全618件 (618件中 1-50件目)
なんだか全然更新を続けていけないここ最近。忙しいのもあるんだけどどちらかというと気力が湧かない・・・。ホントすみません。一応生存報告みたいな日記でした。
2010.07.10
コメント(7)
ここんとこ、土日にイベントはやたらあるなと思ってたらいつの間にかやら中間テストの時期に。勉強しなきゃやばいなあ。このぶんだとブラックソウル完結いつになるのか・・・。
2010.05.27
コメント(0)
なんか土日も忙しくなってきた・・・。あんまパソコンさわってない。ブラックソウルの今後の展開は決まってきましたけどうまく小説としてまとめないとなあ。
2010.05.15
コメント(0)
結局GWはパソコン持ってったのに更新できず。そもそもなかなか執筆が進んでいません・・・。で、現在03Q5さん主催でタイムアタックが開催されております。TA記録室には記録されないのですが、ふるってご参加ください。
2010.05.08
コメント(0)
えー、現在寄生虫です。いや、帰省中です。今回はパソコン持ってきてるんで、更新が狩野です。いや、可能です。えー、3タテで首位です。つーわけでそろそろ更新しなきゃな。。。
2010.05.02
コメント(0)
第9章 せまる決戦 前編『悪魔の力』を持つQはレースを申し込まれれば逃げることはできないらしい。サイバーが戦いを挑むと、テルドムは意外なほど素直に了承した。サイバー(ここで俺がコイツを倒せば『悪魔の力』は消える。)提案したコースはノイズシティ2周。町の一番外側の道路を回るのだが、これを提案したのはテルドムである。十分に広く長い直線と直角のコーナー。『悪魔の力』を存分に使えるコースということだろう。サイバーにも初めからわかっていたことだったが、スタートダッシュ、その後の直線ではテルドムがどんどん前にいくばかり。直角コーナーを最低限の減速で潜り抜けたところで、縮まる車間はわずか。テルドムがレーサーではないにしろ、理屈ではどうにもならないパーツ差、そして、サイバーにはスプラッシュハイウェイのレースでの手負いもあった。サイバー「思った以上に加速が伸びないな。追いつくことができないんじゃあどうしようもねえ、奥の手を使うか・・・。」そう呟いて、彼は前回の戦いで損傷したマシンの足元をカチャカチャいじっていた。次のコーナーを慎重に曲がると、ちょうどその奥のコーナーに差し掛かっていたテルドムの通る軌道がサイバーの視線の奥に重なった。ギラリと白銀のヘッドライトが照らしつけると、なんとサイバーのタイヤが外れた。サイバー「喰らえ!」どうやったのかは知らないが、サイバーから放たれたタイヤは本人を遥かに先行し、テルドムのコーナリングの最中、わき腹めがけて飛び込んでいくのであった。テルドム「なに・・・!」独走態勢に入って警戒が薄れていたテルドムにこの一撃をかわすことは到底叶わず、大きくコース外れるのと時を同じくして、サイバーは残された三つのタイヤで見事に三輪ドリフトを決めていた。サイバー「元々損傷しててバランス悪かったからな。攻撃に使わせてもらったぜ。てめえみたいなにわかレーサーの相手はタイヤ3つで十分だ。」コースは、残り1周。このまま逃げ切ることがサイバーの勝利の条件となる。しかし、それは簡単なことではない。左の前輪を失ったことは左前に荷重をかけることになる右コーナーで大きなハンデとなる。幸い、コースはノイズシティを反時計回りで周っているので、それほど右コーナーは多くないのだが、三輪で戦うこと自体、未体験の領域である。迂闊なコーナリングはできない。それが響いたか、半周ほどでテルドムはサイバーのすぐ真後ろについていた。サイバー(追いつかれたか。だが、逃げ切るのと違って、追い抜きはブロックでなんとかなる。さてテルドム、どうするんだ?)グリップ、ドリフト。まっすぐの直線加速すらままならない状態で、サイバーは2つのコーナリングを使いこなした。そして、テルドムがサイバーのブロックに体当たりを挑んできても、うまく攻撃の衝撃を逃がすようにぶつけさせ、体制を崩されなかった。残りのコーナーは2つ。テルドムにも、焦りが見え始める頃だろう。それを見ようと一瞬見たバックミラー。しかし、どういうわけか、そこにテルドムの姿がない。最後のブロックを決めてフィニッシュを描いていたサイバーのステアリング操作が一時停止する。消極的に減速を開始する。とっさのブロックができるよう、ここで減速して安定を取り戻すことは普通なら正解であるはずだった・・・。だが、やつは普通とは違っていた。サイバー「・・・・・上か・・・!」漆黒の翼が銀翼に影を落とす。減速してしまったサイバーに、ゴールまでに勝負をひっくり返す手立てはもうなかった。まだ、第9章はこれしか書いてないんですが、公開しちゃいます。週末一回くらい更新しときたいし・・・。サイバーVSテルドム。タイヤ飛ばしという荒業を組み込み、最後は『悪魔の力』による飛行でテルドムがブロックをかわすという、あんまりレースっぽくない展開。ちなみに、『どうやったかは知らないが』と書いてあるタイヤ飛ばしはゴチャゴチャしてるのでそう書きましたが、これは低速コーナーで行っており、タイヤが発射されたというより、テルドムもサイバーも減速しているため、速いスピードで外れたタイヤは一人速度を保ったまま突っ込んでいったという描写でして。ややこしくなるので書きませんでしたが。「レースで悪魔の羽使っていいんだったら最初から使えよ」という突っ込みも飛んできそうですが、悪魔の羽の飛行速度は低く、地上を走った方が速いわけで。最後は、サイバーが減速しなければおそらく抜けなかったでしょう。
2010.04.25
コメント(4)
風引いたりしてました。また休日になりました。そろそろバイトでも、って感じかなあ。
2010.04.23
コメント(0)
ブラックソウル全然進まない・・・。
2010.04.17
コメント(0)
休日。ブラックソウル進めよう。
2010.04.16
コメント(0)
チョロQPSPでね~かなあ。PSPを買ったとたん言ってみる。プロスピさえできるんだからけっこうなのができると思うけどなあ。
2010.04.15
コメント(0)
水曜かー
2010.04.14
コメント(0)
000005040 921300010× 7帰宅し、テレビをつけると、すでに阪神先発能見の姿はなく、読売に6点が入っていた。阪神は0点。負けてても見る派なんで試合は見てましたが、その後は5回で小笠原を引っ込められたり、3点差に追い上げても久保が出てきたりとナメられっぱなしの阪神。しかし、ポコポコとホームランが出まくって桜井のホームランで逆転。マートンまでHRで結局9点をすべてホームランで稼ぐという花火連発っぷり。ムチャクチャな試合でしたが6点差をひっくり返すという見事な試合を見れて満足です。
2010.04.13
コメント(4)
足踏みのように思えて前進してるはずです。
2010.04.12
コメント(0)
第8章 黒影狩り 後編損傷した赤ボディ。ブラックシャドーの鋭利なフロントボディがもろにピーオーの体に食い込む。じっと耐えたピーオーは呟いた。ピーオー「ふざけんなよ。なんで先に行ってゴールしないんだ。レースの勝ちを捨ててまで俺を潰したいか?・・・・・・・・・・ずっと変だとは思ってたが、わかったぜ。おまえ、レースに対する情熱が消えてやがる。」そのころ、立体駐車場ではサイバーが事実を聞いていた。サイバー「レースに対する気持ちを消しただと?」テルドム「ええ、そうです。レースを楽しみ、1位を狙う感情なんて、ハンターには邪魔ですから。」なんということか、シャドーはテルドムの改造によって、レースを楽しむ感情が消えていた――つまり、今のシャドーはただ速く走るだけの物体である。今のシャドーにとって、レースはピーオーを潰すという単なる”作業”にほかならなかった。ピーオー「忘れちまったなら思い出させてやるよ。多少イカれちまったが、まだ走れるぜ。」潰れたヘッドライトの奥には燃え盛る瞳があった。再び立ち上がるピーオー。残り半周。ピーオー「もし、おまえがこのレースで俺に勝ったなら、そんときはQコアでもなんでもくれてやるよ。」ピーオーの情熱にシャドーも応えた。ドリフトも冴え渡り、戦いは互角だった。彼らの装備では、時間にして20秒もないであろう区間だった。だが、長かった。命を削り取る気でタイムを削り取り、互いに隙を探していた。ゴール前の直線に来たときは平走、ゴールは同時―――。レースは終わった。勝ったわけではなかったため、ブラックシャドーには『悪魔の力』が残っている。けれど、ピーオーは最後はすがすがしい気分に浸っていた。シャドー「何か、俺のQコアの真ん中にぽっかり空いた穴が少し小さくなった気がする・・・。」ピーオー「レースの最初のころのおまえはレーサーじゃなかった。さっきの戦いでレースを愛する気持ちも少しは戻ったんだろうな。」シャドー「俺のエンジンの中に閉じ込められたQコアたち・・・。こいつらも、レースがしたくてうずうずしているだろうな・・・。」ピーオー「そうだな。できれば、返してもらいたい。」シャドーは考えていたが、結論が出るまでそれほど時間はかからなかった。二人はツートーンファクトリーの地下の’あの部屋’へ向かった。今回やけに会話が多いような・・・。うまく書けませんでした。これで、第8章完です。『黒影狩り』できてないじゃないか!というつっこみも飛んできそうです。とにかく、これでQコアは戻ってくる。しかし、悪魔たちとの戦いはまだまだ終わらない。さて、テルドム討伐へ行ったサイバーはどうなったのか。次の章はそのへんを予定。
2010.04.11
コメント(2)
とにかくがんばろ!
2010.04.10
コメント(0)
この土日で第8章後編は完成させるぞ!
2010.04.09
コメント(0)
(この日記に本文はありません)
2010.04.08
コメント(0)
まだサークルとかバイトとかやってないのに講義だけでけっこうしんどいぞ~。まあ、そのうち慣れると思うので、そしたらまた更新していきます。
2010.04.07
コメント(0)
ええと、今日ブラックソウルの第8章後編をアップする予定でしたが、もうちょっと書き足したくなったのでまた後日更新とします。また、明日から大学生活となるので、更新頻度は減るかも・・・。とりあえず最初は学校に慣れることに集中(?)したいので。
2010.04.05
コメント(0)
第8章 黒影狩り 中編2サイバー「なんだ、てっきりシャドーの援護にまわんのかと思いきや、こんなとこでのんびりしてやがるぜ。」ノイズシティ立体駐車場の最上階、やつはそこにいた。テルドム「今回はブラックシャドーに任せて問題ないでしょう。いくらピーオーとはいえ、Qモンスターマグナムに加えて『悪魔の力』、そしてブラック・マリアの魂を持ったシャドーの相手にはならないはず。」サイバー「だが、前回のスプラッシュハイウェイのレースじゃ、ピーオーが上だったぜ。」テルドム「そのときはあなたとフェイドが邪魔をしていましたからね。もっとも、あのときもさっさとその二人を潰してピーオーを追いかけていればどうなるかはわかりませんでしたが。」サイバー「なめやがって。俺があんなやつに潰されると思うのか?今日だって、ピーオーを潰すなんてシャドーにはとても無理だぜ。」テルドム「いや、今回はできるでしょう。」サイバー「なんでそんなことが言えるのか。所詮、たいしたレーサーじゃないおまえにはわからんかもな。あいつはブラック・マリアの魂で動いてんだから、なんつってもレースが好きだぜ。そんなやつは、闇レースで敵を潰すには向かない。」テルドム「フフ、”今”はどうでしょうか―――。」戦いはファイナルラップに突入していた。逃げ切りを図ったピーオーだったが、その車間は依然離れずにいた。また、同時にシャドーの猛攻もピーオーを倒すには至っていない。ピーオー「なんだよ・・・。俺はこんなレースをやりにきたんじゃないぞ。」死に物狂いのピーオーの全力ドリフトに対して、シャドーは一見安定した走りを見せる。しかし、それは『悪魔の力』、そしてQモンスターマグナムの賜物であって、ドライビングテクニックではなかった。また、ピーオーも全力を尽くしながらも、どこかレース魂が燃えないというところがあったのであろう。それが、この拮抗状態につながっていた。ピーオー「前に一緒に走ったときはこんなんじゃなかったぞ・・・。」そのとき、リアバンパーにシャドーの接触を感じた。この瞬間、ピーオーは大きくコースを逸れ、コースブロックに直撃した。一旦完全に停止したピーオーだったが、走れなくなったわけじゃない。しかし、本来これでレースの負けは決定するはずであった。シャドー「まだ、潰れてないみたいだな。」すると、シャドーもスピンターンでその場にとどまり、最後の体当たりを開始した。当然、ストップしたピーオーに逃げる術はない。そのシャドーの体当たりに躊躇はない。間もなく、コースの洞窟地帯一帯に重い衝突音が伝っていった。テルドムの余裕、そしてピーオーの苦戦。そして、ついに攻撃を食らって停止してしまうピーオー。そこへ、シャドーの一撃が入る・・・。しかし、この最後に体当たり食らって次回へ続くってパターン、前にもあったような・・?
