第7章 The Race Champion ought to be more than a match for The Hunter in the Death Match 中編2 炎は上がってなかった。ただ、グシャグシャにへこんだボディと車輪から外れたタイヤ・・・。数秒での惨劇を物語っていた。急ブレーキして心配して近づくベルズにヘッドライトをチカチカさせてなんとか生きている事をアピールしたフェイド。しかし、もちろんそれはデュオに対してもまだターゲットを殺せていないことを教える事になる。デュオはスピンターンで速度を殺すと、再度フェイドをロックオンした。 ベルズ「クソ、おいフェイド、担ぐぜ。それで、おまえをデュオから逃げさせたら、テルドムの野望の阻止に協力してもらうぞ。」 フェイド「・・・今の鉄片になったような俺にも力になれんのか?まあ、そん時はしかたない、協力してやるが、どうやって担いで逃げるってんだ?悪いことは言わないから早くおまえだけで逃げた方がいい。」 ベルズ「逃げる方法ならほら、向こうに赤いヒーローが見えるだろ?」 指差した先にいたのは迷子の彼。どうも、サイバーがどこにいったか手がかりすらつかめていない様子で、レース場に戻ってきたようだ。しかし、持ち前の方向音痴を発揮してフラフラとこんなところへたどり着いた。なんとも、タイミングがいい。ここで、ピーオーはベルズとフェイドがデュオに襲われているというのを理解した。(ちなみにピーオーはデュオを見たことはある) しかし、彼がデュオの攻撃を阻止するのは無理がある。距離がありすぎる。ベルズはデュオの体当たりもう一発は覚悟していた。 デュオ「何フェイドを背負っている。貴様ごと吹き飛ばすぞ。」 ベルズは覚悟を決めた表情をしていた。すでに得意な顔を見せている。と、そこへいよいよデュオの体当たりが始まる。フェイドを載せているベルズにこれをかわす手段は到底ない。