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多くの投資家は、自分の買い値より安くなってしまった含み損のある株を売って、新しい株に投資することに精神的に苦痛を感じて、ポートフォリオの組み換えが出来ない方も多いです。また銘柄シフトを実行しても、損をしたことで精神的に病んでしまったり、自分を責めすぎて暗い人生を自分で作り出してしまっている方も多いです。
投資が自分の思惑通りにいかずに精神的に苦痛を受け続けるのは、あまり有意義なことではありません。そんなとき、どう考えて、自分を納得させていくのか。自分なりの精神浄化の方法を持っていることも大事です。
株式投資を実践していくのは、舗装されていない悪路を車で走るのと同じようなリスクが伴います。アップダウンが激しく、がけ崩れや、落石もときどき起こす株式市場という舗装されていない変化に富んだ悪路、厳しいけれど、目的地にたどり着けば、大きなお宝の山が待っているという、素晴らしい黄金道路でもある道を、なるべく安全に運行し、完走するための技術を身につけることが大事です。そのためには実践を通じて経験を蓄積して、努力して学んでいくことが必要だと思っています。
株式投資など、資産運用は長い人生の友として、生涯継続的に行なっていき、トータルで大きな資産の形成が出来ていれば良いものです。その点を勘違いしている投資家も多く、早く大きく稼ぎたいとレバレッジ(→簡単に言えば借金利用の実力オーバー運用)をかけて株式投資をバクチ化して大損し、市場から強制退場させられる人も多いことは、本当にもったいない、残念なことだと思います。
株式投資をすることにより投資家にはいろいろなストレス、プレッシャーがかかってきます。株式投資は相場です。投資した結果、利益を得ることもあれば、損をする可能性もあるわけです。
株価が上がるか下がるかは誰にも分かりません。判断が異なる投資家が二人そろって、しかも売りたい株と買いたい株の数が同じになって、はじめて市場で売買が成立します。常に同じ値段で売りたい人と買いたい人がいる。市場で取引が成立したということは違う考えを持つ投資家がいたということです。
したがって、投資家は株を買う前からストレスを感じます。この株を買って損したくない、というプレッシャーです。しかし株価が下がるより、上がる可能性が高い、損するより儲けられる可能性が高いと考えて、ついにはその株を買うという投資行動をとります。
実際に株に投資したその瞬間から、ほとんどの株の株価は上がったり、下がったりを繰り返します。株価が下がり始めると、もっと下がって損が大きくなってしまうのではないかと、心配になります。株価が買い値より低いと、常に損している、もっと損するかもしれないというストレスを持ち続けることになります。
では株価が自分の買い値よりあがってきたらストレスはなくなるのでしょうか。そう思う方は株式投資をした経験がない方だと思います。
株価が自分の買い値より高くなると、ストレスは増えるのです。どうしてでしょうか。それは、人間は欲が深いからです。つまり株価が自分の買い値を上回ってくると、その状態で株を売ると利益を得られ状態です。でももっと株価が上がると、儲け損なってしまうという思いが出てきます。しかし売らないで、株価が下がってしまって、また自分の買い値を下まわってしまったら、今度は儲けられたチャンスを逃がして、損をしてしまうことになります。
一旦儲けるチャンスがありながら、そのチャンスを逃して損をしてしまったときの、後悔、悔しさは、経験したことのある人にしかわからないかもしれません。同じように、売ってしまってからも、株価がドンドン上昇を続け儲け損なってしまったときの後悔や無念さも同じです。
つまり株に投資する(=ポジションを持つ)と投資した時点ばかりでなく売る前や、売ってからも、投資家にはいろいろなプレッシャーがかかってくるのです。投資家は常にいろいろなプレッシャーを受けているわけです。
つまり自分の儲けたいという欲と損したくないという恐怖に振り回され続けることになるのです。自分の気持ちを大らかに保つ、クールに保つ方法を身につけないと精神的に病んでしまいます。自分がいかにあがこうとも、自分がいくらイライラしても、どうにもならないことで、ストレスを溜めない。このことは重要です。
電車などが事故で止まったり、遅れたりして、遅刻しそうになって「イライラ」している人が多いですが、いくら私やあなたがイライラしても、電車が速く動くことはありません。イライラするのは、無駄でバカらしいことです。良いことは何もありません。
株式投資において、絶対に私やあなたの思い通りに動いてくれないのは株価です。株価の動きにイライラしない。これがクールを保つ秘訣です。投資家は常にクールに市場と対面すること。クールさを保てなくなった時は、絶対安心だと自分が信じた株に投資をして、相場を見ないようにすること。それでも心配で負担感が強すぎる場合は、株式投資を中断することです。幸せになるための投資で、不幸になっていては本末転倒で、意味がありません。
自分がどのような投資スタイルで投資しているかを把握して、自分のルールに従って投資を行っていくことは、大切です。しかし自分の健康状態、家族の状況(子供が生まれるとか、大学院に進学するとか)、収入の状態。これらは常に変っていきます。その時々にあった投資ルールを、新たに構築する能力も、自分で投資を実践していくことによって、始めて養われてくるものです。そうでなければ、生き残っていくことは出来ません。
進化論のダーウィンは「最も強いものが生き残ったのでも、最も賢いものが生き延びたわけでもない。唯一生き残るのは変化できるものだ」ということを「種の起源」のなかで述べているそうです。その時々の環境の変化で、自分も変ることができる。それが生き残るための最大のポイントなのです。
人は一旦手に入れたものを手放すことを嫌います。また失ってしまったものを嘆き悲しむことも良くあります。投資でも株価が下がって金融資産が減ってしまったことを嘆きながら、文句を言いながら、つまらない人生を生きている人々が多いです。
しかし失ったもののリスト(=不幸のリスト)を作って、更に失ってしまった原因を他人のせいにして他人を恨みながら生きている人の未来は、とても暗いです。そのことによって愛する家族を失ってしまう愚かな人もいるようです。呪いは自分に降りかかってくる。「人を呪えば、穴二つ。」その穴に自分も落ちることを経験則として昔の人は教えてくれています。
たとえ失ったものがあったとしても、まだ持っているものもたくさんあると思います。失ったことを悲しんで、まだ持っているものさえも、更に失うのは愚かです。まだ持っているものを、いかに有効に使って将来に生かすか。
そう考え行動することによって、未来は開かれていくのだと信じています。砂漠で遭難して水筒の水が半分になったとき、もう半分しかないと恐れて行動できなくなる人の生存率は低くて、まだ半分もあると勇気と希望を持って生き抜く努力をする人の生存率は高い。当たり前のことですが、投資家にとっても忘れてはいけない大切なことだと思います。