2010.04.04
コメント(4)
第8章 黒影狩り 中編1日付はかわり、0時20分、場所はディスコキングケイブ。サイバー、ウェン、ピーオー、そして、奥にはやはり、ブラックシャドー。この場にいる以上、このレースの参加は間違いあるまい。サイバー「テルドムがいねえな。あいつから目を離しとくわけにはいかないから、俺はちょっと抜けるぜ。レースの方はピーオーに頼んだ。ウェンはピーオーがなんかあったらなんとかしてやれ。」慣れないハイパワーエンジンである。ピーオーが事故を起こさない保障などない。サイバー「ピーオー、今はエンジンを休めとけよ。擬似Qモンスターマグナムはあんまり連続運転に耐性がないからな。」それだけ言うとサイバーはその場を去った。この大一番の一戦を見届けもせず立ち去るサイバーにはやはりピーオーへの信用があったのだろう。それによって彼もまた、テルドムとの戦いに出向けるのであった。ピーオーはスタートラインについた。相手はブラックシャドー。ほかに8台の参加者はいたが、意味をもたないものだった。青のシグナルの点灯音、それに二人のスタートダッシュの排気音が共鳴し、先行していくシャドーの背中にぴったりとついていくピーオー。またもQ界の命運を背負った彼が蹴った地面から上がった乾いた土煙がホームストレートに残っていた。レースは3周あるが、ピーオーは1周目から仕掛けに入った。最初の左コーナーでインコースへアグレッシブに攻め込むと、シャドーはなぜかすんなり身を引いてピーオーを前に出した。ピーオーは唖然としたが、その答えはすぐにわかった。次の右コーナー、代わってインサイドのポジションとなるシャドーがアウトサイドのピーオーを強くプッシュ。ややバランスを崩したところでもう一撃突っ込んできた。間一髪反対方向にスピンで避けたピーオーだったが、今の一撃に疑問を持たずにはいられなかった。ピーオー(コイツがこんなに攻撃してくるなんて・・・。いつもは速く走ることばかりを考えてるようだったが、今の攻撃は自分のタイムロスも気にせず完全に俺を潰しにきていた・・・。どういうことだ?)30km/h前後まで下がった速度を戻すためにアクセルを目いっぱい踏んだ直後、またも信じられない場面に遭遇する。ブラックシャドーのテールの白色のランプが点灯している。ピーオー「バックだと・・!?」とっさにハンドルを切ってかわそうとするも、鼻先をかすり、安定を損ねる。シャドーはしとめ損ねて舌打ちをすると、再び前方へ急加速した。さすが、悪魔プラスモンスターマグナムでゼロからの発進もあっという間だ。その後、コーナー2,3個平走した形になり、その間もシャドーは体当たりを繰り返していたが、レース序盤でシャーシにダメージが溜まることを嫌ったピーオーが一歩引いてシャドーが先行した。ピーオー(ここまで妨害してくるなんて、コイツらしくない。)さすがに頭にきたのか、ピーオーは叫んだ。ピーオー「おい、おまえが求めてるレースってのはこんなもんか。『攻撃』じゃなく、『速さ』で俺に勝ってみろよ。」次のコーナー、今度はアウトサイドから追い抜きにかかる。ピーオーの言葉にも反応なく、隙あらば幾度となく攻撃を仕掛けてくるシャドー。それをかわし、逆にピーオーがプレッシャーをかけて壁際に追い込んだところでシャドーはすっと後方へ下がった。シャドー「抜きたければ抜け。」ピーオー「!」シャドーの言葉を聴いたピーオーが愕然としてしまった。シャドーにブラック・マリアの魂が搭載されていることはベルズに聞いて知っているピーオーであるが、パープルペガサスとなってブラック・マリアと戦い、あのとき、最後のコーナー前の直線で、意地でも追い抜かせないという気迫を見せ付けられたときのことを思うと今、前に出た瞬間、怒りがふつふつと沸いてきた。ピーオー「・・・・なら、ぶっちぎってやるよ。」一段と強くアクセルを踏みつけたピーオーは必要以上に後輪を滑らせ、大きくリアボディを振ってロングコーナーを曲がっていった。まるで、自分のレースへの情熱を振りかざすように。さて、今日も更新です。ちなみに、気づいてない方もいらっしゃるかもしれませんが、昨日も前編3を更新してます。ブラックシャドーに対するピーオーだったが、なぜかシャドーの走りには覇気が感じられない。執拗なまでの攻撃にピーオーは果たして?
2010.04.03
コメント(4)
第8章 黒影狩り 前編3ついに直接殴りこみにきたテルドム。ベルズ、フェイド、グスタのQコアを持つピーオーに狙いを絞るのを確認したサイバーはすばやく引き返し、Qコアの抜けた3台を抱えて地上へ向かった。『悪魔の力』にものを言わせて追い回すテルドムであったが、いまやブラックシャドー並のパワーをもつピーオーにはなかなか追いつけなかった。ゼロからの立ち上がりに関して言えば、ハイグリップ&ハイパワーの悪魔が勝るが、ある程度の速度域に達してしまえばピーオーには取るに足らないパーツの差だったのであろう。新エンジンの感触を確かめながら一気に工場外部へ飛び出した。ピーオー「まだついてくるのか、しつこいな。」夜のノイズの町並みを突き進み、流れる景色はいつの間にか見覚えのないものになっていた。建物は多くなり、道はやや狭い印象。ピーオーは大きなドリフトで、角を曲がると、そのまま裏路地へ飛び込んだ。案の定、不良レーサーであふれている。その群集を足蹴に奥へ消えると、当然、不良Q「なんだ今のは!」と怒るのが摂理。こうガヤガヤしだしては、ここまで追いかけてきたテルドムがピーオーを見失うのも無理はなかった。一方サイバーは無事3台を外に運び出し、とりあえず病院においてもらおうと救急車を呼ぶと、そこへもう一台、動かないQが合流した。ノラヒカの『抜け殻』を運び出してきたピナである。ブラックシャドーの体当たりを食らって、ビルから落ちたので体はガタガタだが、その表情は師匠の救出への執念に満ちていた。ピナ「おまえはサイバー!!その3人をどうする気だ?」サイバー「お、ノラヒカの抜け殻を運んできてくれたのか。そういきりたつな。俺たち、今は手を組んでんだぜ。」唯一仲間内で事情を知らないピナも、この出会いで作戦を知る。サイバー「それにしても、おまえ、その体でノラヒカの体を運んできたのか。」ピナ「ああ、俺にはこれくらいしかできないからな・・・。ブラックシャドーのやつ、さらに凄みを増してやがった。あいつの一撃でこのざまだ。」時刻は午後10時を回る。12時半からの闇レースまで後2時間半。開始時間までピーオーを探し回るのかと思いきや、テルドムはブラックシャドーと合流してとあるビルの中にいた。テルドム「前回のレース、あなたはブルーペガサスを潰すことができませんでした。どうしてかわかりますか?」シャドー「サイバーやフェイドに邪魔されたからだ。それに、そもそも潰しは好きじゃない。俺はハンターじゃないんだ。」テルドム「あの程度の妨害であなたが任務を全うできないとは思えませんが。・・・・・・・・・あなたは最初からブルーペガサスを倒す気はなかった。」そう言いながら、まずはシャドーに再び『悪魔の力』を与える。そして、内部のCPUを再び改造し始める。テルドム「ブラック・マリア本人に関する記憶は消してありましたが、もうひとつ消す必要のあるものがありますね。」この改造には、闇レース開始の直前まで時間がかかった。それだけ、消しにくいものだったのである。テルドム「消去完了です。あなたから一つの感情を消去しました・・・。今日の闇レースでは、レッドペガサスを潰しなさい。今度は失敗しないはずです。」第8章書き終えたので公開再開です。第8章は前編1、前編2、前編3、中編1、中編2、後編と、6話構成で、やや重めです。いよいよ、次回はピーオーVSブラックシャドー。ジョー、マッド、ノラヒカのQコアを手に入れたシャドーに対し、フェイド、ベルズ、グスタのQコアを搭載してピーオーが挑む!
2010.04.02
コメント(0)
ブラックソウルはとりあえず第8章を全部書き終えたら一気にアップする予定。第8章はけっこうなボリュームになりそうです。
2010.04.01
コメント(0)
ええと、明日から旅行に行ってしまい、パソコンに触れない可能性が高いです。4月1日まで帰れません。ブラックソウルの展開でも練るとします・・・。
2010.03.27
コメント(4)
小説書いても文章量ばかりが増えて話がなかなか進まない・・・。もうちょっとまとめます。
2010.03.26
コメント(0)
寝れないもんだなあ。朝起きないからだが。
2010.03.25
コメント(0)
さて、サイトもしょぼくなったので、小説取り組んでます。ブラックソウルもだいたい読み返したのですが、なんとも誤字脱字が目立ち、描写もしょぼいような・・・しかもわかりにくい。で、とにかく続きを書いており、次の話(第8章前編3)はすでに完成してます。しかし、まだ先の展開があやふやなので、ある程度頭の中で話がまとまってからUPする予定です。と、いうわけでもうしばらくお待ちください。
2010.03.22
コメント(4)
さて、ようやくリニューアルの準備が整いました。あらかじめ言っておきますが、リニューアル後のホームページはしょぼいです。なんか、いっそ飾り気のないページにしたいというのと、以前更新に使っていたソフトウェアがなく、ネット上にアップしているファイルのタグをいじってるだけなので、しょぼくなるのですが、個人的にはこれでいいかなと思っております。残すかどうか迷っていた攻略は残すことにしました。で、リニューアルは今日中に決行したいと思います。話は変わりますが、現在鋼鉄の背中にて、紅紫のプロローグのマンガ版が掲載されております。つまり、僕はマンガ原作者であると・・・!感動です!というわけで見てってください。
2010.03.21
コメント(6)
ホントにいろいろ心配かけて申し訳ございません。そして、コメントありがとうございます。そろそろ、精神的に落ち着いて、ある程度はまともな状態に戻れましたので、ゆっくりペースながら更新を再開していこうと思います。とはいえ、まずはホームページのリニューアルに手をつけようと思っているのですが、小説の転載がえらく手間がかかり、なかなか進行しておりません・・・。とにかく、大学の入学式前にはリニューアルくらいは終えるつもりでがんばります。
2010.03.17
コメント(4)
無事、受験が終わりました。第一志望の大学に入学することが叶いました。しかし、その直後にあまりにショックな出来事(受験には関係ないことです)があり、本当に立ち直れません。それで、受かった後もしばらく放心状態でとても更新する気になれずにいました。すみませんでした。それでも、正直まだとても更新を再開する気力が湧きません。受験終わったら再開するという約束を破って本当に申し訳ないのですが、もうしばらく立ち直る時間をください。必ず戻ってきます。
2010.03.10
コメント(6)
ずいぶんな長い間放置状態にしてしまっていてすみません。管理人の受験もあとわずかとなり、それが終われば復帰できると思います。とはいえ、しばらくチョロゲーからも離れており、さらに先代パソコンが壊れてほとんどのデータは失ってしまったので、正直更新できるところは少ないと思います。正直復帰後も以前ほどしっかりとこのページを管理できるという自信はないです(たぶんネットを使う頻度も減るので・・・)。「じゃあ閉鎖しろー」という声も聞こえてきそうですが、小説と掲示板は今後も続けていきたいと思っております。申し訳ございませんが、リレー小説やTA記録室、ポイント制度などは休止となる予定です。管理する自信がないので。受験終了後に、一旦リニューアルしようと思います。そのときに何を残して何を潰すかは考えます。で、受験終了後にはブラックソウルを再開する予定です。ただ、管理人自身もどんな話だったかよく覚えていないので、読み直してからですが。では、受験が終わったらまたお会いしましょう。
2010.02.26
コメント(8)
第8章 黒影狩り 前編2午後9時・・・闇レースは深夜12時が回ってからだが、余裕を持って作戦を開始した。全員、前日の激戦の疲れは癒えていた。ここはずいぶんに久しぶりにきた気がするツートーンファクトリー最深部にある研究室・・・。前に来たときはそんな装置だとは気が付かなかったが、確かにあのテルドムに呼び出された廃ビルにあった変な装置に似たものがある。これがQコア移植装置・・・。サイバーが早速席に着くと、ピーオーがボンネットをあけ、エンジンを交換、そのエンジンから伸びるコードを装置にセットする。グスタ、フェイド、ベルズと順々に台に上がり、Qコアをピーオーのエンジンに移植する。グスタ「父さんを助けてくれ、頼むぜ。」フェイド「『デスネスト』の野望なんてぶっとばせ!」ベルズ「やつらに取られたQコアを取り返してくれ。」それぞれの言葉を最後に、3台はしんとして動かなくなった。ピーオーはここに誓う。ブラックシャドーをここにつれてくると。サイバー「作業は終わった。どうだ、パワーがみなぎるだろ?ソイツを使って、シャドーを倒せ。俺もできる限りアシストする。」ウェン「ノラヒカさんを助け出してくれ。」期待を一身に受けながら台座を降りたピーオーは目を丸くしていた。軽くアクセルを踏むだけで浮き上がるように前に進む。なるほど、3年前にパープルペガサスになったときの感覚に近い。ピーオー「これがQコアのパワーか・・・。確かに、とんでもないな。」サイバー「今日の闇レースはディスコキングケイブで0時から。ブラックシャドーもエントリーしている。おそらく、ノラヒカのQコアを取り入れての試走というわけだろう。チャンスはこのレースしかないぜ。」ピーオー「任せといてくれ。」ライトをカッと見開いた赤の英雄は一歩ずつ進んで台を降りる。力強い足取りだ。ガチャ!そこへ、研究所の扉が突然開いた。暗い中、強く睨みつけるように、レーサーたちの姿を確認した目撃者は口を開く。テルドム「やはりこんなところにいましたか・・・。まさか、サイバー、あなたがその装置を扱えるとは・・・。驚きました。」どうやら、つけられていたようだ。テルドムはベルズたちがツートーンファクトリーに入っていくのを見ていた。一同が驚きに呑まれるなか、いち早くサイバーが装置の操作台から降りて突っかかった。サイバー「俺の頭脳をなめんなよ。」テルドム「レッドペガサスにQコアを移植させましたか・・・。ブルーペガサスもいますね。デュオから逃げ切ったか・・・。」サイバー「何しにきやがった?」テルドム「そうですね。装置の破壊は間に合いませんでしたから、レッドペガサスを潰すとでもしましょうかね。」彼は『悪魔の力』を持っている。それほど技は凄いわけではないが、それでも破壊行為などたやすい。急加速で突進を開始したが、ピーオーの方もそれと同等の加速能力を今は持っていた。ピーオー「簡単にはやられないぜ。」サイバー「全員逃げろ。決戦の場で落ち合うぞ。」無論、決戦の場とは今日の闇レースの会場である。彼らは、光のように素早く、テルドムの横を通り抜け、去っていった。ピーオー、サイバー、ウェン。彼らは別々の道でツートーンファクトリーから脱出を図る。目指す場所は同じ、ディスコキングケイブだ。なんとしてもテルドムから逃げ切り、レースに参加しなくては・・・。ついに3人のQコアがピーオーに搭載された。研究室にいるところをテルドムに目撃されてしまったが、ピーオーはQコアパワーで『悪魔の力』を持つテルドムの体当たりをいとも簡単にかわす。ウェン、サイバー、ピーオーはテルドムからの追跡を振り切るため、バラバラになって地上を目指す。ブラックシャドーは今日の闇レースに参加するはずだ。
