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cozycoach @ Re:徳川忠長 兄家光の苦悩、将軍家の悲劇(感想)(11/20) いつも興味深い書物のまとめ・ご意見など…
2016.06.12
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 厚労省の人口動態統計年報によると、2010年に生まれた子供のうち、両親の一方が外国籍のハーフは2万2000人いるそうです。

 街なかで外国人を見かけることは珍しいことではなく、今日、誰にでも一人くらいはハーフの友達がいる可能性があります。

 ”ハーフが美人なんて妄想ですから!!”(2012年6月 中央公論社刊 サンドラ・ヘフェリン著)を読みました。

 ドイツ人と日本人のハーフである著者が、日本におけるハーフを取り巻く環境と国際感覚のない純ジャパの特徴を紹介しています。

 ハーフだから容姿端麗、ハーフだから金持ち、ハーフだから社交的、ハーフだからバイリンガル、いやトリリンガルくらい当然、ハーフだからインターナショナルスクールなどの出身など、幾重もの色眼鏡でみられるといいます。

 でも、実際には、不美人なハーフもいれば、日本語しか話せないハーフもいれば、貧乏なハーフもたくさん暮らしています。

 サンドラ・へフェリンさんは、本名、渡部里美、1975年にドイツ人の父親と日本人の母親との間でロンドンで生まれました。

 幼少期に父親の出身地であるドイツへ移住し、短期間、千葉県の公立小学校へ通学していた時期を経て、ミュンヘンで育ちました。

 1997年に再び日本へ立ち、一般企業での勤務を経て、TBS系列放映の”ここがヘンだよ日本人”にパネラーとして出演したのを機に、タレントとしての活動を始めました。



 日本人には外人顔に見え、メールや電話では問題はないものの、実際に対面したときに相手が顔と名前のギャップに混乱を起こすといいます。

 かつて、アレキサンドラ・ヘーフェリンやヘーフェリン・アレキサンドラと名乗っていたこともあるそうです。

 ”はじめに”で、ハーフあるあるを3つ掲げています。

 1つ、初対面で、ハーフの男と聞かされた友人の友人は、ウェンツ瑛士やJOYのような、線の細い男をイメージするらしい。

 2つ、ファーストフード店で、マクドナルドでカウンターに立つと、メニューをひっくり返して英語メニューにされる。

 3つ、過度な期待で、勝手に股間に超巨大モンスターが付いていると思われている。

 そんなハーフを取り巻く環境と、国際感覚のない純ジャパの特徴を紹介しています。

 ハーフ・マトリックスには、理想ハーフ、顔だけハーフ、語学だけハーフ、残念ハーフがあるといいます。

 理想ハーフは、語学が堪能で見た目も美しい、滝川クリステルのようなハーフです。

 顔だけハーフは、容姿は目を見張るほど美しいが、使える言語は日本語オンリーです。

 語学だけハーフは、日本語も外国語も自由に操れますが、容姿が普通の人たちです。



 困った純ジャパには、積極的すぎる人々、思考停止する人々、偏見のある人々、親があるといいます。

 積極的すぎる人々は、ハーフに対して好奇心旺盛で、初対面でいろいろと質問してきます。

 どこの国のハーフ?、両親のどっちが外国人?という質問から、納豆は食べられる?、異性は日本人と外国人どっちが好き?まで尋問のようにまくしたてます。

 思考停止する人々は、ハーフのガイジン顔を見ると頭のなかが真っ白になります。

 外国人に話しかけられたと勘違いして動揺するタイプに多く、いくら日本語で話しかけても英語で返されたり、自分は日本人だと説明しても理解してくれません。



 困った親たちは、ハーフの子がほしい、だってそしたらモデルになれるから、欧米人と結婚したい、だって子供がブルーの目になるからとか思ったりします。

 ほかにも、日本で暮らすハーフならではの苦労や体験談がいろいろと語られています。
 ハーフにとってありがたい純ジャパは、現実を直視していて現実を理解できる人とのことだそうです。

 また、ハーフでいて良かったと思えるのは、どちらの国にも”ただいま”と言えることであるということです。

第1章 ハーフと言ってもピンからキリまで
第2章 ハーフのまわりの困った純ジャパ
第3章 ハーフの「揺りかごから墓場まで」
第4章 日本社会の片隅でハーフが叫ぶ






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Last updated  2016.06.12 05:23:42
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