居酒屋の店長として働いていた私の父は
偏頭痛なのか なんなのか
いつも鎮痛剤をよく飲んでいました
父はとても忙しい人で わたしが見ている限り
休みらしい休みなんて月に1度や2度しかなかったんじゃないかな?
しかもその貴重な休みも
家族の諸事でつぶされることが多く
そんな中で、父の楽しみは
温泉に行くこと。愛犬のゴンと過ごすこと。
「ゴンは、何にも文句言わないし
いつでもシッポを振って帰りを待っててくれるし一番めんこいわ」
思わずププッと笑った母とわたし そんな光景を思い出しました
時間外労働が当たり前だった父
お昼に出社して 深夜に仕事から帰ってくると
リビングのソファーでゴンとご飯を食べ
いつもそのまま 朝まで寝入ってしまう・・・
そんな光景を よく目にしていました
後々の話でわかったのですが
なぜ父がソファーで眠るのか
母曰く、兄が心配だったからだそうです
以前にもお話したとおり
兄は何せ親泣かせのやんちゃ者だったものですから
父は母に、夜くらいは、心配しないでゆっくり眠って欲しいと
自分はソファーで眠るようになったんですって
兄が家を出て勤めるようになっても
そんな生活が染み付いてしまって
逆にソファーで寝ないとダメになってしまったようです
わたしも母もいつも 父に言っていました
「お願いだから、布団でゆっくり眠ってよ」
とは言っても、本人がそれを望まないんだから
どうしようもありませんでした
毎日疲れ果てて帰ってくる父
もっと自分の体を大切にしてほしかった・・・
父は、自分の足をよくケアしていました
当時は足裏にほとんど興味がなかったので
あまりよくは見ていませんが
足裏の皮膚が分厚くなってひび割れてたようでした
ヒビがパカッと割れると痛くて
常に厨房で立ちっぱなしの父には
そうとう堪えていたと思います
足に薬をぬりながら とても染みて辛そうでした
そして 極度の肩こりで
たま~に肩もみを頼まれて 触れたときは
カッチカチで、その固さはとても異様でした
父の日頃のさまざまなストレスは食に走り
結果 さまざまな よからぬ症状を引き寄せていました
高血圧・糖尿病予備軍・心筋梗塞の懸念要素
原因不明の偏頭痛・極度の肩こり・・・
血圧に関してはいつも数値が高く
医者から、「このままだったら死ぬよ」と言われ
すぐさま減量し、どの位の期間なのかわからないけど
しばらく見ない間にすっかり痩せててビックリしたことがありました
10キロくらいは落としたと言っていました
しかし、すぐにリバウンド。
体調管理にも時間をとられます
運動するにも バランスの取れた食事を意識的にとることもできない
時間がない 余裕がない中で
仕事や雑事に追われ
自分の心と体の悲鳴を聞いてあげることができない・・・
そのうち、父は長年勤めた居酒屋をやめ
しばらく長期休暇をとることを選びました
母もわたしもずっとそれを望んでいました
ずっと、早くそうして欲しかった
父は、毎日をアクティブに過ごすようになりました
体調を管理できる時間
バランスの良い食事作りに当てる時間ができ、
顔色もよく 笑顔も増えていきました
そんな父の次なる目標は
『安くて、おいしくて、貧乏な人でも学生でも
腹いっぱい食べさせられるような定食屋を
母さんと2人でのんびりやりたいな』・・・でした
「お父さんは十分、頑張ってきた。
お父さんのゆめを叶えてあげたい」と母が言いました
父のこの夢は 自然と母と私の夢にもなったのです
そして それはわりとすぐに現実になりました
実家から程近い場所で
定食屋さんをオープンすることができたのです
・・・つづく
ブログ更新しました。 2012.02.02
父のゆめ 家族の思い 3 2012.01.30
父のゆめ 家族の思い 2 2012.01.30
PR
Free Space
Category
Comments