2009.01.15
コメント(7)
第8章 黒影狩り 前編1今度は右のヘッドライトだけでない。フロントボディが痛みに傷んでいる・・・。重量バランスが崩れ、とてもまともに走れる状態じゃない。それでもフラフラと起き上がってレースを再開しようとするベルズ。デュオ「もう一発喰らいたいらしいな。何発でも喰らえ。」突き放すように三度ほど鋼鉄の肩でベルズを軽く打つ。そして、壁際でもう一発体当たりを決めて完全に動けない状態にした。デュオはハンターであるので、この後ベルズをブラックシャドーのQコア源に利用する――そう思ったが、デュオは動けないベルズをそのままにその場を立ち去った。その背中に向かってベルズは痛む腹を押さえながら叫んだ。ベルズ「なぜだ?」デュオ「俺の勝ちだ。だが、貴様とはそのうちもう一度闘いたくなった。」圧倒的戦闘力、レーステクニックで他者から恐れられ、向かってくる相手がいなくなっていた彼の珍しいワガママだった。「ベルズを消せ」というボスの指令にそむいた。その場を立ち去るデュオの背中にいつでもかかってこいというメッセージが込められていた。ボロボロのベルズは負けて全てが終わったという絶望感と虚無感から開放されたかと思うと、今度は今までにない悔しさが湧き上がってきた。ベルズは両腕で地面を叩き、吐き出した。ベルズ「ちくしょう・・・!」その頃、ピーオーがフェイドを担いで病院に駆け込む。フェイドを病院の人に預けると、サイバーの病室を確認した。フェイドにもサイバーから作戦を説明させる必要があると思い、同じ病室を手配した。と、それだけ済ますとすぐにスプラッシュハイウェイに大急ぎで戻っていくのである。そして、行く途中にデュオとすれ違う・・・。その瞬間、全てを悟ったわけだが、ベルズをそのままにしてきたことも理解し、特にとやかくいうことはなかった。なおも、足を急がせてベルズの元へ向かった。壁が崩れ、倒壊の気配さえ漂わせるトンネル内部にボロボロのベルズはいた。それを、ピーオーは何も言わずに担ぎ上げる。無事、ベルズは救出できたわけである。その帰り道、僅かな言葉で約束を交わした。ベルズ「・・・ワリイな、作戦の方はオマエに全部任せる。」ピーオー「任せとけ。」ノイズ病院――サイバーたちのいる病室――グスタ「フェイド・・・。」命に別状なく、特に急ぎの治療も必要のないフェイドだが、一目でもう戦闘不能であることはその場の全員が理解した。そして、フェイドを潰したやつの名も全員が理解した。サイバー「だが俺の作戦に支障は出ない。力を貸してもらうぜフェイド。」フェイド「しかたねえ、俺がこの状態じゃあな。」サイバー「後はピーオーとベルズを待つだけだ。」サイバーの作戦はテルドムの計画をそのまま真似たものである。サイバーはすでに「擬似Qモンスターマグナム」なるものをテルドムの研究資料から作っており、これは本家のQモンスターマグナムと同じように動力をQコアとしたエンジンである。というか、ほぼQモンスターマグナムと同じなのだが、載せられるQコアは3つまでというのと、エンジンの回転数にもよるが、数十分しか持たず、それ以上連続で運転するとエンストするという点で本家に比べて欠如する。サイバーはQコア移植装置も操作できる。これを使ってピーオーにグスタ、フェイド、ベルズのQコアを転送してスーパーパワーを出せるようにしてブラックシャドーに挑む、というのが彼らの作戦なのである。今や、マッド、ジョー、ノラヒカという凄まじいレベルのQコアを3つも所持しているシャドーに挑むにはどうしてもこちらもQコアを3つそろえる必要がある。フェイド「とにかくアイツらが帰ってくりゃわかるさ・・・。」数分後、彼らはフロントボディを完全に損傷させた無残な姿のベルズを見た。どちらにしても走れる状態じゃない。ブラックシャドーと戦うのはピーオーに絞られた。グスタではいくらか実力不足であるし、サイバーは機械の操作をするためQコアを貸すこともできない。サイバー「作戦を開始は今日の午後9時から。そろそろ日が昇ってくる。それまで睡眠をとっておけ。時間はたっぷりある。時間になったらツートーンファクトリー深部にある元研究室のQコア移植装置のところへ、全員で移動だ。」ベルズ、敗戦。しかし、デュオは今まで敵なしだった自分に襲いかかってきたベルズを評価し、Qコアを奪うようなことはしなかった。ボロボロになっていたベルズはピーオーが病院まで連れて帰る。ようやく、サイバーの作戦に必要な4人、ベルズ、ピーオー、フェイド、グスタがそろい、作戦開始の用意が整った。サイバーの作戦とは、ベルズ、フェイド、グスタのQコアをピーオーに搭載し、ブラックシャドーと戦えるまでに強化するというものであった。もちろん、ピーオーにはQコアを動力としたエンジン、Qモンスターマグナムをサイバーがまねて作ったものを搭載してある。長い間走っていられない、Qコアは3つまでしか搭載できないなど弱点はあるが、もうブラックシャドーを倒すにはこれしかない。今日の夜の闇レースにむけ、一同は休息に入る。
2009.01.14
コメント(5)
第7章 The Race Champion ought to be more than a match for The Hunter in the Death Match 後編スクラッパーデュオVS青きペガサス(元)。マッド、フェイドの敵を取らずして帰れるか、とデスマッチを提案したベルズ。闇レーサーであるデュオがひくわけがない。ピーオーが完全にハイウェイから去った頃、恐怖のスタートラインにベルズはつくのであった。これはレースというよりはバトルである。相手を潰せば勝ち。潰されれば負け。1対1の命がけの戦いである。しかし、ベルズの攻撃はデュオには全く通じないはずである。さてどうするのか。そして火蓋は切って落とされた。それでも、もちろんベルズは勝算があって勝負を挑んだのである。感情に任せて自己を見失うほどベルズは馬鹿ではない。第一コーナー。デュオは様子見で攻撃は仕掛けてこない。さすが、慢心で隙を作りまくるようなやつではない。一気にスピードを上げ、レースモードへ移行。ハイペースながら、相手に仕掛けさせる隙は作らない。グリップを基本としながら常に咄嗟の回避を想定していつでもタイヤをスライドさせる用意はしている。しばらく互いに相手の手を伺い続け、ハイウェイには異様な空気が漂っていた。そしてコースの4分の1ほどを終えたところでデュオが攻撃を開始する。一発目をベルズがかわすと、間髪をいれずに二発目、三発目と繰り出すが、いずれも当たらない。連続攻撃を全てかわしたところで体制を整えてベルズは本格的にドリフトを開始する。ドリフトを開始してしまえば、デュオからはある程度ベルズのコーナーでの軌道がわかってしまう。途中で急にドリフトをやめることはできないからだ。デュオはいよいよハンティング体制になっていく。そして、それから3つ4つのコーナーを抜けた次、細道の低速コーナーでベルズがアウト・イン・アウトで曲がろうとしたときだった。デュオ(ここなら余裕で叩き込める。)今までセーブしていた加速力をフルに発揮。急加速でベルズのサイドボディを攻めに行く。絶対に外さない自信があるだけに、ものすごいスピードでくる―――ベルズはこれを待っていた。ベルズ(今だ!)デュオもベルズが隙を見せるこの一瞬を待っていた。しかし、これはベルズが意図的に作った隙だった。デュオの突進を確認したところでベルズはレースでは異例のスピンターン。速度を回転によって殺した。ベルズ「自分が重ければ重いほど壁に激突した時のダメージはデカイ・・・。自滅しろ!デュオ!」デュオ「・・・!」修正舵を切るデュオだが、重量ボディが災いして素早いステア操作を受け付けない。デュオはものの見事に壁に直撃した。ズガアアアアアン・・・!!かつてないほどの轟音がハイウェイに轟く・・・。その後の光景にベルズは目を疑った。なんと、壁がえぐられてしまったのだ。コンクリ造りの壁に出来た穴からデュオが這って出てくる・・・。まだ、動けるようだ。デュオ「なかなかやるな。だが、俺はこの程度では倒せないぞ。」ヘッドは潰れているが、エンジンや車輪への致命的ダメージは避けたようだ。ボコボコの体を持ち上げたデュオだが、気迫はむしろ増大していた。致命傷を与え、圧倒的に有利になったはずのベルズの足が逆にすくむ・・・。直後、潰れたヘッドライトを妖しげにギラリと光らせると一瞬の加速から殴りかかってきた。そして、反撃の一撃をベルズに喰らわせて珍しく吼えた。デュオ「どうやったら貴様のような普通のQが俺に勝てるって聞いてんだ。さっきからよ!」相手が重いということで、壁に激突させて自滅させる・・・。完璧に決まったかと思われた作戦ではあったが、デュオの頑丈なボディは完全には破壊できず、まだ動けるデュオ。怒ったデュオの反撃がベルズに直撃・・・!果たして、ベルズは無事なのだろうか。
2009.01.13
コメント(2)
第7章 The Race Champion ought to be more than a match for The Hunter in the Death Match 中編2炎は上がってなかった。ただ、グシャグシャにへこんだボディと車輪から外れたタイヤ・・・。数秒での惨劇を物語っていた。急ブレーキして心配して近づくベルズにヘッドライトをチカチカさせてなんとか生きている事をアピールしたフェイド。しかし、もちろんそれはデュオに対してもまだターゲットを殺せていないことを教える事になる。デュオはスピンターンで速度を殺すと、再度フェイドをロックオンした。ベルズ「クソ、おいフェイド、担ぐぜ。それで、おまえをデュオから逃げさせたら、テルドムの野望の阻止に協力してもらうぞ。」フェイド「・・・今の鉄片になったような俺にも力になれんのか?まあ、そん時はしかたない、協力してやるが、どうやって担いで逃げるってんだ?悪いことは言わないから早くおまえだけで逃げた方がいい。」ベルズ「逃げる方法ならほら、向こうに赤いヒーローが見えるだろ?」指差した先にいたのは迷子の彼。どうも、サイバーがどこにいったか手がかりすらつかめていない様子で、レース場に戻ってきたようだ。しかし、持ち前の方向音痴を発揮してフラフラとこんなところへたどり着いた。なんとも、タイミングがいい。ここで、ピーオーはベルズとフェイドがデュオに襲われているというのを理解した。(ちなみにピーオーはデュオを見たことはある)しかし、彼がデュオの攻撃を阻止するのは無理がある。距離がありすぎる。ベルズはデュオの体当たりもう一発は覚悟していた。デュオ「何フェイドを背負っている。貴様ごと吹き飛ばすぞ。」ベルズは覚悟を決めた表情をしていた。すでに得意な顔を見せている。と、そこへいよいよデュオの体当たりが始まる。フェイドを載せているベルズにこれをかわす手段は到底ない。ベルズ「ピーオー!コイツを受け取れ!」デュオがタックルの助走に入った瞬間、ベルズはフェイドを投げてデュオの上を通す。フェイドはピーオーのもとに届いた。勢いのついたデュオはもう止められない。体当たりを食らう直前に、ベルズは叫んだ。ベルズ「そいつを担いでマッドのところへ行け!」ズガン!!ピーオー「わかった。」かつてのペガサスたちの信頼は厚かった。レッドペガサスはいつも冷静な判断を下すブルーペガサスの言う事に意見しなかった。見捨てたのではない。ここに置いていっても、必ず戻ってくるとわかったのだ。ベルズに体当たりがヒットする音を背に、ピーオーは病院へ走り出した。・・・・・・・・・・・右のヘッドライトが粉砕されている。しかし、デュオと再び1対1で対峙することで、ベルズは今まで逃げ回っていた自分を恥じていた。そろそろ、デュオの殺気にも慣れてきた。勝負はこれからだ。デュオ「逃げていればよかったものを――」ベルズ「粉々にされても引かないはずだぜ。チャンピオンてのを味わった事があるやつはな。・・・ホントに不思議だ。体当たりしてもビクともしないおまえみたいなやつが相手でも、なんだか負ける気がしない。」大きく息を吐き出して、残った左目でギンのデュオを見据えた。幸い、右のヘッドライト以外たいしたダメージはない。チョロQタウンでチャンピオンとなった男は今までの敗北の念を全てこめて、こちらを見て勝った気でいるデュオに突進した。ベルズ「喰らえ!」ドガ!!不意打ちだったのか。デュオは攻撃を受けるなんて、ここ数十年経験がなかった。デュオに向かっていくやつなんていなかったからだ。少しよろけたデュオの前でベルズはさらにフロントボディをへこましていた。ベルズ(硬い・・・壁にぶつかってるみてえだ。)力押しは無理――そうも感じた。むしろ自分の方がダメージを食らってしまうんだから。しかし、気が付けばベルズはバックをしていた――それをポカンと眺めていたデュオ――距離をある程度とって、再び突進する・・・結果は、同じ。もう一度大きく息を吐いた。そしてやっぱり力押しは無理だと感じた。だが、デュオをフェイドやマッドがやられたように、デュオをボロボロにすることができる確信を得た。ベルズにはもう仕返ししか頭になかった。こんなハンターという、レースの結果などなんとも思ってないヤツにレースで勝ってなんになる・・・!ベルズは今、ここ、スプラッシュハイウェイでデュオを潰す決意をした。終わらなきゃ帰るつもりはない。体当たりが全く通じない超重量級デュオに対して、一体どう応戦するというのか。深夜のスプラッシュハイウェイは再び戦場と化した。ベルズ「俺とレースしろ・・・ただし、どちらかが動けなくなるまで続ける。いいな?」マッド、フェイドを潰された無念、そして何より、今までデュオの殺気に押され続けていた自分の情けなさに憤怒したベルズは無謀にもデュオにデスマッチを提案する。体当たりも通じない相手をいったいどうやって倒そうというのか・・・。すでに右フロントボディを損傷させているベルズに果たして勝ち目は・・・・?次回、デュオVSベルズ。スプラッシュハイウェイの決闘!
