キータンのひとりごと~昭和せつなく懐かしく

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キータン.

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2008.02.11
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下弦の月.jpg

夜、散歩に出た。静かだ。空を見上げた。
暗かった。西の空に月がひそかに浮いていた。
下弦の月だ。私は、実は「低い齢の月」が好きだ。

低い齢の月、これから次第に大きく成長していく。
そう、可能性を秘めた月だ。
うん、今夜の月は「四夜の月」らしい。

四夜の月は、満月や十五夜のように明るくはない。
西の空にぼんやりと消えそうな弧を描いていた。


耳元に入れたイヤフォーンからは中島みゆきが聞こえる。
冬の空に浮かぶ四夜の月、中島みゆきの歌声。

私は歩調を緩めた。緩めて立ち止まり、月を眺めた。

「梅が咲いているよ。庭の梅が少しだけ咲いているよ」
今朝、母の呼ぶ声で庭を見た。
四、五輪ぐらいだろう梅の蕾がそっと咲きほころびかけていた。

「梅が咲いた。今年も春が来る」

私はそっとつぶやいた。

夜、散歩をようやくに終えて、庭に佇んだ。
四夜の月、二分咲きの梅、病気治療中の私。

「これから、みんな良くなっていくんだ」


耳元からは中島みゆきの歌声が響いていた。


♪行き先を照らすのは まだ咲かぬ見果てぬ夢

  ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
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Last updated  2008.02.11 22:06:28
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