放射線治療を無事に終え、どこかホッとしていたのも束の間。翌日の抗がん剤治療を前に、私は思わぬ「現実」を突きつけられました。
「抗がん剤の点滴は1時間です」 そう聞いていた私の頭の中には、
サッと終わってサッと休むイメージしかありませんでした。
ところが、蓋を開けてみれば……。
副作用を抑えるためのポカリスエットのような水分点滴が前後で計4時間、さらに吐き気止め。
そこにメインの抗がん剤が加わって、なんと合計6時間越え。
「え……1時間じゃないの?」
心が、音を立てて折れそうになりました。
体が、本能的に「嫌だ」と拒否している気がして。次から次へと出てくる予定変更に、私はまたまた
逃げ出したくてたまらなくなりました。
その日の夜は、また一睡もできませんでした。
お隣の方のいびきが響く暗い病室で、シクシクと涙が溢れてきて。真夜中のデイルームへ逃げ込み、YouTubeで音楽を聴いてリラックスしようとしても
頭に浮かぶのは「もう断ろう」という言葉ばかり。
みどりさんにあんなに励ましてもらったのに、ごめんなさい。 でも、もう無理なの……。
廊下ですれ違った夜勤の看護師さんに、半泣き状態で訴えました。
「昨夜も今日も一睡もできず、体力的な心配があるので今回の治療は一旦お休みにして頂き。緩和ケアを最優先にしてください」と。
翌朝、主治医の松本先生が部屋に来てくれました。
白衣をなびかせて出勤してすぐ、私のところへ。先生は、ベッドの横で「立膝」をついて、私の支離滅裂な話を、
一つひとつ丁寧に、最後まで聞いてくれました。
「一旦、今日明日は無しにして、帰宅したいです」
そう震える声で話す私に、先生は仰いました。
「睡眠不足は辛いだろうけど点滴も放射線も横になって受けるだけなので
大丈夫です!せっかく入院して、治療計画を歩み始めたばかり。
入院までして勿体無い。一緒に、共に頑張りましょう!」
その言葉は、単なる励ましではありませんでした。
先生、看護師さん、病院全体が一つになって、私の命のために綿密な計画を立て本気で応援してくれている……。
その熱い思いが、立膝をついて説明してくれる先生の姿から真っ直ぐに伝わってきたんです。
「……わかりました。ありがとうございます。頑張ります。」
決めたからには、感謝を持って。
連絡の不手際などで、結局点滴が終わったのは夜中の0時半。
本当に、本当に、長くて疲れた一日でした。
でも、窓の外に夜明けを感じながら、「やり遂げた」という小さな自信が胸にありました。何より、朝9時半には退院して大好きな家へ帰れる。
不器用で、わがままで、泣き虫な私の治療は、
こうして「立膝目線の優しさ」に支えられてスタートしました。
今まで随分と上から目線のお医者様にお会いしていたので![]()
ここまで書いて私ってなんて迷惑な患者なんだ!って恥ずかしくなりました。
北アルプスの山でトレラン中に骨折した時なんて
家族に相談しなくても大丈夫ですか?
と主治医の先生に心配される位、翌日オペの決断早かったのにね〜。
でも、松本先生が朝イチで病室に来てくれるって
看護師さんから伺っていたので
全ての疑問や今後の治療についての心配事とかを
便箋にまとめて書いて先生との話しに臨んだ結果が
納得のいく治療に繋がったって思います。
骨折の時の抜釘のオペの時もあちこちの整形に行き
色々なお医者様と話した結果鎌倉界隈の病院ではなくて
オペして頂いた富山の病院まで一人で飛行機に乗って
猛吹雪の天気の中の移動も全く苦ではなく
ただただ一心に早く元の私に戻り
1日も早く「山に登りたい」
そんな目標があったから頑張ったんだと思います。
なので看護師さんや先生には多大なる迷惑をお掛けしましたが
納得のいく治療に向けてようやくスタートを切れたって思います。
今日5回目の放射線の治療の後に
放射線科の主治医の先生の診察があったのですが
「あんなに嫌がってた治療だったのにいざ受けてみると
ずっと続いてた大量出血も止まり
体調も良好です」
先生もびっくりしながらも優しい表情で
先生:「副作用もなく、こんなに早く出血が止まるのは治療が合ってたんですね」
「体力的にも問題無さそうだし」
美都:「はい!山に登って身体鍛えてますから!」
先生:「それは頼もしい!頑張って治療続けてくださいね。」
1週間前の診察では「放射線を浴びるのはちょっと・・・」
とか言ってた私のこの変わりよう![]()
毎週水曜日に放射線の先生の診察が入っています。
面倒臭いな〜って思っていましたが
こうやってきちんと順序立てて和やかな雰囲気の中で
自分自身の心と身体が素直に治療に向き合えれる事が
とっても重要だと思いました。
早々に出血が止まったのは子宮にとって良い事であり
腔内治療の前に撮るMRIでもしかしたら癌が小さくなってる可能性も
あるらしいので俄然!やる気出ました!
やっぱり周りの協力と支えのお陰って本当に大事だと思いました。
癌と告知されてから10ヶ月・・・
ちゃんと病院に通って治療を始めて1週間・・・
随分と色々な事がありました。
辛い事が多かった入院生活でしたが
多くの方々の支えをと共に「癌にありがとう」そう思う朝です。
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