2009.01.12
コメント(4)
第7章 The Race Champion ought to be more than a match for The Hunter in the Death Match 中編1さすが、形相だけでなく、エンジンパワーも凄まじい。ものすごい重いシャーシなだけにスピードはそこまでないと思ったが甘かった。エンジンパワーの方はバスでも吹っ飛んでいくんじゃないかというほどの馬力を見せ付けてきた。ベルズ「ホントに速いヤツだ、デュオ・・・。一瞬も気を抜けねえ。」デュオ「気を抜こうと、抜かまいと、結果は同じだ。貴様らのような普通に生きてきたレーサーが俺に勝てると思うか?」フェイド「普通だと?」もちろん、彼らは超一流レーサーである。その誇りも持っている。各国最速レベルの走りを持っているのだが、デュオにしてみれば所詮”普通に生きてきたレーサー”であるらしい。デュオは見た目どおり普通のレーサーではない。ノイズに闇レースができる前から違う国でなんと3歳の頃から闇レースをしてきたのである。基本的に、公式レースは15歳からとなっており、お遊びでも6歳くらいまで危険すぎてとてもレースをやらせるわけにはいかない。闇レースには無論ルールはなし。15歳からなんていう制限ももちろんない。デュオの一家は闇レース一家で、代々壊し屋をやっていた。そのためには圧倒的な攻撃力、防御力、回避力、そしてスピードを備えなければならないが、それらを培うため、デュオは3歳から闇レースに投入されていたのだ。もちろん、3歳ではほかの闇レーサーに吹っ飛ばされればそのまま死ぬ可能性もある。しかし、デュオは生き残った。闇レースで生き抜く術をみるみる身に付けていったのだ。レースが上手くなれなきゃ、ほかのレーサーに吹っ飛ばされて死ぬかもしれないのだ。それは全力で走ってきたことだろう。そして、5歳になるころにはなんとそこらの闇レーサーよりも遥かに上手くなっていた。実力にものをいわせ、ほかのレーサーを吹っ飛ばす側になっていた。そう、デュオは5歳でもう壊し屋、つまりハンターのようなことをやって生きてきたのである。今や、デュオの実力は計り知れないレベルなのだ・・・。追いかけが始まってたった10秒で、ベルズが追いつかれてしまう。ベルズ「嘘だろ。完全にデュオの射程距離に入っちまってる・・・!逃げ切れねえ!」体当たりを食らう覚悟を決め、わき腹に力を込めるベルズであったが、デュオはベルズをスルーし、フェイドを追走。デュオ「腹立つヤツを先に始末するのが俺のやり方だ。ベルズ、貴様は先に逃げていてもかまわない。」それだけいうと更に加速したデュオ。それを見たのか、フェイドも全力モードになっていく。1日で2度も本気を出したのはフェイドも初めてだろう。たださえ、公式レースでは今まで一度も本気になったことはなかったのに。しかし、フェイドの本気は今回は勝手が違った。無敵のフェイドではなかった。ギャウオオオ!!!フェイドが上げる雄たけびは明らかに大きくなっていったが、音の種類がなんだか違う・・。ベルズはデュオのタックルが始まる刹那に思い出すのであった。ベルズ「アイツ、いつものエンジンを置いてきて練習用エンジンでデュオの相手をしてやがる・・・!ヤバイ、逃げ切れるわけねえ!」デュオにはああ言われたものの、ベルズに逃げる気は当然ながら毛頭もなかった。デュオを全力で追いかけるベルズ。デュオほどの相手にどうすればいいかはわからなかったが、フェイドを助けるために何をするかは追いついてから考えようとしていた。なんとかエンジンに無理させる事でデュオの初撃をかわしたフェイドも、いくつかコーナーを曲がっただけで逃げ切る事はほぼ不可能だと実感した。たとえ、普段のエンジンをつけていても逃げ切れないのではないかと思うほどであった。フェイドがいっぱいいっぱいで逃げた末に、追い込まれていくのが目に見えてわかる――逃げ場はない・・・。デュオのとどめのタックルがこれから入るところだった。ベルズにはフェイドが防御体制に入らず、それでもまだ避けきろうとしているのがわかった。ベルズ「喰らえ、デュオ!」フェイドへの攻撃を阻止するため、ベルズがデュオに体当たりを試みる・・・。しかし、デュオに触れた瞬間、絶望感に襲われた。デュオ「蚊でも刺したか?」250km/hを越えるスピードで体当たりしてもまるでビクともしない・・・!ベルズはけっこう重いシャーシをつけてきていた。体当たりの軌道を逸らすくらいはできたはずだった。だが、デュオは規格違いというやつだった。間もなく、デュオの体当たりがフェイドに当たる・・・。超重量級で200km/hを越えているデュオのタックルの破壊力は想像するだけで恐ろしい。ドガアア・・・!!タイヤがコロコロとハイウェイの道の左端から真ん中の方まで転がった後、小さく円を描いてパタンと倒れて横になった。デュオによってフェイドが潰された―――ベルズの体当たりではデュオはびくともせず。どうやら、サイバーの作戦には故障していてもフェイドを連れてきさえすればいいのだが、ベルズにすでに動けないフェイドを連れて逃げることなど可能なのだろうか・・・?
2009.01.11
コメント(6)
第7章 The Race Champion ought to be more than a match for The Hunter in the Death Match 前編サイバーの考えた作戦はまさに相手のしてきたやり方をそのまんまマネするという方法であったが、さすが、サイバーは頭の切れるやつだと思っていたベルズも驚いた。ベルズ「本気か?その作戦・・・。まあ、それしかねえのか・・・。」サイバー「集まるか?4人。おまえを除けば後3人・・・。それも、3人ともかなり速いヤツが望ましい。」ベルズ「ピーオーは確定として・・・う~ん、ピナやウェンじゃ力不足だろうし・・・。フェイドってやつ参加してくれないかな?それでも後一人か・・・。う~む・・・。」そこへ、病室のドアを開ける音。入ってきたのはウェンだった。そして、誰か連れてきている。ベルズ「無事だったか。」ウェン「ああ、デュオはまいたぜ。やっぱり俺のほうがこの町には詳しいね。隠れれば一発だったよ。で、あんた達が探してた3人の助っ人のうち一人を連れてきたぜ!」グスタ「よお、ベルズ。」なんと連れてきたのは元ハンターグスタ。彼は今だ父親に関してのショックを引きずっていた。グスタ「もう、『デスネスト』は裏切ったんだ。」サイバー「なんだ、おまえもか。」グスタ「テルドムの野郎、俺の父さんからQコアを奪ってやがって・・。」ベルズ「もしかして、父さんってのはジョーのことか?」グスタ「ああ、そうなんだけどツートーンファクトリーの爆発で今はもう・・・。」ベルズ「いや、大丈夫だぜ、ジョーは。今も病院にいる。Qコアはないけどな。」グスタ「え?そんな・・・?」サイバー「一緒にいたマッドの不死鳥の力で爆発からは守られたんだ。」もう契約は成立したようなものである。利害が一致した。グスタはジョーのQコアを取り戻すため、ブラックシャドーを倒す必要がある。この時点で仲間だ。ピーオー、ベルズ、グスタ。後サイバー以外で一人必要だ。ベルズ「やっぱりフェイドかなあ?仲間になってくれねえかな?」グスタ「アイツは一匹狼だからな。なかなか難しい。」サイバー「でもコイツはフェイドとの1対1に勝ったような男だぞ。」ベルズ「直接会って、話しつけてくるか。」サイバー「アイツは多分スプラッシュハイウェイを走り回ってんぞ。負けた後は何度も何度もそのコース走って反省するのがアイツのやり方だ。」ベルズ「決まりだ、行ってくる。」その狼はハイウェイにやはりいた。エンジンを変えてきたらしく、さっきとはエンジン音の種類が違う。それにしても、さっきのレースで相当無理したはずなのに、まだ夜遅くまで走り回っているとは・・・。スタミナは並ではないと容易に察する事が出来る。ベルズも軽く流しながらハイウェイを2、3周していると、すぐにオレンジボディが追いついてきた。ついさっき敗戦を喫した相手である。さすがにスルーではない。フェイド「何しにきた?俺に用だろ?」ベルズ「ああ、ちょっとさ、『デスネスト』のことでさ。」さすがに、ずっと闇レースでやってきたフェイドも、テルドムが全世界のレースを消すという野望を持っているなど知らなかった。ベルズが全てを話してやれば、驚きは隠せない。フェイド「本当か・・?危険なヤツだとは思っていたが。」ベルズ「それで、シャドーを倒す方法が一つある。」サイバーの言っていた考えを話し、単刀直入に協力しろと言ってみたが、やはり一筋縄でいくはずがなかった。フェイド「ふざけるな。そんなめんどくさいことするなら俺一人でシャドーを潰してやるよ。」ベルズ「・・・だから無理だって。ノラヒカのQコアまで手に入れたアイツのスピードは想像を遥かに上回るぞ。」(まあホントは俺もまだ見たことないんだけど。)フェイド「冗談じゃない。その作戦じゃ俺は面白くねえし。」ベルズ「頼むって・・!」ハイウェイの端に寄せて話していた二人だが、そこにとんでもないチョロQが通りかかってしまった。近づいてきただけで、殺気を感じ取った二人は彼の存在に気が付いた。ベルズ「・・・!デュオ!」デュオ「ベルズか・・・。見つけた。フェイドもいるな。」フェイド「なんだ?潰しにきたのか?ちょうどいい、一人で走ってるのも暇だったんだ。追いかけてきてくれると面白いね。」ギャウ!ベルズ「オイ!」いきなりスタートをきったフェイド。デュオがハンター体制に移ったため、ベルズも逃げるしかない。ハイウェイを後4分の3周ほどすれば出口がある。そこを目指して、本日二回目のスプラッシュハイウェイでのバトルが始まった。昨日うっかり公開を忘れてました。今日は夜にもう一回更新しようと思います。テスト前なのであんまりコメントできないかも。タイトルの和訳は・・・「レースのチャンピオンでもデスマッチではハンターにかなうはずない」とかそんな感じかな?間違った英文である可能性も大。辞書開いてつけただけのタイトルなんで。サイバーの作戦に必要なメンバーを4人集める中、グスタが加入し、ベルズ、グスタ、ピーオーと作戦決行に必要なメンバーはなんとなくそろってきたが、後一人足りない。その最後の一人の候補となっているフェイドを仲間にするべく、スプラッシュハイウェイに向かったベルズであるが、やはり簡単には仲間になってくれないフェイド。そこへ通りかかったのは、ベルズを潰すために探していたデュオだった。ちなみに、現時点でピーオーは未だ迷子。町でサイバーを探し回っていると思われる。
2009.01.11
コメント(0)
