学童保育についての本を読みました。
障害のある子もない子も共に育つインクルーシブ教育の実践をこんなところから学びました。
今日から何回かに分けて読書メモを残していきます。
『 連携と協働の学童保育論
ソーシャル・インクルージョンに向けた「放課後」の可能性』
(三好正彦
、2012、解放出版社、2000円)
僕は面白そうな本を読むとき、まず必ず目次からチェックしています。
そして面白そうなところ、興味を惹かれたところに線を引きます。
この本では次の3点にまず線を引きました。
「 障害のある子どもと異年齢集団 」(1章より)
「 指導員の子どもに対する媒介行為 」(2章より)
「 指導員の障がいのある子どもと健常児の媒介行為 」(2章より)
これらは面白そうだと感じたところでもあり、詳しく知りたいと思ったところでもあります。
いわばこの本を読むうえでの目的意識となったところです。
「序章」以降も、個人的に大事だと思うところには線を引いていきました。
自分自身の経験や取組、これまでの問題意識と重なるところがたくさんありました。
=============================== 『連携と協働の学童保育論』
1
<序章 はじめに より>
・障害のある子どもたちを受け入れた「学童保育」における実践
・さまざまな背景を持った子どもたちが
学齢期、またそれ以後に関しても、
地域社会で生活を営んでいくことに
「学童保育」が寄与する可能性とその役割について明らかにしたい。
・指導員たちの「待ちの姿勢」
「できるかもしれないから待ってみよう」
「できるところまでさせてみよう」という姿勢
・「人間は実際にかかわってみないとわからない」という考え
・障害の中身以上に、人間同士のかかわりから生まれるものを重視
・人間同士の対等なかかわりを実現する
・障害のある子どもたちが、
学齢期以後も地域社会で生きていけるようにしたいという願い
・「心のバリアフリー」
・例えば、本人とのやりとりをせずにそばにいる指導員に話しかけてくるケース
=障害のある子どもの存在が「聞いてもわからない子ども」であると
認識されている
=”障害者”としての画一的な見方の現れ
・ インクルージョン をめざす意義
・「万人のための教育」
:障害のあることなどによって排除されることのない教育
・「個人の自己決定」という概念
・(「ノーマライゼーション」概念の)根底にあるのは、
人種や障がいの有無にかかわらず
すべての人間は平等であるという人間尊重の考え方
・ 「インクルーシブ教育」は
教育という面におけるノーマライゼーションの実践形態である。
・(学童保育は)97年に「放課後児童健全育成事業」として法制化
・1980年前後 児童館との併設問題
・1990年代 学童保育指導員の専門性についての研究
・障害のある子どもたちの生活の場という新たな視点からの研究が出され始める。
例えば、「 障害児の放課後保障 と学童保育の課題」
「『障害児の学童保育的活動』全国実態調査の結果から」等。
・元学童保育指導員・及川房子の実践
及川実践は、今から約30年前の実践であるが、
子どもたちの主体性を引きだした実践として、
一部で高い評価を得ていた。
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学童保育指導員が心がけていることは、
自分がこれまで心がけてきたことと同じじゃないのか、
と感じました。
「序章」を一通り読むと、本書の大事なところも一通りおさえられた気がします。
詳しくはまた1章以降の中身を見ていく中で、ふれていきましょう。
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