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ゴームク / ヒマラヤアイス・ブルー(氷河の水色)という言葉を発すると、自分の命を癒す効果があるそうですよ。(ハワイの癒しの手法 ≪ホ・オポノポノ≫ by イハレアカラ・ヒュー・レン博士)ゴームクはガンジス川の今の源泉の1つである聖地で、【牛の口】という意味です。↑写真の少し窪んだあたりから氷河の氷塊が音を立てて崩れ、牛の口のような裂け目から一つの整えられた流れとなってほとばしり出ています。氷河ゆえにいつも流動的な源泉は、昔はガンゴートリという少し下流のガンガー女神を祀る聖地にありました。ゴームクは標高4255m、ガンゴートリは3140m、ガンジス川は富士山+数100mの高度からリシケーシ、ハリドワール、バラナスィーなどの聖地をトランジット、約2500kmの距離を流れてベンガル湾に注ぎ込んでいます。たとえそれがどんなに冷たい氷河の水の中であろうとも、聖なるガンジス川では沐浴して身を清めるのがインド人。そしてガンガー巡礼には欠かせないクンブ(壺)に川の水を入れて、故郷に持ち帰るのが彼らの習慣です。ガンガー女神はこのガンジス川の化身で、最高神の1人のシヴァ神の側室のひとり。元々は地球に生を受けた女神ではなく、天界を流れる【天の川】でした。川の流れで先祖の灰を清めたいと願う人間の王に応じた神々が、彼女に頼んで地上に降臨してもらったのです。ガンガー降下の際の激しい流れを一時的に受け止める役を、先ほどのシヴァが担いました。するとガンガーは、「いくらシヴァだって、そう簡単に受け止められてたまらないわ~。」と彼の頭に向かって一気に!降下して行きます。ガンガーに侮られていることに気づいたシヴァは、川を頭で受け止めたばかりか一時的に髪の毛の中に封印しました。もちろんそれでは王様の願いは叶いませんから、ガンガーは解放されました。それでシヴァの絵は、髪の毛からガンジス河が流れているような描かれ方をしているのです。天の川で身を清め、天の川を壺に入れてお持ち帰り、そう思うとちょっと楽しいですよね。川の神様としては他にもヤムナー、サラスヴァティ、ナルマダなどがありますが、いずれも女神です。でも大地母神であるチャンディーやドゥルガーとはかなり性質が違い、泥臭さがほとんどありません。地球生まれの大地母神が時に醜悪で恐ろしいイメージがあるのに対して、宇宙より降臨した川の女神は人々を包み込むように優しく健康的なイメージを持っています。大地母神を祀る時の人々は闇にまぎれ人目を避けるように祈りを捧げるのに対し、川の女神に捧げる祈りは大家族による巡礼という華やかな形が一般的です。サドゥー達が守る聖なる秘境のゴームク、ガンガーは上流に行くに従ってキラキラと光が溢れて来るようです。ガンゴートリまで来ると頭が軽~くなって意識が飛びそう・・・この輝く光の中では暗く重たいネガティブな思考を保ち続ける事がとても難しい感じです。白雪を冠したヒマラヤ山脈はひたすら美しく、ただ眺めているだけでもう幸せ。心が透明になり命が蘇える、アイス・ブルー(氷河の水色)は見ていても癒されるんですね。
2009.02.12
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