第6章 闇の創始者テルドム 後編ベルズは最強のハンターに追われていた。凄まじいスピードで追いついてきた。体当たりを食らうギリギリで右へ左へ回避。何度も攻撃をかすった。それでわかった。デュオはとんでもなく重いシャーシをつけている。彼のタックルをモロに喰らったらひとたまりもない。街で暴れていたため、いつしか警官も追いかけてきていた。しかし、あまりのスピードに追いつけない。ベルズとデュオのオニゴッコは次元が違った。ひたすら逃げる。どこまで逃げればいいのか全くわからないまま逃げていたベルズだったが、そこにやっと助けが入った。誰かが果敢にもデュオに体当たりを試みた。ウェン「ここは任せときな。おまえはマッドのとこにいけ!」ベルズ「おい、気をつけろよ!」ウェン「なめるなよ、よゆーだよ。」ものすごい勢いでデュオとウェンが激突したが、ウェンは見事に耐えた。彼も闇レーサーなのである。こういう体当たりには慣れている。ウェンは先程サイバーを病院に預けてきたばかりで、もう一度スプラッシュハイウェイに戻ってピーオーたちと合流しようと思った途中、デュオから逃げ回るベルズを見つけ、阻止に入ったのである。「マッドのとこへいけ」と言ったのは、つまり病院へいけということだが、もちろん『デスネスト』を裏切ったサイバーとベルズを会わせることで情報を増やすためだった。ただ、「病院へいけ」と言ってしまうと、デュオがそこまで追いかけてくるかもしれないので遠まわしな言い方をしたのである。ウェンは見事デュオの動きを止め、その隙にベルズは行く先がデュオにわからないように遠回りで病院へ向かった。ベルズはマッドの病室を確認しようとしたが、先にサイバーが入院しているという事実を知らされた。案外そこまでケガは酷くなく、入院は一夜だけでいいらしい。最悪事故死もあったほどのスピードが出ていたが、打ち所がよく、幸いした。サイバー「ブルーペガサスか・・・久しぶりだな。」ベルズ「今はベルズって呼んでくれ。ペガサスじゃないんだからな。」サイバー「そうだな。懐かしいな・・その名前も。」彼らはチョロQタウン時代からの仲。随分長い付き合いである。ベルズ「そういやレッドペガサスが来なかったか?おまえを探しに行ったんだが。」サイバー「いや、来ていないぞ。方向音痴のあいつのことだ、どっかで迷子になってる可能性も高いな。」ベルズ「確かに・・・。まったく、世話が焼ける。」ベットの横にあったパイプイスにもたれて、ベルズが言う。ベルズ「・・・そろそろ本題に入ってくれよ。」サイバー「そうだな。俺はもうテルドムを裏切った。知ってるよな。マッドとの決着をつけるために俺はここにきたってのに、アイツはもういなかったんだ。でも、復活させる方法はある。」ベルズ「Qコアだな。知っている。テルドムに聞いたからな。」サイバー「そうだ。テルドムはツートーンファクトリーの地下研究所を爆破してジョーもマッドも二度と元に戻らないと思ってるようだがそれは違う。マッドの不死鳥には攻撃から守ってくれる効果があるんだ。ジョーもマッドもその力で守られて助かっているだろう。」ベルズ「そうか、それでマッドの黄金の不死鳥がなんだかぐったりしていたのか。」サイバー「マッドの体はこっちにあるから、後はマッドのQコアを手に入れればいいわけだ。ただ、マッドのQコアを手に入れるのは、ブラックシャドーを潰す必要がある。」ベルズ「ハンターみたいにか?俺たちがアイツらにやられた方法でそのまんま仕返ししなきゃいけないわけだな。それにしても、ブラックシャドーを捕まえても、Qコアを移植する事なんてできるのか?」サイバー「できるぜ。テルドムの研究はチェックしてたからな。」ベルズ「なるほど、おまえが味方についたのは心強い。後はどうやってシャドーを捕まえるかだけだな。」サイバー「俺のハンターの経験上、自分より速いやつを潰すのは至難の業だ。アイツはレース以外の時はどこ行ってるかわからないから、闇レース中に仕留めるしかない。でも、ノラヒカのQコアまで手に入れちまった今のシャドーのパワーは半端じゃないぞ。」ベルズ「じゃあどうするんだよ?」サイバー「俺にいい案があるんだ。ちょっと人数がいる。俺を除いて最低4人必要だ。おまえらの仲間、なんとかここに集めてくれねえか?」ついに手を組んだサイバーとベルズ。マッドをもとに戻すにはマッドのQコアを取り返す必要がある。ブラックシャドーを潰す必要があるわけだが、今のシャドーはすでにQコア3つをそろえており、太刀打ちできない。しかし、それに対抗する策として、サイバーはある方法をベルズに話す。その作戦は速いチョロQが4人(サイバーは除く)必要らしいのだが・・・・?
2009.01.09
コメント(4)
第6章 闇の創始者テルドム 中編ベルズが追いかけられて去った後、今度は傷だらけのノラヒカを連れたグスタがやってきた。グスタ「ただでは渡せねえ。わかってるよな?」テルドム「君のお父さんのことですね。」グスタ「これと交換だ。」テルドム「5階にある研究室まで来なさい。」エレベーターで一つ階を降りる。ノラヒカを背負ったままでは移動も大変だ。そののたのたとした移動にこっそりついてきたQがいる。ノラヒカの弟子、ピナである。彼はノラヒカの運ばれていく先を追っていた。エレベーターを利用されても、階段などを上手く使い、見失わずについていっていたのだ。やっとのことで研究室にたどり着くと、そこにあったのは謎の装置・・・。テルドム「これがQコア移動装置。チョロQからQコアを吸い取り、Qモンスターマグナムに移植する装置です。その逆もできます。まずはブラックシャドーの帰りを待つ必要があります。」数分後、ブラックシャドーが研究室に帰ってきた。サイバーの裏切りをテルドムに伝えたが、もうテルドムはサイバーが裏切ることは勘づいていたため。特に驚きもしなかった。ブラックシャドーはそのまま装置の左端の位置に付き、ボンネットを開き、幾本かのコードをエンジンに突き刺した。テルドム「後はノラヒカをそちらの台の上にセットするだけです。グスタ。ノラヒカを置きなさい。」グスタ「冗談じゃない。先に父さんのQコアをシャドーから抜き取れよ。父さんはどこだ?」テルドム「それは不可能です。君の父親、ジョーは先日のツートーンファクトリー爆破事故に巻き込まれましたから。残ったのはシャドーにセットしておいたQコアだけ・・・。皮肉にもジョーのQコアだけが世に残ることとなったんです。」グスタ「なんだと!?じゃあノラヒカは渡せない!」テルドム「じゃあ奪うまでです。」グスタが父、ジョーの体がなくなったことにショックを受けて注意が緩慢になっていたのをテルドムは見逃さなかった。『悪魔の力』を利用した超加速でグスタに近寄り、素早くノラヒカを奪い取ると、Qコア移動装置にセットした。グスタ「ふざけるな!てめえ、俺が『リスト』のうち誰か一人でも潰して持ってくれば父さんを元通りにしてやるって言ってただろう!」テルドム「残念ですね・・・。こちら、悪魔ですから。」威圧感を出したテルドムに若干グスタが怯む。そのときだった。研究室に一人、部外者が侵入する。ピナである。ピナ「ノラヒカさんを装置から外してやる!」ガツン!!勢いよくノラヒカを台から押し出そうとしたピナだが、ビクともしなかった。強力な磁力で装置に繋がれているようだ。後10秒ほどでQコアの移動が完了する。なんとかできないのか・・・。テルドム「無駄ですよ。もう作業が完了するまで外せません。」ピナ「なんだと!?じゃあ!」ドカン!装置にキックを入れたピナ。それでもビクともしない。テルドム「装置の方も簡単には壊れません。ツートーンファクトリーを爆破してきましたが、恐らくあの爆発でも壊れていないと思いますね。」グスタは呆然とピナの攻撃を眺めていた。やがて、作業が完了し、ブラックシャドーに3つ目のQコアが搭載された。これでさっきのスプラッシュハイウェイのときとはさらに段違いのパワーを手に入れた。残る『リスト』のQコアはフェイドとピーオーのみ。ブラックシャドーは装置から離れ、ピナの方に近づいてきた。と、思うと強烈な体当たりをかました。狭い室内で、助走距離は僅かしかない。にもかかわらずシャドーの体当たりでピナはたちまち吹き飛び、窓ガラスを突き破って5階からまっさかさまに落ちていってしまった。シャドー「とんでもない馬力だ・・・。ちょっと走り回ってくる。」ものすごいスピードでシャドーは行ってしまった。テルドム「グスタ。あなたはもうハンターでいる気はないでしょう?もう十分です。ピーオーもフェイドも、デュオが潰してくれるでしょうし。」グスタ「それはどうかな?ピーオーは速いぜ。フェイドだってかなりの腕だ。・・・・・許さねえぞテルドム。俺はベルズたちと組む。てめえの野望は阻止してみせるさ。」テルドム「それはどうでしょう。元ハンターの、ましてやノラヒカを潰した張本人のあなたをブルーペガサスたちは仲間とみなすでしょうか?とても無理でしょう。あなたは自分の父親を助け出すために他人を犠牲にした。赤の他人を父親の身代わりにしようとしたわけです。しかも挙句父親を助けられずに・・・。」グスタ「・・・・・・・・・・・・・うるせえな。・・・・てめえに言われたくないんだよ・・・。」ひどく落ち込みながら力ない言葉をテルドムに浴びせ、グスタは帰っていった。全身の力がもう抜けていた。何しろ、ジョーを助け出すためにグスタはハンターの練習を毎日誰よりも熱心にしていたのだから・・・。ずいぶん遅くなりましたがあけましておめでとうございます。今年の初夢はテスト中に見たアンタXです。今年もよろしくおねがいします。結局ぶっ壊れたパソコンは復旧せず、それでもなんとかデータだけ違うパソコンに移動させることができました。とはいえ、このパソコンは普段親が使っているものなので自由には使えず、ネット上に来れない日もあるかも・・・という感じです。とりあえず、今日からまたブラックソウルを公開します。時間が空いたのでストーリー忘れた人もいるかも・・・。すみませんが読みなおしてください。では、とりあえず復活というわけで。
2009.01.08
コメント(0)
第6章 闇の創始者テルドム 前編レース後、ベルズが闇レースの係員に連れて行かれた。なんでも、早くもボスがベルズを呼んでいるらしい。ピーオー「オイ、行くのか?」ベルズ「ああ、罠かもしれないけど、いざとなりゃ逃げ出すさ。テルドムの目的を調べてやる。あと、おまえは一度記憶を失ってるから知らないかもしれないけど、今日のレースに出てたサイバーってやつ。ハンターらしいけど、元々はチョロQタウンとかで走ってたレーサーでマッドのライバルなんだ。アイツなら何か知っているかもしれないんだが、レースの途中で事故っちまった。救助隊がサイバーを運んでるのは見なかったから、どこかに逃げてるはずだ。おまえはサイバーの行方を追ってくれないか?」ピーオー「わかった。」ベルズ「オイ、フェイド!」フェイド「なんだ?」ベルズ「おまえ、『デスネスト』について何か知らないか?」フェイド「いや、全く。でも、ボスと会った事はある。ハンターに誘われた。まあ、蹴ったけどな。あいにく、俺は徒党を組む気はないからさ。」ベルズ「なるほど。速いヤツをハンターに選抜するための呼び出しなのか。」意を決し、ノイズシティの外れの廃ビルにやってくる。意外にも動いていたエレベーターで6階まで上がり、テルドムに会う。驚いた。テルドムはベルズが知っている顔だった。ベルズ「おまえはあのときの・・・!」テルドム「お久しぶりです。ブルーペガサスさん。今もレースの腕は優秀なようですね。」ベルズ「マッドが倒したんじゃ・・・!」そう、そこにいたのは、悪魔の店の店員。チョロQタウンの謎の店にいた店員である。テルドム「それは悪魔。私は悪魔の元で仕事をしていたただの店員・・・。マッドスペシャルは私の存在に気が付かず、悪魔だけを破壊して帰っていった。死ぬ前に、悪魔は私に『悪魔の力』とブラック・マリアの魂、それから全世界のレースを消滅させる野望を預けました。」ベルズ「ブラック・マリアの魂だと・・・?」テルドム「ブラック・マリアが以前謎の店に来たとき、彼は『悪魔の力』をもらうかわりに、私達に自分の魂を差し出しました。ずっととってあったんですよ。」ベルズ「まさか、ブラックシャドーに?」テルドム「勘がいいですね。当たり。私はブラックシャドーを作り、そのCPUとしてブラック・マリアの魂を搭載しました。つまり、ブラックシャドーの性格もレース技術もブラック・マリアそのもの。ブラック・マリアの自分自身の記憶だけは消しておきましたがね。」ベルズ「そういうわけか・・・。」テルドム「ブラックシャドーはまだ完成ではありません。彼に搭載されているエンジンは名を『Qモンスターマグナム』といいます。そのエンジンの動力は『Qコア』・・・。まあ、チョロQの心みたいなもんです。」ベルズ(Qコア・・・ツートーンファクトリーの研究室の資料にあったやつだな。)テルドム「『Qモンスターマグナム』に装備できるQコアの最大数は5つ。しかし、普通のQコアではダメです。速いレーサーのQコアほどいい動力になります。」ベルズ「だからあの『リスト』にいる5人を狙ったわけだな。あいつら速いヤツばっかりだ。」テルドム「ほう、『リスト』を知っているのですね。じゃあボスの私とハンターがグルってことも知っているわけですね。」ベルズ「まあそんなことはどうでもいい、あんたの話で全部わかったんだ。マッドを元に戻せ!もちろん、ジョーもノラヒカも返してもらう。」テルドム「無理ですね。さっきも言いましたが私はブラックシャドーを完成させ、全世界のレースを制覇させます。ちょうど、ブラック・マリアに『悪魔の力』を渡したときと同じふうにね。そうすると・・・。知っているでしょう?」ベルズ「『悪魔の力』を持つものが全世界のレースを制覇したとき、世界からレースが消える・・・。」テルドム「その通り。ブラックシャドーには僅かながら『悪魔の力』を渡してあります。今日の敗戦で消えたかもしれませんが、また私の『悪魔の力』を分け与えればいいだけのこと。全世界制覇のために、マッド、ジョー、ノラヒカ、ピーオー、フェイド・・・彼らの5つのQコアは絶対に必要なんですよ。」