アラフォー水泳コーチ ~脳出血からの奮闘記~

アラフォー水泳コーチ ~脳出血からの奮闘記~

2024年02月08日
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声掛け(Coaching Cue)は、一人称視点からでは伝わらないケースが多くある。

何故なら、 ​見えている物は自分の中にある常識 だから。

例えば、背泳ぎを指導する際に、リカバリーで肘が曲がってしまう子に対してどう声掛けを
するだろうか。(ピンピンに伸ばすデメリットは今回は置いておきます。)

※画像は多分ストロークに入る前の動作な気がするがちょうど良いフリー素材がなかったので。

手(腕)をまっすぐ伸ばして!と言っている人が多い気がする。
この声掛けで直せるのは、陸上でもこちらが思うレベルで肘を伸ばして挙上できる子だけ

一人称視点で物事を考えていると
肘が曲がってる → 手を伸ばしてほしい → 見たまま伝える。
と、なりがちだと思います。

伝えたことが改善されないと最悪の場合、
「あいつはセンスがない。全然人の話しを聞いていない。」などと子どもを悪く評価する
コーチもいます。(当然私に聞こえる所で言おうものなら、お説教が始まりますが。)
ちなみにセンスがないのは、コーチの方となります。

そもそも声掛けで、なぜ改善されなかったのか、を考えるべきです。
大概の場合は肘を伸ばしながら挙上する方法が理解できていなかっただけだと思います。

ストレングス(Strength)&コンディショニング(Conditioning) の業界には以下の


・internal cue
:アスリートの意識を自身の身体の動きに向けるようなキューのこと。

・external cue
:アスリートの意識を外部の物体や動きの結果に向けるようなキューのこと。

手をまっすぐ伸ばして!は「internal cue」
天井を触るように!は「external cue」
と呼称しているようです。

どうしても見たままを伝えたり、コーチ自身の過去の経験からinternal cueを選択するコーチが
多いですが、もしこれで改善できないのであれば、視点を変えexternal cueを選択する事も
視野に入れるべきだと思います。

例えば、
・天井を触るように

・ビート板(なければ自身の手でも可)を泳いでる子どもの目線上に置き、

※稀に触るを握ると捉える子もいますが、その際は握るのは×と伝えてあげれば良いです。
・手をビューンっとあげて
子どもを指導する際は、オノマトペ(擬態語)も伝わりやすいです。
​​
このように 、相手がなぜ改善されないのかを考えていけばいずれ正解につながります。
声掛けも個別性が必要なので、相手に伝わり改善された時がその子の正解なので、


~個別性の参考記事~​

効率、個別性どちらが重要か?
​​


このような肩から大きくあげているような背泳ぎを教えて欲しいと希望される方も多くいると
思います。特に成人の方。
肩をもっと上げてと言ったり、先程のように天井を触るように言っても中々上手くいかないと
思います。これを行うためには、ローリングを使わないと出来ないからです。
ただローリングを意識しすぎると不自然な泳ぎになるケースが多いので、
「肩でほっぺを触るように」と声掛けをすると、
上手くいくケースが多いです。
肩でほっぺを触るためには触りたい方の肩が挙上することとなり、
反対の肩はそれに伴い下がることとなります。
そうなれば結果的に自然なローリングにつながりやすくなります。
これなら柔軟性が低い人はローリングが大きくなり、高い人はローリングが小さくなり
本人が一番やりやすく、無理がないフォームでかっこよく泳げると思います。

これは少し上級編でしたが、見たまま(一人称視点)で考えず、
なぜこういう動きになるんだろう。
と考える事で色々な気づきができるようになってこれば、声掛けの可能性が一気に
膨らむと思います。





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最終更新日  2024年02月08日 23時57分44秒
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