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2009年04月23日
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カテゴリ: 癌患者の娘
今日は朝から晩まで病院に居た。
実はゆうべ仕事でトラブルが発生して、
なんだかんだで夜中まで振り回されてしまった(-_-;)
今日もまだトラブルが続いていて、現実逃避がてらのブログ更新。

父は昼食はお粥を食べたし、ゼリー状の栄養食も完食した。
食事前には買ってきたスポーツ紙を見て、
ソフトバンクが昨日勝ったのを知り嬉しそうだった。
記事を全部読まないけど、野球と競馬の記事は見ていた。

食事の時は手に力が入らなくなってきて

目の前の患者さんは、またいつもと同じようにじっとこちらを見ていた。

父は昼食後に呼吸が乱れて、
胸のゼイゼイという音がどんどん大きくなり、苦しそうだった。
最初のうちは声をかけると「大丈夫」と言っていたけど、
だんだん呼吸の乱れが酷くなり「苦しい!」と言うので
看護婦さんを呼んだ。
酸素の量を多くしても、ずっと苦しそうで
見ていても何もしてあげられなくて歯がゆかった。

斜め前にいる患者さんも、何かの薬の副作用のようで
とても苦しそうにうなりながらベッドでじたじたしていた。
布団を足で蹴り、全部床に落としてしまい、手元のペットボトルも落として

私に向かって「助けて!奥さん、助けて!誰か呼んで!」と言うので、
代わりにナースステーションへ看護婦を呼びに行った。
「もう死にたい。苦しい。助けて」と何度も言っていた。
ガリガリにやせ細っているその患者さんは、意識が混濁している様子だった。
看護婦さんは事務的に対応をしていた。

「ちょっと寝ましょうね」と言って、その場を去った。

父は酸素の量を増やしてしばらく経ったら、少し落ち着いたようだった。
今日は何度も足をばたばたしているので、布団をめくると
足のむくみが尋常じゃないほどに腫れあがっていた。
膝を立てたり伸ばしたりという動作を数十秒ごとに繰り返していた。
布団が重たいようだったので、布団を取るか確認をして
足の下に掛け布団を置いた。
今父は24時間おむつをしているので、足を動かすたびに着ている浴衣がはだけて
下半身が丸出しになってしまう。
バスタオルでは覆いきれず、近くのスーパーへ行って
大判のバスタオルを買ってきた。

つい最近までは周りの患者さんがおむつを交換している様子を見て、
部屋中に漂う匂いが辛い事を言っていた父。
今自分が同じような状況になったのが、とても耐えられないのだろう。
おむつをつけ始めてから記憶障害が始まった。
だから、これ以上は父の気持ちが乱れないようにするようにしてあげたい。
昨日あたりからは浴衣がはだけても、何があってももう言葉を発しなくなった。

おむつかぶれも起きているし、睾丸がひどく腫れあがっている。
これも足や腹水同様、むくみだそうだ。
今日はお腹全体と、太もも、背中に私の何十倍もの範囲で
蕁麻疹のような赤い発疹があり、時々痒そうにじたじたしている。
主治医は原因がわからないので、数日様子を見てから皮膚科へ連れて行くと
言っていた。明日行けよ…と思った。

父は寝ているかと思うと時々目を大きく開けて周りを見る。
うとうとしていても、肩を叩くとすぐに目覚める。
声をかけても手をちょっと動かしてジェスチャーで伝えようとしている。
時間の事や私達の事も何も聞けなくなっている。
今朝は補聴器も時計も外してあったので、補聴器だけつけてあげた。
何分か置きに呼吸が乱れて、咳をしても痰が出せない。
「苦しいのに何もしてあげられなくてごめんね」と言ったら
じっと私の眼を見て黙って苦しそうにしている。
今日一日、一度も笑顔を見る事はなかった。

母へ電話をして、状況を伝えた。
電話を父の耳元へ近づけて、母が何か言っていたけど、
「うん」としか言っていなかった。
母はいてもたってもいられないようで、明日は行くと言い出した。
くれぐれも転ばないように、タクシーで病院へ来るように言った。

主治医は呼吸が苦しいのが食後に多いことから
今夜から食事を休ませようと思うと言った。
痰が出せなくてさらに苦しくなっているので、
出来るだけ痰を出すように、ネブライザー吸入をしてみると言っていた。
ずっと仰向けで寝ているので、時々寝返りを打って
痰が出しやすくなるように、臓器が動く方が良いと言った。
父は寝返りを打つのも身体がしんどそう。
ベッドの両脇の手すりにしがみついてどうにか横を向く。
何度も何度も寝返りを打っても、痰も出ないし呼吸も楽にならない。

夕方になって、昼間よりも胸の音が治まってきたので、
話しかけると意識がしっかりしていた。
メモに一人部屋へ移ろうよって書いて見せた。
「保険がきかない。高い!」と父は言った。
「お母さんが大丈夫だって言ってたよ。個室だったら大きな声で3人で話せるよ。
ここは、悪いけど騒々しくて落ち着かないよ」と言った。
すると父は「わかった。一人部屋へ行く」と言った。

看護婦さんに話をしてみたけど、今個室の空きがないそうだ。
いつ空くかもわからないと言ったので、空き次第すぐに移れるようにお願いをした。
父に「今空きがないけど、空いたら移れるって」と言うと
黙って少し頷いていた。

夕食時間になったけど、もう食事はしないので、
周りの様子が見えないように、カーテンを全部閉めた。
先週からオレンジスイートの精油を持ってきていたので、
気持ちが少しでも明るくなるように、ティッシュにたらして枕元に置いた。
「わかる。匂う。」と父は言った。

母から電話が来て、夕食も取れないのだから、
後はもうお父さんは寝るしかないので、私に帰るようにと言った。
面会時間内ぎりぎりの21時までいようとしたけど、
お父さんが気を使うから、適当な頃合いで帰りなさいと言われた。
父の手を握って「また明日来るからね」と言うと、
また力強く手を握り返してくれた。

食事が出来なくなったら、さらに消耗が激しくなるんだろうな。
飲み物も気道に入ると危ないからと言って
あまり飲ませないようにと言われた。
点滴だけになってしまった。
家に帰ってくると、私もいてもたってもいられない気持ちに襲われる。
一人で苦しんでいないか、看護婦さんはちゃんと気づいてくれるか
色んな気持ちでいっぱいになる。
1日ごとに父の変化が目まぐるしくて、だんだん冷静でいられない事が増えてきた。
落ち着いて、父には笑顔で接したい。
明日もまた父に会えるから、私も頑張ろう。





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最終更新日  2009年04月23日 23時58分28秒
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