ベルズ「させるかよ。」テルドム「ただ・・・一つだけ言います。とりあえず、私が欲しいのは速いチョロQのQコアなんです。別に『リスト』の5人にこだわる必要はありません。つまり、ブルーペガサス。あなたのQコアでもいいんですよ。」ベルズ「ハ・・・まさか今ここで俺のQコアを抜き取るとでも言うのか・・・?」テルドム「デュオ!来てください。」誰かを呼んだ・・・。このビルにはほかにも誰かいるのか・・・?ベルズは思い出した。そういえばノラヒカが言っていたのだ。デュオというのは、マッドを潰したハンターである。と、間もなく奥の部屋から凄まじい殺気とともに一台の青紫色のQが登場した。コイツがデュオ。最強のハンターだ。テルドム「コイツを捕らえてください。Qコアを奪います。」ベルズ「くっ、このために俺をここに呼び出しやがったか。」Uターンして猛ダッシュするベルズ。このデュオというハンター、半端じゃない。何しろ、グスタやサイバーとはオーラが違う。明らかにベルズを殺すくらいの勢いできていた。あの場所にいたままではかなりヤバイ。デュオはもちろん追ってきた。なんとか逃げ切らなくてはならない。テルドムがベルズに種明かしをしたのは、もう野望を止められないところまで進行しているというのもあるだろが、デュオが必ずベルズを倒せるという確信があるからだろう。窓を突き破り、6階から一気に地面に着地。デュオも追いかけてくる。その様子をテルドムが眺めていた。テルドム「確実にしとめてくださいよ。」ついに明かされた真実。テルドムの野望はシャドーに『悪魔の力』を搭載し、全世界のレースに勝利させること。紅紫で書きましたが、そうすれば全世界のレースはなくなってしまう・・・。そして、シャドーがブラック・マリアに似ていたのはあのときの魂をCPUとして搭載したため。ただ、ブラック・マリア本人の情報は消されているため、自分が昔ブラック・マリアだったことは知らない。ブラックシャドーを最強のチョロQにするため、テルドムはQモンスターマグナムを開発。これにリストの5台のチョロQのQコアをセットすれば、凄まじいエンジンになるというわけである。(ちなみに、テルドムの『悪魔の力』は弱いので悪魔のタイヤなどの強力パーツはできあがらない。)全てを理解したベルズにデュオが襲い掛かる。殺気に満ちたデュオからたまらず逃げ出すベルズだが、果たして逃げ切れるのか・・・。そして、メリークリスマス!(昨日言うべきか?)あ~、幸せなクリスマスだった。
2008.12.25
コメント(6)
第5章 Splash of Splinter 後編2ハイスピードでハイウェイのコンクリートの壁に衝突したサイバー。本人はボコボコの状態を予想していたが、ハイウェイの壁には微妙に垂直激突を避けられたので、ダメージはそこまで大きくなく済んだ。だが、とても走れる状態じゃない。這いずり回るのが精一杯だ。サイバー「くそ・・・『デスネスト』の救援部隊に連れて行かれるわけには・・・。」このサイバーの言う『デスネスト』の救援部隊というのが問題であった。一般に普通のレースでは事故を起こした車両をレッカーがコースから運び出しにくる。闇レースでもそれは同様で、事故を起こすと『デスネスト』が受け持つ救援部隊が出動し、事故車両をコース外に引きずっていくのだ。通常の闇レーサーならそのまま釈放されるが、『リスト』に載ったレーサーや組織に良く思われていない人物などはそこで始末される場合がある。そして、ほかのレーサーには事故死と認識されるわけである。組織を裏切ったサイバーは救援部隊に運ばれてはかなりマズイ状態にある。『リスト』に載るような人物はなかなか事故を起こさない。そこでハンターというのが作られたわけである。ハンターが『リスト』に載っているQを事故に落としいれ、それを救援部隊が連れて行き、研究所へ持って行かれる。マッド、ジョーがやられたのがその方法であり、今ノラヒカも連れて行かれたところである。サイバー「ク・・・ソ・・・。」まるで前に進めないサイバーの前に一台のQが止まった。ウェン「どうしたんだ?」サイバー「テメエは・・・?まあ誰でもいい、俺を担いでハイウェイから逃がしてくれないか?」ノラヒカ保護という名目でレースに参加していたノラヒカの弟子ピナとウェン。しかし、あまりのレースのレベルの高さについていけずにいた。結果ノラヒカはグスタに倒されてしまった。しかも、ノラヒカが救援部隊に連れて行かれぬようノラヒカの救出に向かったが、グスタに阻止され、その間に救援部隊がきてノラヒカを連れて行ってしまった。ピナはその後を追いかけていったが、ウェンはベルズにノラヒカ救出を頼むためレースを続けていたのだ。サイバー「ノラヒカを救う方法はある。俺が知っている。俺が救援部隊に連れて行かれてはマズイぞ。」ウェン「わかった。必ずノラヒカさんを助けてくれよ。」サイバーを担ぎ上げたウェンは慣れた手つきでハイウェイの壁をよじ登り、ノイズシティへと消えていった。ベルズVSフェイドは最終局面へ。緩やかな右コーナーは強弱をつけながら続いている。道幅が広くなったり狭くなったりで意外に変化に富むコースである。いまだベルズはフェイドの前に出れずにいた。ベルズ「冷静になった後のおまえもやっかいだな。冷静な分隙がない。」フェイド「でも、あんたこそ冷静さじゃ負け知らずだってのに。」ギャウ!!アウトサイドから抜きにいくためフルスロットルで加速させるベルズ。フェイドもそれに応じたのかブロックはせず最後のエンジンパワーを搾り出して加速。もう、ボロボロのエンジンだったが、主の要望に答えて見せた。ギャウウ!!フェイドの最終加速。ついにベルズとフェイドが横並びに。しかし、フェイドがこのままゴールまで終始イン側となるので彼の優勢には間違いない。しかし、いくらエンジンパワーを搾り出しても今はもうベルズが勝っている。徐々に前に出て行くベルズ。最後の大きなコーナーで一気に勝負に出る。4輪ドリフトに体制を変えた。そのまま最後のストレートへ。フェイド「やるじゃん・・。」プスン・・・!最後の直線を前にして急にフェイドが加速しなくなる。どうも、エンジンが壊れたらしい。無理をさせすぎたのだ。フェイドが普段本気にならないのは冷静を失わないためだけでなく、エンジンの故障を避けるためでもあったのだ。フィニッシュ!1位ベルズ、2位フェイド、3位ピーオー、4位ブラックシャドー、ほかはリタイヤ。波乱のハイウェイ対決は幕を閉じた。意外にあっさり明かされたハンター結成の理由。しかし、『リスト』のQたちを研究所に運んで何をしているのか・・・。まだまだ謎だらけ。ウェンとサイバーを助け、救援部隊からは逃れた。サイバーはノラヒカを助け出す方法はあるというが・・・。そして、ベルズは念願の1位を手にする。これでボスとの面会を果たせるのか・・・?せっかく彼女ができても今日は向こうが忙しくて会えなかったり。結局しょうもない日を送りましたが、明日はしっかり会う約束してます。いい日になるといいなあ。
2008.12.24
コメント(0)
第5章 Splash of Splinter 後編1初めての屈辱・・・。チョロQタウンのトップに君臨し続けた男が初めて言われた「雑魚」という言葉。そりゃ今アイツは凄まじいエンジンパワーとそれを操る術を持っている。だが、その二つがありゃ誰にも負けないってわけがないだろう。彼は今まで負けたことはなかっただろうが・・・。プライドを砕かれたベルズに芽生えたのは怒りではなく、いや、怒りもあっただろうが、キレずに、むしろ冷静になっている。ボスに会うため。そんなことは関係なかった。負けられない。そのために、冷静の限りを尽くして勝つ方法を模索するのだった。ギュオオオ!!計算上、フェイドの食いついていく事ができるギリギリのペースを維持する。もちろん、ペースを上げれば上げるほど危険で、ピーオーから見て、ベルズがフェイドについていくことは不可能だと思えた。そもそもスプラッシュハイウェイみたいなハイスピードコースではここまでのパーツの差は厳しすぎるのである。フェイド「どんだけ急にペース上げてんだ?」ベルズ「おまえも同じだろうが。」フェイド「なるほど、雑魚ってのは取り消す。これについてこれたらな!」ギャウ!!!さらにパワーが上がった。信じられないほどの加速力でベルズを突き放していく。フェイド「10割開放!」速い・・・あまりにも速く、ベルズは置いてかれていく、いや・・・。ベルズ「コーナーで減速しなきゃいけないのは一緒だろ。」さっき設定したノルマペースをワンランク上げるベルズ。もはや狂気の沙汰のペースである。結局、1周目を遥かに更新するタイムで2周目を終えた。そのとき、まだフェイドはベルズを5m以上は離せずにいた。ベルズ「おまえのそのエンジン解放、いくらなんでもパワーが凄すぎておかしいと思ってたがわかったぜ。使ってると、だんだんパワーが落ちてきちまうんだな。今のおまえなら追い抜ける!」ついに追い抜きに出るベルズであったが、フェイドはすぐにブロック。まだ意地がある。フェイド「その通りだが、今の俺なら追い抜けるってのは違うな。よくここまでついてきたな。たいていのやつなら諦めるところだけど。」エンジンが弱ってきて、フェイドも冷めてきたようだ。口調に荒々しさがなくなった。二人は凄まじいペースできていたため、ピーオーすらもついていけず、1位2位争いは独走状態であった。ブラックシャドーもサイバーの猛攻に耐えながらではなかなか前に進めない。全力の攻撃を仕掛け続けるサイバーであったが、腕の立つハンターである彼でさえもブラックシャドーを依然仕留めきれずにいた。サイバー「ファイナルラップか・・・。ゴールまで仕留め切れないとマズイな・・・。もう裏切っちまったからチャンスはこのレースしかねえのに。」サイバーの計画通りにいかないことが一つあった・・・。未完成のブラックシャドーの底知れぬレース能力。そりゃそうである。未完成なのにまさかここまでのスピードが出せるなんて誰も思わない。さらに、ブラック・マリア並のレーステクニックを見せるのである(と、いうより、走りがブラック・マリアにとても似ている)。サイバーはパーツでもテクニックでも勝てる気がしなかった。自分より速い獲物は捕らえられない・・・。ハンターの中では基本事項で、パーツでもテクニックでも勝てない相手を事故に落としこめるのはかなり難しいのである。不意打ちならともかくましてや相手は完全に警戒してしまっているのだ。もうなかなか崩せない。すでに、レースは半周を残すのみ。もうコーナーは少なく、チャンスはない・・・。サイバーは最後の賭けに出た。サイバー(一旦距離を開けて、そこから猛スピードでの突進。当たる確立は30%くらいかもしれないが・・・。当たれば絶対にシャドーでも倒せる。外した場合は俺が大激突してバラバラの破片になるがな。)最後の低速コーナーの前でかなり早めに減速を始めるサイバー。かと思うと、コーナーに入っていないのにブレーキを解除してまたアクセルを踏んだ・・・。「何をやってるんだ・・・?」シャドーにはサイバーの不可解な行動が理解できなかった。だが、1秒後に理解することとなる。サイバー「最期の一撃だ・・・。」ブラックシャドーのサイドボディめがけて猛烈な突進。しかも、ヒットしたときのダメージを上げるためにコーナーとは反対方向にステアを切っている。ブラックシャドーのサイドボディに垂直にヒットさせるつもりである。もちろん外せば・・・。シャドー「マズイ・・・!」まるで、往年の技だった。危険を察知したシャドーはドリフトの途中からもう一段階テールスライドを増長させる。スピンの一歩手前までリアを振り出し、サイバーの体当たりを紙一重で避けようとする。スピンしてしまえばサイバーの体当たりが当たろうが当たらなかろうが外壁に衝突して終わりだろう。だが、シャドーはその僅かなスライド量を間違えなかった。サイバー「よ・・けられ・・・た・・・!」決死の一撃をかわされたサイバーにはもう何もできない・・・。深夜のハイウェイに一際大きい爆発音が轟いた。フェイドの全力は凄まじかったが、ベルズは逃げ切られる事なく追跡する・・・。すると、エンジンパワーが落ちてきたフェイド。どうやら、相当無理をして使った力だったようだ。ついに、ベルズが反撃に出る。シャドーに体当たりを試みるも失敗し、大事故のサイバー・・・。果たして、無事なのか。次回、第5章後半その2で完全決着!
