心の赴くままに

心の赴くままに

PR

Profile

kishiym

kishiym

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

cozycoach @ Re:徳川忠長 兄家光の苦悩、将軍家の悲劇(感想)(11/20) いつも興味深い書物のまとめ・ご意見など…
2012.03.20
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 城山三郎さんは、若い頃から箴言の魅力に惹かれ、生きる指針としてきたといいます。

 ”静かに 健やかに 遠くまで”(2004年8月 新潮社刊 城山 三郎著)を読みました。

 経済小説家として知られている著者の、人間に対する深い愛情と洞察力が分かる箴言集です。

 城山三郎さんは1927年名古屋市生まれ、1945年に県立工業専門学校に入学、理工系学生であったため徴兵猶予になったが海軍に志願入隊し、海軍特別幹部練習生として特攻隊に配属になり、訓練中に終戦を迎えました。

 1946年に東京産業大学予科に入学し、1952年に改名された一橋大学を卒業しました。

 父が病気になったため帰郷し、岡崎市にあった愛知学芸大学商業科文部教官助手に就任し、後に同大学文部教官専任講師となり、金城学院大学にも出講しました。

 1957年から茅ヶ崎に転居し、1963年から愛知学芸大を退職し、作家業に専念しました。

 1958年に第4回文學界新人賞、1959年に第40回直木賞、吉川英治文学賞、毎日出版文化賞、1996年に第44回菊池寛賞、2002年に朝日賞を受賞しました。

 そして、2007年に亡くなりました。



 当時、ケインズの「伝記論集」があまりにも面白く、一夏、信州にとじこもって邦訳したそうですが、出版社に持ちこんでも日の目を見なかったそうです。

 しかし、その10数年後にその出版社から別の学者の訳書として出版されました。

 学者世界の歪みをはじめて思い知らされたこともあり、経済学から離れて文学へと傾斜して行くことになったとのことです。

 一つの箴言が人生コースを変えさせる契機になり、おかげて悔いのない人生を送ることができたといいます。

 本書はそ著者の作品群から、箴言といえるようなものを抜粋した箴言集ともいえるものです。

「黙っていては、とり残される。性急に声を上げた方がいい」「せまい日本、そんなに急いでどこへ行く」(打たれ強く生きるより)
「人生は謂わば一つの長距離競走だ。焦る必要はない。平らな心で一歩一歩を堅実。最初から力の限り走る必要はない。急げば疲労をおぼえ、焦れば倦怠を招き易かろう。永い人生だ。急いで転んでもつまらないよ」(鼠より)
「死とは何か」「人生とは何か」などという問いは、実人生においては、何ほどの意味も持たない。死のかげを払いのけ、とにかく生活してみること。人生を歩いてみて、はじめてその真実がわかるのではないだろうか。(男たちの経営より)
 この日、この空、この私、このところ、払はそんな風につぶやくことが多い。そうした思いで暮らしていけたらと願っている。自分だけの、自分なりの納得した人生-それ以上に望むところはないはずだ、と。(男の生き方より)

第1章 生きていく日々
第2章 会社のメカニズム

第4章 サラリーマンの敗者復活戦
第5章 世わたりの秘訣
第6章 家庭の姿かたち
第7章 老後の風景






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012.03.20 08:05:32
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: