には応募先の業界・業種の研究を十分に行い、ターゲットたちが求めるニーズを探り当てます。そしてそのニーズを充足するキャリアが自分にはある、ということを訴求します。ですから履歴書では、正確かつ簡潔な経歴を列挙します。そしてニーズへの対応として、職務経歴書の内容で勝負します。
職務経歴書を作成する為には、自分の今までの職歴を棚卸する必要があります。そして重要なのが、「ご自身の人間力に大きく関わる部分=ベテランとしての人間力対応、応用力の発揮、役職にいなくても発揮するリーダーシップ等の訴求、につながる自分の個性などのふりかえりも大切になってきます。
恐らくですが、この後者の人間力の振り返りが不十分なのではないか? それによって、応募書類と実際に面接で観られる姿が違ってしまうのではないか?という可能性を感じます。
ですので、例えばですが楽天ブログ ボランティアキャリアコンサルティングサイトの就職活動編を読んで頂き、 時間をかけてもう一度自己理解の作業をおこなってみる のは、おすすめです。 その内容を、従来のキャリア(これは事実ベースで訴求できていれば、相手が評価している可能性があります)とかけわせて、書類上でも、面接上でもPRできるとよいかと思います。 チャプター0と1(できれば2も)に取り組んでみて下さい。
https://plaza.rakuten.co.jp/kendochourai/diary/201707250000/
提案2:面接内容の反省をPDCAで科学的に行っているか?
私も多くの面接の場において、削られてきた経験を持っています。この痛みがあるからこそ、他の方に経験させまいとしてキャリアコンサルタントを取得しました。本当に辛いはずですよね。
でもそのつらさを「成功のための糧」にできてしまうと、流れは大幅にかわってきます。筋トレのようなものです。きついし、痛みもある。でも乗り越えると、体力がついているなどの自分に好ましい結果がついてきます。
面接も同じです。相手がどのような点を質問してきたのか?
批判してきたのか?
くりかえし、確認してきたのか?
嫌味をいってきたのか?
それらを頭の中で覚えて置き、面接終了後に直ちにメモなので記録します。
その後、ご飯をたべたり、休んだりします。鋭気を養った後に、
それらの採用側スタッフの発言の意図を、分析するのです。
1.私に求められたニーズは何だったのか?
2.何が本心・本音にこめられていたのか?
特に批判、嫌味は、表面的なことを踏まえても効果がうすいのです。例えば「今から新人じゃあねぇ。年くってるしねぇ~」と言われたら、その意図を考えてみます。
・自分の覚悟を試された
・自分の向上心を試された
・自分の更なるキャリアアップの気持ちがばれた?最後の就職先でないと感じて、活躍期間が少ないって思われた?
こういう分析、気づきを、
1:応募書類にある程度盛り込む(1社ごとに内容を大幅に変えるのは大変なのである程度)
2:面接の場でのコミュニケーション内容においては、(大幅に)十分に盛り込みながら、対応する。
という作業を行うわけです。
☆ベテランがPDCAを使いこなすとは、たとえばこのような対応 なのではないでしょうか? 私には相談者様が必ずこれをできる力がある!と強く感じております。またこうした姿勢・能力は、かりに相談者様が 40代の新人だとしても、新人ながら即戦力性もあるという存在をPRする材料にもなる のです。
提案3:自分の活力を維持できているか?
ストレスへの対応は、就業に成功した後も重要ですよね。就職活動期間で多大なストレスを受けていた。そして新しく入った企業でも数か月はストレスが大きい状況が続くわけです。 この期間を乗り越えて、安定して仕事をできることが、相談者様の真の目標なのではないでしょうか?
とすれば、現在から就職後の数か月間も見越したストレス対処方法を学んでおいて、それを明日からでも実行することがよいと思います。実行力のある相談者様には、活用しやすい方法だと思われます。
詳しくは「コーピング」「レジリエンス向上」について、先ほど紹介したサイトの記事をご覧ください。

(まとめ)
私は相談者様のキャリアには魅力があるはずだと感じています。一方、書類と面接の場での振る舞いの連動が不十分である。その為に必要な自己理解・仕事理解が不十分である。就活に限定して発生する問題解消法としての具体策(例:PDCA)があまりなされていないことを感じました。
それらは相談者様の能力・行動力の発揮によって、十分に対応可能と強く感じます。応援しています。
(^^)


【ポイント】
1:クライエントの主訴を把握する。今回は面接に受かる方法を教えて欲しい。また自信を失っているので、支持して欲しいとも感じているはずです。
2:主訴に応える具体的な案を複数提案します。クライエントが主体的に選択できる状況を作ります。もちろん、クライエントのニーズを反映させた提案内容にします。キャリアコンサルタントの価値観で、良いと思われる方法を提案することは控えます。

【流れ】
1:クライエントの頑張り、苦労をいたわる。
2:現状を客観的に再確認する。
3:(ニーズを把握しておいて)現状の強みと弱みを提示。強みはクライエントの自信を回復させる。弱みは問題の解消を狙う為に提示する。
4:キャリアコンサルティング、就職活動におけるノウハウという専門スキルをベースとして、今回のクライエントが抱える問題を解消しうる対策を複数提示する。
5:クライエントをエンパワメントし、勇気づけて終了。





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Last updated  2025.11.17 22:54:41
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