2008.12.23
コメント(6)
第5章 Splash of Splinter 中編銀の不死鳥が黒影に刃を向ける。シャドーにはもう抵抗する手段がない・・・。シャドーは、流れる時間がスローに感じられた。サイバー「喰らえ、シャドー!」ドカアアア!!!この音は、シャドーが壁に張り付いた音でもなければ、体当たりがヒットした音でもなかった。絶対に当たると思われていたサイバーの体当たりは、赤いボディに止められていた。サイバー「何?・・・レッドペガサス!邪魔をするな。」間一髪、シャドーとサイバーの間に入り込んで攻撃を防いだピーオー。しかし、一体なぜ・・・。ピーオー「二人がかりでやってんなよ。揉め事なら、レースで決着つけようぜ。」そこには純粋にレースレベルを追い求めて闇に流れついたレース魂があった。フェイドの真の力を見て、世界最強まで言われた男は黙っていられなかった。すぐに視線をフェイドにやると、彼もそれに答えた。フェイド「俺はハンターじゃないから。おまえの言うとおりだな。どうも、エンジンパワーを上げると暴走しちまうな。」ピーオー「行くぜ!」ペースを上げたのはフェイドだけじゃない。ピーオーも明らかにコーナーへの進入スピードが上がっていた。様子見のペースから命がけのペースへと少しずつ移行していたのである。2位3位対決は闇レース本来の意味とは違う意味で荒れそうだ。一方、ゴタゴタで順位を落としたサイバーとブラックシャドーだが、サイバーはまだまだ諦めていなかった。サイバーにはもう後には引けない野望があったのだ。サイバーはツートーンファクトリーの研究室からマッドがベルズとノラヒカによって運び出されるのを見届けていた。そして作戦を考えた。マッドを復活させようという作戦である。彼はマッドとの決着をつけようとしているのだ。元はといえば、サイバーが闇レースに来たのはマッドがいると聞いたからである。しかし、サイバーが闇レース登録を済ました頃にはもうマッドはいなかった。デュオによって潰されていたのだ。サイバーがデュオを嫌う理由はこれであった。わざわざ闇レースにまできたのにマッドとの決着をつけられなくなったサイバーだが、色々情報を集めるうちに、どうやらマッドは事故を起こした後、『デスネスト』に引き取られたということがわかった。サイバーは闇レースで活躍し、『デスネスト』のボス、テルドムと面会する。すると、マッドについて全てを話された。引き換えに、ハンターとなったわけだが、今、まさにマッド復活のために裏切り行為をしているところである。サイバー「シャドー、てめえは俺一人で潰す。」レースへ2周目へと入っていく。サイバーはテルドムがどんな研究をしていたか知っていた。頭のいいサイバーはテルドムがどういう装置を作って何をしていたのか全て知っている・・・。したがって、その装置を自分で動かす自信もあった。マッドはある装置によって今の死んだような状態にされたわけだが、サイバーにはその逆の操作をする技術があった。いつの間にか後ろでゴタゴタがあり、1位独走のベルズ。しかし、すぐに後ろの殺気に気が付いた。ベルズ「あいつは・・・闇レースチャンプのフェイド。ブラックシャドーはどこ行ったんだ?」ミラーに小さく写るフェイドとピーオーからあまりに凄まじい鬼気迫るオーラが届き、こんな遠くにいるのにベルズには全くリードを感じられなかった。ベルズ「すぐに追いつかれるかもな。」ピーオー「さっきのブラックシャドーとやってるときの迫力はどうした?そんなもんじゃないだろ。」フェイド「ああ、いくぜ!」このとき、フェイドは初めて全身全霊の力を漲らせた。持ち前のエンジンパワーを邪魔するものは何もない。ネジがいくつも吹っ飛んだ。気迫は底なしに増していき、溢れんばかりにオーラを漲らせた。そのまま猛スピードでコーナーを一つクリアされたとき、Qワールドチャンピオンのピーオーは不覚にもこんなことを思ってしまうのであった。ピーオー(・・・こりゃあ、勝てねえな・・・。)何ゆえにそう思ったのか。ピーオーほどのQが、気迫に圧倒されたのか。とにかく、フェイドの隠し持っていた実力はそうそうたるものだったといえる。超高速ドリフト、獰猛なコーナーからの立ち上がり。一見粗い走りながらまさにこれは超パワーエンジンの最高の扱い方であった。暴れ馬は暴れるだけ暴れさせといて制御したりはしない。スプラッシュハイウェイは道幅が広いコースであるため、エンジンの暴走防止のための躊躇はいらなかった。ピーオー「これが最強の闇レーサーか・・・。」ピーオーもフェイドが爆発してからコーナー4つほどは命がけのつもりで全力のコーナリングをしていた。だが、今までに全くない経験をした。初めて、ピーオーは「これ以上コイツについていこうとしたら事故る」という恐怖心に襲われた。間違いなく、フェイドの並ならぬ気迫のせいであろう。ペースを上げられなくなったピーオーは徐々に逃げられていく。このとき、すでにフェイドは1位のベルズの真後ろにいた。フェイド「雑魚が・・・!」一瞬だった。追いつかれようとも抜かせない気でいたベルズは呆気に取られて前を行くオレンジボディの背中を見つめていた。フェイド、本気発揮。ピーオーとの1対1を逃げ切りで勝つと、すぐに1位のベルズに追いつき、追い抜いてしまった。ピーオーでさえもついていくことのできなかったフェイド相手にベルズは一体どうする?また、サイバーVSブラックシャドーは完全に1対1に。ブラックシャドーが逃げ切るかサイバーがブラックシャドーを破壊するか。サイバーはどうやらマッドを復活させるためにハンターになったのだが、それとブラックシャドーを倒すことと、どういった関係があるのか。次回、サイバーVSシャドーが決着!!
2008.12.22
コメント(5)
第5章 Splash of Splinter 前編2オレンジとレッドの間に火花が散る。世界最速を語る資格すら感じてしまう2台・・・。ポジショニング的には4位5位につけているものの、初の手合わせとなったことの二人の激闘にベルズ、サイバー、シャドーもうかうかしていられないだろう。気を抜けばひょんなことでスッと抜かれてしまうだろうから。ピーオー「ここまでやるとはね・・・。こういうハイスピードステージで君とやれてよかった。」フェイド「そういう余裕は勝ってから見せなよ。」広い道路をこれでもかと広角に使ってフルスピードで駆け抜けていく。ブロックなんて頭にない。ついてこられるもんならついてこいである。ピーオーもフェイドも四輪ドリフトのぶつけあいだった。フェイド「抜くぞ。」ピーオーのインコースを付く。これだけ軽やかなドリフトをしていようとパワーは闇レース級。鼻先でピーオー追い抜きの突破コースをこじ開けた。ピーオー(くっそ、重いなあ。でも、コイツを下手に前に行かせるとベルズが1位になりにくいな・・・。なんとしても止めないと・・・。また追い抜いてやるぜ。)サイバー「チッ、また邪魔なやつが順位あげてきやがった。レッドペガサスの野郎、抜かれやがって。」フェイド「言っとくがおまえに俺は潰せないよ。」サイバー「いちいち食ってかかんな。誰も相手にしてねえよ。」目の前の銀の不死鳥はそう言放った。それもそのはず、彼はブラックシャドーの背中だけを睨んでフェイドのオレンジ色は視界に入っていなかった。少し気に触ったフェイドはサイバーの視線の先を確認した。フェイド「狙いはシャドーか。どういう風の吹き回しだか知らないけど、俺が仕留めてやろうか?」サイバー「やれるもんならな。試してみるか?」なんとサイバーがフェイドに対し道を開けた。ピーオーにとっては意味がわからない光景である。すると、フェイドはブラックシャドーに攻撃を加え始めた。シャドー「次はコイツか・・・。」さすがのシャドーもカチンときた。スピードを緩め、フェイドをひきつけてテールスライドを相手のフロントに叩きつける攻撃。強い衝撃がフェイドを襲うが、闇レースの中で育て上げられたフェイドはその程度の攻撃では怯まない。逆にその攻撃の隙を突いてコーナーのインに張り付き、シャドーにコーナーでの遠心力を利用してタックル。が、急ブレーキでシャドーが紙一重でそれをかわすと、今度は急加速でフェイドの重心の役割をなしていた左後輪につっつき攻撃。バランスを崩したフェイドはコーナーのアウトへすっ飛んでいく。サイバー「言わんこっちゃねえ・・・。ジ・エンドだな。」誰もがフェイドの事故を頭に思い浮かべたが、見事フェイドは重心を移動してダメージを削いでいた。体制を整えるやいなや、エンジンの超パワーで瞬時に速度を回復、サイバーに抜かれただけで戦線復帰を果たした。しかし、それまでのフェイドとは比にならないくらいエンジン音で雄たけびを上げている。その加速力は凄まじい。そして、なにより迫力が段違いだった。サイバー「今までのエンジンパワーは全力の半分程度か。それでレッドペガサスの相手をしてやがったとは・・・。」フェイド「全力?まあ、さっきまでの二倍のパワーは出したけど、俺の馬力、まだまだこんなもんじゃないよ。」ともかく、フェイドは再びサイバーをあっさり抜き去る。そして猛然とブラックシャドーに殴りかかる。その加速力たるや、シャドーにも劣ってはいなかった。サイバー(オイオイ、とんでもない獲物が『リスト』に載ってやがったってもんだ。チャンピオンフェイド・・・大したもんだ。)さすがのシャドーも、フェイドの猛攻にてこずっているように見えた。それもそのはず。並みのレーサーならこのフェイドの迫力だけでほとんどKOされるだろう。公の場でフェイドがこれほどの実力を出したのは初めてのことであった。フェイドはエンジンがパワーを発揮すればするほど、それに伴って感情も高ぶっていく。普段はエンジンパワーに制限をつけて心のオーバーヒートを避けているのだが、今はもう全開の8割ほど出していた。サイバー「やれやれ、絶好のチャンスじゃねえか。」フェイドの猛攻に気を取られているシャドー。そこへサイバーが全力の体当たりを試みる。もう、急カーブの手前である。この体当たりを食らってしまえばさすがのシャドーも激突は免れない・・・。シャドー、大ピンチ!サイバーは、もうすぐそこに迫っていた。シャドー「しまった・・・!ク・・・避けられない!」ピーオーを抜いたフェイドはサイバーにシャドー討伐を代わりにやってやると提案。それに乗ったサイバーはフェイドに道を譲り、シャドーVSフェイドが勃発。しかし、フェイドはシャドーにカウンターを喰らい、弾き飛ばされる・・・。かと思いきや、それに耐え、急にエンジンパワーを上げた。それまでのフェイドは実力の半分も出していなかったのだ。フェイドの特性はどうやらエンジンパワーと感情がリンクしていることで、パワーを出せば出すほど荒っぽくなっていく。破壊のオーラを充満させたフェイドは再度シャドーに襲い掛かる。さすがにそれにはシャドーも苦戦し、なんとか避けていたが、そのフェイドが作った隙にサイバーがシャドーに体当たりを試みる・・・。あらすじはこんな感じ。ややこしくてわかりにくいかも。
2008.12.21
コメント(2)
第5章 Splash of Splinter 前編1スプラッシュハイウェイで開催された闇レースはスタートから大きく動きを見せていた。特筆したのはグスタの猛攻。ノラヒカはおされ気味ながらも踏ん張りつつ順位をキープした。ノラヒカ「いつものおまえなら、じっくり狙ってから一撃で決めてくると思うが・・・。今日は随分荒っぽいんだな。」攻めるグスタ。コーナーごとに右から左から体当たり。さすがのノラヒカもペースダウンを余儀なくされる。こうなってはベルズの援護は無理なので自分の戦いに集中する事に決めた。ディスコキングケイブに比べ、舗装路の分攻めるポイントは少ない。ただ、ハイスピードの勝負なので事故になったときのダメージは計り知れない。それでも、ノラヒカは速度をセーブすることはしない。躊躇なく車体を斜めにしてタイヤをスライドさせていく。体当たりに備えて守備を固めるより、テクニックに物を言わせてスピードで逃げ切る気であろう。グスタもいっぱいいっぱいでついていく。離されてしまえばノラヒカを潰すタイミングを失ってしまう。連続コーナー地帯を抜けたところでグスタの追い討ちがノラヒカの尻にヒット。ノラヒカの軽量ボディはたまらず体制を崩すが、的確なステア操作で立て直す――はずであった。スピン回転と逆方向に入れたステアリング。ノラヒカの車体の重心の移動した先を瞬時に見抜いたグスタは軽くそこへケリを入れた。ノラヒカ「ウッ!」今度はさっきと逆回転にハンドルをもっていかれる。もうノラヒカは制御に全力を注いでいた。グスタの仕事は後もう一度つつくだけだった。その先には、急カーブがある。ドカアア・・・・!!ベルズ「ノラヒカ!!」ピーオー「あ・・・!」先を行く二人にも見えたようである。ただ、立ち止まってはいけないこともわかっていた。彼らは勝たなくてはならないんだ。壁に張り付いたノラヒカだが、意識はあるようである。ただ、動けない。闇レースの救助隊らしき部隊にノラヒカが運ばれていった先はベルズたちにはわからなかった。闇から這い出る決意をした男が砂地獄の奥へと吸い込まれていった。ベルズ「絶対助け出してやる。ノラヒカ・・・・。」ブラックシャドーとも互角に渡り合うベルズ。レーサーの勘はもうすっかり戻ったようである。パーツではブラックシャドーに分があるようだが、執念で食いつくベルズ。ブラックシャドーの方はというと、テルドムにベルズ潰しを命じられたとはいえ、彼に備え付けられたレース魂はそれを許さない。ベルズの前に出ることだけが狙いであった。ベルズ(俺は実力でもパーツでもシャドーにはかなわないかもしれないが、コッチが前にいれば追い抜きを防ぐくらいはなんとかできる。)その1位争いに入り込んできた1台のQ。フェイドでもピーオーでもない。なんと、いきなりサイバーが1位戦線に飛び出してきた。サイバー「オイシャドー・・・。ワリイな。」ドカン!!どういうわけなのか、シャドーにタックルをかますサイバー。よろけたシャドーだが、素早く立ち直ってサイバーをにらみつけた。サイバー「てめえを潰す。俺の目的のためだ。ボスの目的にゃあ構ってらんねえ。」ズガン!2発目・・・。シャーシもヘビーなものをつけているらしく、シャドーは大きくバランスを崩すも、ストレートだったので助かった。これにはシャドーも黙っていられない。シャドー「ついてこられるもんなら、ついてきて、もう一発かましてみろ。どけ、ブルーペガサス!」ベルズを押しのけてサイバーから逃げ切りに入ろうと思うが待ったをかけるのが元ペガサスのプライド。シャドーの急加速もベルズのブロックゾーンに吸い込まれた。サイバーがシャドーを狙い、シャドーはサイバーからの逃げ切りを狙う。ベルズは1位をひたすら追い求める。ピーオーとフェイドもその後ろにつけている。グスタは目的を達成したのか、リタイヤしてボスに会いにいったようだ。タイトルの和訳は『破片のしぶき』。もちろんスプラッシュハイウェイにかけてます。ノラヒカがまさかのクラッシュ。破片が吹き飛び、完全に戦闘不能に。そうやってレーサーたちがぶつかりあってパーツの破片などがしぶきのように飛び散っていくという意味からつけたタイトルなわけです。今回、章ごとのタイトルに微妙にこだわりみせてます。そして、なぜか味方であるはずのシャドーに襲い掛かるサイバー。彼の目的とは一体?この大混戦の中、ベルズは1位をとれるのだろうか?
