蒼い森に於いて

蒼い森に於いて

distanse




昔からずっと お金で買えないものばかり 欲しがって来たよね


皆が欲しがる様な流行には 興味がなくて


大人が勧める様な 絵に描いた幸せには見向きもしないで


余計なお世話だって 笑い飛ばされるのだろうけど


時々僕は そんな君が 痛々しく思えるんだよ


どうして 暖かいまどろみに 背を向けるんだい?





実はね 


手の届かない物を追うのに疲れた時期も あったのよ


皆が思う幸せを 追い求めたこともあったの


でもね 辿り着くのはやっぱり 心の中の譲れないところ


理由なんてきっとないの ただただ好きで仕方ないだけ


何が正しいかなんて いつまで経っても分からないけど


これだけは分かる 私はこの為に生きてるんだって




ずっと一緒に居て欲しいなんて言わないよ


誰にも君を 束縛する権利などない


ただ 泣きたい夜は 何時でも良いから 僕に電話を掛けて


どうか一人で苦しみを 背負い込まないで


そんな時一番不幸なのは 君ではなく


他の誰でもない 君を支えられない 僕なんだよ





あなたの優しさは とても暖かくて


不意に このまま身を預けてしまいそうになるけど


もう自分を甘やかす事は辞めたの


今はまだ  本当の私になれていないから


きっとあなたを傷つける それが一番不幸な事


だから今はどうか このままの距離で居させて




近くて遠い僕達


近くて遠い私達


いつまで同じ旅路を 歩んでいけるのだろう


いつかこの平行線が


ひとつのレールになる日を信じて


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