キータンのひとりごと~昭和せつなく懐かしく

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キータン.

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2008.02.13
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「手足がしびれる。身体がおかしい」
母が身体の変調を訴える。病院に行くと言う。

最近の母のよく見せる行動だ。
近くの病院に行く。病院のロビーに入って、いつも驚く。
お年寄りのなんと多いことか。

そして……ロビーの騒々しいこと、年寄りの社交場のようだべえ。

「雪が降りよん中、よく病院に来たんな」
「雪が降りよったかいのう。気がつかんかったわい」

「雪が降りよるか、雨が降りよるか、気にならんなったわい」

ふむふむ、病院のロビーにはユニークな話が飛び交っているわい。

「おいおい、そんコートはわしんや。人のを持って行くと泥棒や」
「おっとと、失礼、間違うたわい。うん、泥棒やったらもっといいもん持って行くわい」

「あんた若いな。八十過ぎに見えんわい」
「七十一じゃ」
「そりゃ失礼、ワシは九十じゃ、いくつに見える」
「……?!?!」

「昼ご飯、何を食べるかって?」
「そう、あんたが何を食べるか尋ねているの」
「尋ねて、どうするんや」

「それじゃ教えられん」

うん、メモ、メモ、メモしている暇がないほど面白い。ああ。

母の病気はどうだったかって……。
雪が降って急に寒くなったから母の身体がびっくりしたらしい。
「漢方の安定剤を出しておきますからね」


ふふふ、それで、母の手足のしびれは治ったようだ。
うん、先生は魔術師のようなものだ。
そう、雪の朝のひとつの騒動だった。うん、また来週かな?!?

うん、私が入院している時は、母は元気そのものだったのに
私が退院するといなや、病院に行く、行きたいと訴えるようになった。

病院に行きたい。老人の癖というか習慣らしい。
私が入院している。そちらに気が回って、自分の病気を忘れていたようだ。
私の入院が最良の治療薬だったらしい。ふふふ。





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Last updated  2008.02.13 11:07:19
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