元ロンドン新(米)所長→現ハノイ所長日記

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2011.01.14
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今、イギリスの経済界で大きな話題になっていることと言えば、銀行幹部のボーナスがどうなるかだ。

イギリスは、今、大幅な財政再建(歳出カット+歳入増)に踏み出しており、学費値上げや付加価値税UP(→20%)など、経済的な弱者にも大きな負担が寄せられている。多くの国民は、財政再建の必要性に理解を示してはいるが、財政難に陥ったことの最大の原因は、先の金融危機における財政出動(銀行救済)だと考えている。

実際、RBSやロイズBKなどの大手銀行は、公的資金投入により、準国有化されており、銀行が、国民の税金によって救済されたというのは、ある意味、事実でもある。

政府もその当たりの空気は当然感じており、金融システム維持のためのコストは、税金ではなく銀行自身が負担するような仕組み(銀行税)を設けたり、一定額以上のボーナスに特別な課税(昨年限り)を行ったり、新たな破綻が置きにくくするための規制の枠組み作りなどを進めているところだ。

銀行側も、この2年間は、ボーナス返上などで、低姿勢を示してきた。そして、今期の決算であるが、やっと危機的な状況を脱して、好調な決算となる見込みであり、既に、銀行トップに対する支払い予定のボーナス金額(数億円)などが、マスコミに踊っている。

野党や国民からは、公約違反の声もあり、キャメロン首相も、窮地に追い込まれつつあるようだ。今のところ、昨年実施したボーナス特別課税のような強権的な方策をとることは考えていないようだが、中小企業への貸出増加を、ボーナス支払いの条件として提示するなど、かなり国家統制的な対応を余儀なくされようとしているようだ。

国会招致で追及される銀行トップもいて、彼は「国民感情は理解するものの、それではいつまで銀行は、小さくなって国民に謝り続けなければならないのか。」と、少々逆ギレ気味の答弁も話題となっている。

非常に難しい問題ではあるが、イギリスは紛れもない金融国家。銀行をイジめて憂さ晴らしをするのもいいが、度が過ぎると、彼らはどこか他の市場に出て行ってしまう。ボーナスは要りませんと言って、銀行を立て直してくれるような優秀で奇特な経営者は存在しない。いくら愛国者であっても、自らの活躍できる舞台と高い報酬を求めて、多くのサッカー選手だって海を渡るではないか。

もちろん、最後は国が救ってくれるとタカを括るような不埒なモラルハザードがあるとすれば論外だが、ポピュリズムが行き過ぎると、取り返しのつかないことになるかもしれない。イギリス人はそこまでバカではないと思ってはいるが・・・。


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Last updated  2011.01.15 07:52:04
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