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一昨日は、6年前に亡くなった前ローマ法王ヨハネ・パウロ2世の列福式が行われ、バチカン(ローマ)に100万人を超えるカトリック教徒が集結したそうだ。イギリスはカトリック国ではないが、TVでも大きく取り上げられており、荘厳な儀式の様子や参列している敬虔な信者の姿などが紹介されていた。
列福式というのは、カトリック教の世界で最も崇敬される聖者の前段階の福者に列せられる儀式であり、奇跡を起こしたことが証明された者だけが、認定されるという。今回は、パーソンキン病を患ったシスターが、前法王の死後に祈りを捧げたところ、病が完治したことが奇跡と認められたのだそうだ。
ちなみに、死後6年1カ月での列福は、これまでの最速記録だそうだ。私のイメージの中でも、ヨハネ・パウロ2世は、素晴らしい聖職者で世界の人々の心の平和のために大きく貢献したことは間違いないだろうとは思うが、どうせなら、原発危機を止めたり、リビアやシリアの紛争を収めるような形で奇跡を起こしてもらえないものか、なんて思ってしまうのは、多分、私が不敬者で教義を理解していないからなのでしょう。
多くの日本人から見れば、列福式に参列した100万人超の敬虔なカトリック信者は、特別な人に見えるかもしれない。しかし、ロイヤルウェディングでも歌われ、街中で市民が唱和していたイギリスの国歌は“God Save the Queen”であり、ビンラディン殺害のニュースを聞いて街に繰り出したアメリカ人が皆で歌っていたのは、(第2の国家とも呼ばれる)“God Bless America”であった。何も特別なことではなく、世界のリーダーと呼ばれる国々でも、神が存在することは、当然の前提とされているのだ。
私には神様がいるのかどうかよくわからないし、いるとしても、それが一人なのか沢山なのか分からない。分からないものは分からないとしか言いようがないのだが、人知を超える力への畏怖のようなものは必要だと思うし、そういう気持ちは持っている。
少し前に読んだ本に、面白いことが書いてあった。アイヌのシャーマンで、アイヌ民族の文化を守るために様々な活動をされているアシリ・レラさんが、作家の田口ランディさんに言ったという言葉。「人間の義務はね、万物の霊長として、全ての生き物のために祈ることなんだよ。それが、天と地の間に垂直に立つことが出来る人間の役目だ。」とのこと。なるほど。神を信じるかどうかはともかく、それなら何んとなく分かる気がする。人間は、自然界の生命に意味を与えることが求められているわけですね。自然や地球を痛めつけるために生まれてきたのではなく、其々の命に意味を与えることが人間の役割であり責任ということなのだと。
あるお偉い方が言われた「天罰」という言葉は、私も不適切だったとは思うが、昨今の異常とも思われる数々の自然災害の発生は、人間が本来の役割を忘れ、また、自然を甘く見て自らが支配したような気になっていたことに対する「警告」のような意味が込められているような気がしてならない。それが、神様の仕業なのかどうかは分からない。ただ、分からないからには、自分の心をオープンにして、宗教的なことも含めて謙虚に学ぶ姿勢を持っていたいと思っている。
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