11月15日七五三の佳き日に妙義山星穴岳の探検に出かけた。表妙義の一般ハイキングコースお中道コースは昨秋も歩いて紅葉と奇岩が楽しかった。今回は更に踏み込んで大岩壁に不思議な二つの穴が空いている星穴岳まで縦走した。中の嶽神社前の駐車場からは折りからの晴天の中、見事な表妙義が聳えていて、あのぎざぎざの稜線を歩くと思うとワクワクした。

中の嶽神社前駐車場から見る表妙義
道路沿いの道を少し歩いてお中門ルートを紅葉と愉しみながら昇る。第4石門は今日も見事な曲線を見せて、向こう側の大砲岩もくっきりと見えた。

第4石門と大砲岩
お中道コースを途中で左折、いよいよ探険が始まる。あちらにもこちらにも登攀意欲をそそる奇岩が連続して登場する。鎖場が次々と現れ、尾根道は切り立っていて、転落すれば奈落の底という細い踏みあとを登り下りする。とても面白く楽しい。

大迫力で迫る岩壁


鷹戻しの下降 その鎖場
朝方は真っ白に見えた浅間山が暖かくなるにつれて雪が溶けて地肌が見えてくるのがよくわかる。

浅間山
鷹戻し、東岳、西岳とスリルを味わう岩尾根歩きを続ける。西岳から先は地図上に破線すら載ってない道なき道になる。踏み跡もなく雑木林の落ち葉と薮の中を行く。この辺りでルートファインディングに失敗すると確実に遭難するだろう。マジ、そんな場所だった。
西岳からの下降が本当に怖く真剣に木に掴まって土に足を蹴りこむようようにしてかろうじて降りた。最後に星穴岳のてっぺんに到着。下を見ると一条の光がもれている場所があってそこが星穴という。ここから懸垂下降して二つの穴に降り立つのだ。


星穴岳ピークから懸垂下降して穴へ 小さな射抜き穴
最初に降り立ったのは小さい方の射抜き穴。大岩壁にこんな可愛い穴があいて何百年もつぶれないで光りを通している。不思議に感じる。神秘的ですらある。更に懸垂下降し、落ち葉の崖を登るとかなり大きなむすび穴に到着する。その開放的な岩の窓に思わず「おお!!」と感嘆の声を発した。穴の向こう側の岩壁と紅葉の景色がよく見えた。思わず「ファンタースティック!!」と叫びたいような景色だった。

巨大なむすび穴
これで星穴岳の冒険は無事終了と思ったが、ここからが苦労の連続だった。昨週の毛無岩と同じく西上州の山で植林など人工の手が入ってない。自然林のままで落葉樹ばかり、ものすごい量の落ち葉との格闘だった。落ち葉がうず高く積もっていて、道があるのかどうかわからないし、下が岩なのか、木の根なのか、とにかく安心して足をおける場所がなくてとてもストレスフルだった。おまけに岩に掴まろうとしてもその岩がボロボロと剥がれてくる。毛無山の岩ももろかったがここはさらに酷い。斜面を這うようにへばりついてじわじわと下降。散々だった。うんざりだった。やっと普通の道に降りた時は正直ほっとした。
またもや西上州の山に修行させられた。しばらく西上州の山は遠慮したい。
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