メートル・ド・テル徒然草
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日本料理の会席料理、または懐石料理に対する西洋料理においては「コース」というものがあります。 懐石料理の「懐石」とは「懐に入れる温めた石」のことであって、そもそも食べ物では無く空腹感をごまかすために用いたものでした。 西洋と東洋では真逆とも呼べる文化が存在しています。 清貧を旨とする日本の文化に対して、豪華できらびやかな料理の数々が続くコース料理。 このコースの成り立ちの背景には、ある意味、ユダヤ教、キリスト教があったとも言えます。 「カーニバル(謝肉祭)」に通ずる部分もあるのです。カーニバルは、明日から断食を迎えるにあたる前日に今日を精一杯愉しむお祭りの日。と、なるとせっかくの特別な日にはお腹いっぱい食べたくなるのが人間の心理と言うものです。さて、フランス料理のフルコースとは、現代でも以下のような順序で供されます。●アミューズ・ブーシェ●オードヴル●スープ●魚料理●ソルベ、またはグラニテ●肉料理●チーズ●デザート●コーヒー、または紅茶フルコースと呼ばれるものですが、過去においてもフランス料理のコースに用いられる「3つの大原則」が存在します。・同じ食材を用いない・同じ調理法を用いない・同じような味付けを繰り返さないに何のために?それは、多くの料理を飽きることなく最後まで口にすることが目的だからです。シェフと呼ばれる人々は、この原則のもとにコースを最初から最後までひとつの意志に沿ったストーリを組み立てると言って過言では無いでしょう。 アミューズ・ブーシェは平たく言うと「お付き出し」一口サイズの食前のおつまみであることが多いのです。 一品目として供されるのがオードヴルです。前菜とも訳されますが、得てして軽い食感のものが多く、温かい「温前菜」冷たい「冷前菜」と分けられることも多いようです。 ここでは、胃を活性化させることに主眼が置かれます。まず、サラダ系などの酸味を使った料理。また、多くの場合味が濃くても少量であることが主流です。 2品目にスープが登場します。が、最近では各々の料理人の見解もあって、「すぐにお腹が膨れてしまう。」ことや、「作り方において料理人の腕が発揮されない。」との理由でオードヴルと呼ばれる形態に近い料理が供されることもしばしばです。 続いてが、「魚料理」当然の事ながら、肉料理に比べて魚料理の方が比較的軽い料理に仕上がることが多いので、肉と魚の料理が前後することは稀です。その際において、一旦口を休める、休めると言うことは続いての料理をまた食べられるようにする。ということで、ソルベ、またはグラニテと言う「氷菓」を間に挟みます。(ソルベとグラニテの違いはその製法で、いづれにしても果汁を氷らせたお菓子であることです。) さて、メインディッシュと呼ばれるのが、「肉料理」としての位置付けです。やはり「メイン~」の名が冠せられている以上、コースのここまでの料理は、「メイン」までの導入、つまり、メインディッシュをいかに上手く引き立てるためのストーリーが構築されてきたかが問われます。 肉料理が、主役=メインであることは、ヨーロッパの人々が古代、狩猟民族であったことにまで遡ると言えるでしょう。「ジビエ」と呼ばれる、狩猟獣においてはその際たるもので、ある意味、自らの狩猟の腕前を披露することであったのは否めません。 いよいよ、次がデザートです。 メインに終わっていよいよデザートが登場しますが、随分お腹いっぱいになっているような気がしても 「デザートは別腹よ」と申されて、ワゴンサービスなどになると、全種類を注文されるお客様もいらっしゃいます。ところが、、、これは当然と言えば当然で、ここにもコースメニューに隠された「罠(?)」が仕掛けられているのです。 実は、案外気付かれないことなのですが、フランス料理、または多くの「西洋料理」と呼ばれる物においては、料理に「砂糖」を加えません。もちろん、ソースや付けあわせなどにフルーツを使用したり、野菜や油脂分の甘味を強調することはあります。しかし、直接、料理に調味料としての「砂糖」や日本料理独特の「みりん」などはほとんど使用されません。 メインディッシュ迄の食事の間において、「糖」を摂取しないと言うことは、すなわち体内の血糖値の低下に繋がります。そこで最後のデザートにおいては知らず知らずに「血糖値」の向上を求める、気付かない生理的な欲求が起こるのです。 ヨーロッパに旅行に訪れられた方々から、「いやぁ~、向こうのデザートは甘い甘い、、、」というお話をよく耳にされたことは無いでしょうか?これこそ、最後に身体が欲する「糖」を求める欲求に対する答えだったのです。【広告】HOTEL VMG RESORT KYOTO(ホテル VMGリゾート 京都)
Sep 29, 2020
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