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2003年12月27日
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 前回、インテリ気取りの自爆をご紹介したが、残念ながらこういうケースは、


【その1】
(原稿を注意されて)
「(私が)何を書いたかではなく、何を書きたかったのかをわかって欲しい」

 いやぁ、これにはマイッタ。

ちょっと考えて欲しい。

 たとえば、ラーメン屋が客に「うまくないラーメンだ」と言われて、「私は美
味しいラーメンを作りたいと思ったことをわかって欲しい」などと居直りの弁解


 出した(まずい)ラーメンが全てではないか。料理人が客の好みを忖度するこ
とはあっても、客が料理人の脳内を忖度しなければならない義理はどこにもない。

 そもそも、忖度して貰おうということ自体、その人には仕事を請け負った者と
してのプライドはないのか、と私なら考える。

 甘えちゃだめだよ。仕事だろう?

【その2】
(原稿に朱をいれて戻すと)
「版元の編集方針がおかしいから、私の調子が狂ってしまったんです」

 ケースにもよるが、原稿そのものが読み物として完成度が高ければ、原稿にそ
う朱は入らない。具体的に原稿を直すというのは、おおもとの問題ではなく、原
稿の書き方それ自体が奇妙なのだ。


だったらここはこうするのに……」などと、自分の原稿の出来は棚に上げて、聞
いてもいないのに編集方針に口を挟みだす。

 自分がその方針で仕事を請け負っている、という前提を図々しくも忘れ、とい
うより、まるっきりひっくり返して、自分が請けてやってもいい仕事はこういう
方針だ、と自分の能力の都合でクライアントの方針を変えてしまいたくなるらし


 私は、この時点で、「この人は危ない」と判断し、諦める。

 そういう人はまもなく、エスカレートしてつまらないことから責任転嫁を始め
るからだ。

「このときにこう言ってくれれば私はこうしたのだ」

 そこで言われることは、たいがいどうでもいい些末なことで、いずれにしても
原稿の出来にはあまり影響がないか、もしくは、結果論としての「れば・たら」
話である場合が多く、要するに、原稿ができない醜態に対する自己正当化や八つ
当たり以上の意味を持たない。

 もちろんここまできたら、もうアウトだ。この人は使えない。

【その3】
(原稿を直されて)
「見解の相違ですね。私は自分の原稿でいいと思います」

 ライティングの仕事には2通りある。大きく分けて、著作権が自分に残る場合
とそうでない場合(業務委託)だ。

 前者は、自分の名前で本を出版(企画出版)したり、署名で新聞や雑誌で連載
したりする場合を指す。著作権が明確に自分にあるから、当然、書いたものにつ
いて責任を負わなければならない。この場合、表記や寄稿規定・要項など、その
版元が定めていること以外は、自分の裁量で書ける。

 後者は、版元なり制作会社なりが著作者となる仕事を手伝うもので、その法的
な是否判断は措くとして、ライターは書いた原稿について、著作権自体を著作者
に売り渡すという形になっている。単行本執筆でも、ムックなどはそうした契約
形態の場合がある。

 主婦SOHOは、おそらくページ建てで後者の仕事を請け負うことが多いだろう。
その場合は、最終的にその原稿の権利を持つ人の意向で仕事をしなければならな
いのは当然である。

 そういうときは、一人前にポリシーなど開陳しなくていいから、言われたとお
りに原稿を書けばいいのである。その場合、それが仕事なのだから。

【その4】
(お粗末原稿しか書けなかったとき)
「コミュニケーションが足りなかったからうまくできませんでした」

 掲示板にも、こんなこと書いている人がいたようだが、脱力してしまった。

 少しはちゃんと頭を使って欲しい。【その1】でも書いたが、客は業者を忖度
する必要はないが、業者は客のニーズを忖度するのも仕事のうちである。

 そう。クライアントが何を喜ぶのか、それを探るのは本来、請け負った側の仕
事である。根本的にそこを勘違いしているのではないか。

 もちろん、客が、「こんなものを作って欲しい」というオーダーをきちんと行
うのは当然だ。

 しかし、この日記で書いているのは、そういうことではない。

 田貫さんが書かれているように、「その人(SOHO)に能力がなけりゃ、どうし
ようもない」問題というのがある。私はこの日記で、主にその部分、つまり「そ
の人(SOHO)」の能力に依拠する問題を書いている。

 さらに言えば、間抜けな「なんちゃってSOHO」を雇ってしまった後悔やグチを
書きたいわけでもない。そういうことなら、最初から主婦SOHOにチャンスなど与
えなければいいだけの話だ。

 それにしても、白黒を曖昧にした「どっちもどっち」論で片づけないと、気に
入らないという、良くない意味での判官贔屓の書き込みが後を絶たないが、これ
も平和ボケのひとつなのだろうか。

 それでは結局、「その人(SOHO)」の側がいつまでたっても現実の課題に気が
つかず、よってそこから合理的な進歩や改善の道筋を見いだすこともできないだ
ろう。

 それなのにきちんと批判せずに、曖昧な両成敗論を求めることが、責任と道理
ある見解といえるのだろうか。

「『弱者』の味方」の方々は、そのへんまで考えて書き込んでいるのか、ぜひ伺
いたい。





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最終更新日  2003年12月28日 02時00分36秒
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