全国の名物研究所

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2007.12.16
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テーマ: ゴハンな話(435)
カテゴリ: お米の話題
久しぶりにお米の話を少々。

 魚沼産コシヒカリを食べながら、感じたことが一つ。
 そ~いえば、昔のご飯って、こんな感じで甘くて粘っこくてどっしりとした味わいだったなということ。なんとなく、最近のご飯はあっさり、さっぱりしたものが多い気がします。確かに中華や洋食などとマッチングさせると、このコシヒカリのように主張しすぎるのはちょっと重たい。
 食生活が多様化した今、このようなお米よりもややあっさり系(ひとめぼれ、ハナエチゼンなど)の人気が上がっているという話を聞きますが、なるほどと感じます。
 甘みや粘りの強いコシヒカリより、モチモチとした食感であっさりとした味わいの米が人気になりつつあります。
 そして、長時間保温したり冷めてもあまり食感が損なわれない米が中食や外食産業でもてはやされているという現状もあります。

 でも、品種が変わっただけではなく、同じコシヒカリでも食感や味が変わりつつあるような気がします。統計値があったり一般論として言われているものではありませんが……、そう感じるのは私だけ?

 いろいろと調べてみると、それを裏づけするようなこともいくつか出てきました。
 しかもその変化は、時代に合わせて変化させたというものではなく、いくつかのマイナス要素が重なって、悪くいえば品質が低下した、美味しくなくなったことによって変わった気がしてなりません。


 環境変化、消費者の米に対する意識の低下、そして生産者の質の低下です。

 少し前は冷夏による冷害が稲作の天敵でしたが、最近ではそれに加えて猛暑による高温障害が問題となっています。天候の影響は人の力ではどうにもならないと思われますが、水や施肥の管理を適正にしたり、生命力の強い稲を作ることで、実はある程度は回避できるそうです。ただし、そのためには高い技術と手間がかかることも確かです。
 消費者を含めた世の中全般の米に関する関心の低下と米価自体の低下により、美味しく安全な米を作ろうとする生産者のモチベーションも下げ、そのような生産者は育たなくなります。

 生産者の質が低下する理由はカンタンでしょう。稲作農家では儲からないからです。
 そのため別の仕事を持った兼業農家が増え、時間がないから農薬や化学肥料ばかりに頼り、管理も行き届かなくなる……。そんな安易な稲作農家が増えてしまいました。それでも何とか収益率を上げようと、合理的な大規模生産農家が増えていますが、効率のいい大規模水田は風通しが悪く水の管理も行き届かないため、おいしい米作りという面では課題があるようです。しかも、このような生産性を中心に米作りを考える風潮は、効率がすこぶる悪い棚田の耕作放棄を加速させてしまいます。美味しい米を作るという観点で考えると棚田は実はとても優れていますので、これも問題なのです。

 魚沼産コシヒカリのように、米のブランド化は米が高く売れるという大きなメリットがありますが、それは実が伴ってのことで、過大評価されすぎたり、偽者が横行したりという問題も孕んでいますね。



 このように、日本人の食の基幹をなすべき米にはいろいろな問題があります。
 もちろんこれが全てではなくて、健全な稲作をされている生産者の方がはるかに多いでしょうけど、そんな要因が絡まりあって、さらには悪循環となって、この先の将来は大いに懸念されます。


 これを如実に語っている事例として、素人なりですが私が知るところで富山県の稲作について、次回はちょっと触れてみようと思います。


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最終更新日  2007.12.16 12:39:07
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