畳床とは、
畳表
を張る畳の土台(芯材)のことです。
畳床の種類により日本工業規格では、稲わら畳床及び稲わらサンドイッチ畳床(JIS A5901)と
建材床(JIS A5914)に分けられています。
■ 稲わら床及び稲わらサンドイッチ畳床
稲わら床
40cm位の厚さの乾燥させた 稲わら
を縦横に積み上げ強く圧縮して縫いあげて、
5~5.5cm程度の板状に加工した畳床のことです。
【長所】
・感触が良い
・表替えを繰り返しても丈夫である
・調湿機能(吸湿・放湿性)に優れている
畳表と畳床の両方の吸放湿効果がある
・断熱効果
藁と藁の間に空気層があるため
・耐久力や復元力が高い
・吸音効果がある
・弾力性があり、踏み心地が柔らかい
【短所】
・材料の入手が困難である
・製造が難しい
・重くて取り扱いが面倒である
・ダニなどの害虫が繁殖しやすい
・カビが生えやすい
現代の住宅は気密性が高くなり、昔の家に比べ空気の循環が悪くなりました。空気の
循環が悪くなると当然湿気がこもりがちになり、畳が室内の水分を吸着するばかりで、
放湿ができない状態になっています。そこにカビが生え、さらに藁と藁の隙間にダニ
が繁殖するという悪循環を生んでいます。
そこで防虫加工処理が施され、従来の稲わらを使用した畳が引き起こしている健康影響
の問題になります。
→ 詳しくは、「 藁畳の防虫加工処理
」をご覧ください。
稲わらサンドイッチ畳床
これはポリスチレンフォーム、又はインシュレーションボードを藁ではさんで製造した畳床
です。

【特徴】
・藁床に比べて軽い
・藁床に比べてダニが発生しにくい
ここで使用される藁床にも先述の藁床畳と同様の問題があります。
又、間に挟むポリスチレンフォームやインシュレーションボードの問題点については、
下記の建材床をご覧ください。
■ 建材床(建材畳床、化学床)
木材のチップを圧縮成形したインシュレーションボードやポリスチレンフォームなどを
単板あるいは積層させた畳床のことです。
インシュレーションボードやポリスチレンフォームを単体もしくは上記図のように組み合わせて畳床とします(組み合わせは他にもあります)が、中でもポリスチレンフォームをインシュレーションボードではさんだ三層構造になっているものが一般に良く使われますので、ここではその長所と短所を述べていきます。
【長所】
・安価
・軽い
・断熱効果
ポリスチレンフォームが断熱効果をもたらします
・工業製品なので品質が安定している
・ダニが藁床に比べて発生しにくい
・階下への防音性能に優れる
【短所】
・踏み心地が藁床に比べて硬い
・耐久性が低い
ポリスチレンフォームに畳表を縫い付けたり、縁を縫いつけることにより穴が空き、何回も
表替えができない
・吸放湿性が藁床に比べて低い
・藁床ほどではないがカビは生える
芯材のポリスチレンフォームが湿気を通さないために、インシュレーションボードにカビが
生えてしまうことがあります
ここでは一般的な建材床の長所および短所について述べていますが、畳床となるインシュレー
ションボードおよびポリスチレン
フォーム自体にも問題があります。
→ 詳しくは、「 インシュレーションボード
」、「 ポリスチレンフォーム
」の項をご覧ください。
熱橋(thermal bridge:ヒートブリッジ) 2011.09.05
換気回数 2011.08.19
換気量 2011.08.19
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