1月5日今日も風はあるものの明るい陽射しが降り注ぎ、暇だったので図書館に行った。昨年はたくさん借り出してきては返却期日になってもまだ読んでいないという情けないことがよくあった。頭が退化してきて読書の持久力が無くなってしまった。それで、今回は以下の2冊だけにした。
別冊太陽 監修 木本伸昭 「香月 泰男~私の地球を描き続けた」
ジョン・レイティ 著 野中香方子 訳 「脳を鍛えるには運動しかない」


表紙 青の太陽 涅槃
香月 泰男は以前からとても気になる画家だった。確か御岳美術館でその漆黒の闇の中に浮かび上がるシベリア抑留時代をモティーフにした小作品を見て衝撃を受けたのが彼の作品との出会いである。見るのはつらいけど見ずにはいられない吸引力があった。
この本にはシベリア抑留以外の作品もたくさん載っているし、彼の生涯についても詳しく記述してあって彼のことはろくに知らなかった私には大変ためになった。しかしシベリアシリーズは何度見ても重く深く心を射る。「涅槃」もそうだが「渚(ナホトカ)これは青黒い海に見える画面がすべて戦友たちの顔で埋め尽くされている衝撃!!
矢崎節夫「香月泰男と金子みすず」、立花 隆「長大な変奏曲」、澤地 静枝「黒い絵の向こう」などのエッセイも香月の人生や作品を的確に表現していてすばらしいものだった。
新年早々いい本を読んだ。
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