「ネズミ」や「ヘビ」、「ドラゴン」とは遊んだ記憶はあるが、「飛び魚」とはない。というか、知らなかった。
納戸の奥底に眠っている花火セット「真夏のレジャー大作戦・お徳用バカンス」(商品名)は、確か一昨年に近所のYさんから買ったものだが、これといった機会に恵まれず、ケツに火も着かず、人知れずジーッと棚の上に佇んでいる。
いい歳して庭でキャッキャッと遊ぶわけにもいかず、友人に「花火しようよ」とも打ち明けられず、今日に至ってしまった。花火好きであるだけに、悪いことをしたと思っている。だから、しっかりと対面することを避けていた。見て見ぬふりをしていた。本当に悪いことをしたと思っている。
週末の新潟の釣りは深夜から始める予定で、初イカゲットと相成れば、それを祝うモノが欲しかった。で、ふと思いついたのが「お徳用バカンス」だったのだ。
子どもの頃に使った、水着入れのようなビニールケースは変色が進んでいた。と、一際輝く丸いシールに目が行く。なになに?「人気商品・飛び魚入り」?非常に繊細かつ攻撃的なネーミングだ。ちょっぴりムキになってしまうような商品名だ。釣り上げたばかりのイカと飛び魚の競演。魅惑の世界だ。

説明書きによると、「イナズマが宙を舞う」とある。飛び魚とイナズマの共通点が見当たらないが、きっと、バリバリドカンヒュルルルンと来るような代物に違いない。シールのイラストには、元気良く宙を舞う飛び魚と、なぜかその後ろに富士山が控えている。このミスマッチが泣かせる。えーと、「現象図と実物の色が異なる場合があります」とある。そんなこたぁ気にしない。それよりも、初イカゲットを祝うバリバリドカンヒュルルルンと煌く光と、花火に照らされた煙がうっすらと斜め上空に流れる図、鼻孔の奥にまで届く火薬の香りが、今にも立ち込めてきそうだ。いいぞ、いいぞ。
ただ、問題は賞味期限だ。やってみなくちゃわからない。「お徳用バカンス」の中には1つしかないから、イカ釣り同様にこっちもぶっつけ本番ということか。んー。
「釣りも花火もシケてたら、線香花火でナンマイダ」
PRO4 2012.10.02
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