2008.12.20
コメント(4)
第4章 ”黒影”ブラックシャドー 後編ベルズとノラヒカはレース会場にきて唖然とした。ブラックシャドーがいる。サイバーもベルズには面識があった。彼はマッドのライバルとして君臨し続けた男であったが、ここしばらく姿を現さなかった。『流出事件』の一人にも挙げられていた。やはり、闇レースにいたのか・・・。そして、グスタ。彼もまた、ボスの作戦が最終段階に入っていることを察知しており、チャンスはもうそうそうないことを予感していた。グスタがここまでハンター業に力を入れているのにはワケがあった。何がなんでも『リスト』に載っているうちの1台でも潰さなくてはならない使命を背負っていた。ノラヒカ、ベルズ、サイバー、グスタ、ブラックシャドーの参加が決定していて、レースの波乱は簡単に予想できた。出場者を眺めてピーオーも黙ってられなかった。ピーオー「俺も出よう。ボスに俺たちのことがバレてる可能性はけっこう高い。これだけハンターを投入して来るんだからな。特に、あのブラックシャドーってやつは興味ある・・・。」まだ、エントリーは8台。ピナとウェンもノラヒカの護衛についてきたが、このレースレベルではとても無理だろう。エントリーは10台までなので枠は空いている。これで戦いにピーオーが加わることができる。ベルズもこれに肯定的な意見を述べた。ベルズ「確かに、ピーオーならブラックシャドーにでも勝てるかもしれない。」今、深夜のスプラッシュハイウェイSコースに最強のレーサーたちが集まった。とても闇レースとは思えない。そして、最後の最後で、『ヤツ』もこのレースの参加を取り決めた。10台目のエントリー枠に入った彼はハンターを除いては最強の闇レーサー。名はフェイド。これは、ハンターサイドからは願ってもない幸運だった。グスタ(『リスト』のヤツらが全員いるな。フェイド、ノラヒカ、ピーオー・・・。ノラヒカが一番狙いやすそうだな・・・。)シャドー(ブルーペガサスを潰せとテルドムには言われたが・・・。潰すなんてのは気分が乗らないものだな。)ベルズ(俺は『リスト』には入っていないはず。悪いが漁夫の利で首位をもらうとするか。ボスに俺のことがバレていたら1位とっても意味はないけどな。)ノラヒカ(ベルズのことがヤツらにバレていたら間違いなく攻撃を仕掛けてくる。俺はそれをガードしてやらないとな。)ピーオー(グスタとサイバーで俺とノラヒカを狙ってくるはず。そんでアイツがシャドーか・・・。さてどうすっかな・・・。)フェイド(こりゃ荒れるな。すげー戦いになりそうだぜ。)サイバー(ブラックシャドーは4位のグリッドからか。さて・・・。)それぞれの野望を胸に、波乱のスプラッシュハイウェイのスタートシナグルが光りだす。息を呑む3秒間が過ぎ、全車急発進。グリッド順にスタートして一列になっていく・・・いや、一人スタートの直線から順位をあげていくやつがいる。ブラックシャドーだ。やはり、加速力が凄い。それぞれが1位を狙っているわけではない。ターゲットに近づいていく。自然と、構図は整った。まずはグリッド5位からスタートしたグスタと3位からのノラヒカが接触。早速後方からの体当たりを試みるグスタ。持ち前のステア操作でひょいひょいとかわすノラヒカ。ノラヒカ「クソ、これじゃベルズを助けにはいけない・・・。しかたない、相手をしてやるか。」グスタ「悪いな・・・。倒させてもらうぜ。」ほかの箇所でも1位争いのブルペガ対ブラックシャドー、その後ろではフェイドとピーオーが争う。意外にも、ハンターであるはずのサイバーはピーオー、ノラヒカ、フェイドを攻めてはこなかった。え~本日管理人アンタXは彼女いない歴16年の生活に終止符を打ちました~!!と、いうわけでこんな公開が遅くなったわけです。すみません。今日は眠いので寝ます。コメントはまた明日で・・。ちなみにこのサイトの存在は彼女には絶対知らせません。だから今まで通りなんでも書けます。
2008.12.19
コメント(4)
第4章 ”黒影”ブラックシャドー 中編人気(ひとけ)のない立体駐車場の最上階に、身を潜める研究者。今までの潜伏場所は爆破してしまったのだ。その元に戻ってきたのはブラックシャドー。それにしても、研究所が見つかる前にブラックシャドーの『原型』が完成したのはテルドムにとっては幸運だった。テルドム「何かあったようですね。」シャドー「この街にブルーペガサスがいた。どういうわけかノラヒカと一緒に。」テルドム「ブルーペガサスですか。・・・もしや、感づかれましたかね。まだブラックシャドーが完成していないですから、やっかいですね。」軽く考え込んだところへ、一人の白いマッドスペシャルのような姿をしたQが歩みよってこう言った。サイバー「潰せ。ノラヒカが行動を共にしているということは闇レースに入ってきた可能性が高い。余計なことをする前に今日の闇レースででも潰しちまえばいいのさ。なんなら俺がいく。」ボンネットに描かれた銀色の不死鳥マークを煌かせて強気な算段を提案する彼の名はサイバー。テルドム「そうですね。後、ノラヒカもこの際潰しましょう。裏切りの可能性もありますから。今夜の闇レースにはハンター全員をつぎ込みます。」サイバー「なんだって?じゃあデュオと一緒に仕事しろってのか?」テルドム「不満ですか?」サイバー「あんなやつと一緒じゃロクな仕事ができる気がしねえ。」テルドム「そうですか。じゃあ、代わりにコレを使いましょう。」デュオの代用として指名したのは、ブラックシャドーだった。テルドム「未完成ですが、もうあなたと互角のレベルを持っているはずです。初対面でしょうが、よろしく頼みますよ。」サイバー「チッ、未完成で俺と互角だと?まあいい、それがホントかどうかはレースで証明してやるからな。ヘッ、覚悟しとけよ。」やや機嫌を損ねながらもサイバーはニヤっとしながら席を外した。何か、絶好のチャンスを掴んだらしい。テルドムもまた、それを見逃さなかった。病院ではマッドとジョーの状態は全くわからないという。しかし、やはり身体面には何も問題はないようで、死んでいるとは思えないと診断された。じゃあなぜ動かないのだろう。ともかく、もう1台のボロボロに傷ついたQの方はなんとか回復していた。やはりあの工場の爆発で受けたダメージがでかかったが、意識が戻っているようで、爆発までの経緯を聞くことができた。ボロQ「君たちが助けにきてくれたのか。ありがとう。もう半日遅かったらヤバかったって言われたよ。」ベルズ「あのツートーンファクトリーでは一体何があったんですか?」ボロQ「僕が工場での残業を終わらせて、ちょっと工場内部を散歩していたら、工場のだいぶ奥、普段では行かないようなところに、変な部屋があってさ。入ってみたら研究室みたいなところに2台チョロQがいて。一台は炎がペイントされていて目立つカラーリングだったな。」ノラヒカ(つまりそいつはブラックシャドー・・・。研究室ってことはもう1台はテルドムでブラックシャドーの開発をしていたんだな。)ボロQ「で、部外者っぽかったその二人を捕まえようと思ったら、あいつらは逃げちゃって、爆発をお見舞いされちまったってわけだ。情けねえ話だよなあ。」ベルズ「なるほど・・・。」結局、やつらの目的などは掴めなかった。とにかく、今日のレースで勝つしか方法はない。細心の注意を払いながら大一番に臨むのであった。アンケート、リレー小説の〆切等色々すぎてますね・・・。今日はちょっと忙しくていじれそうにありません。コメントもなしで。すみません。
2008.12.18
コメント(0)
第4章 ”黒影”ブラックシャドー 前編目立つペイントにも関わらず、町の真ん中を堂々と歩く黒影に青とオレンジのQが襲い掛かる。不思議に、黒影は逃げなかった。あれほどのスピード持っているんだ、逃げる時間は十分にあったはず。とっ捕まえにきた2人にとっては拍子抜けだった。ベルズ「捕まえた。」黒影「ブルーペガサスか。」ベルズ(知ってるのか・・・。しかもブルーペガサスと呼んだ・・・。)ノラヒカ「なぜ逃げなかった?ものすごいスピードの持ち主なのに。世界最速なんじゃないか?レースをやったら最強だろう。」黒影「フン・・。最強なんてものはない。レースってのは、上にいってもいっても、いろんなヤツがいるもんだ。俺が逃げなかったのは、逃げる意味がないからだ。」ベルズ「逃げる意味がない・・・か。でも、おまえはツートーンファクトリー爆発事故の犯人なんだろ?」黒影「犯人・・・いや、俺ではない。犯人は俺の生みの親だな。俺も共犯ってことになるかもしれないが。」ベルズ「生みの親?」黒影「テルドムっていう名前だ。少ないながら、『悪魔の力』を持ってる。わかるだろう?ブルーペガサス。」ベルズ「なんだ、問いただすまでもなく自白しやがったか。」黒影「そして俺はブラックシャドー。俺は”組み立てられたチョロQ”だ。誰の子供でもない。」ノラヒカ「組み立てられただと?」ベルズ「聞いたことないな。そんなロボットみたいなQが流暢に話すものだ。じゃあ、さっき言ってた生みの親のテルドムってのは相当な技術者か。」シャドー「まあな。これ以上話す必要はないだろう。さらばだ。」ギャウ!!ものすごい加速でアスファルトを蹴り上げ、あっという間にいなくなってしまった。ノラヒカが咄嗟に抑えようとしたが無理だった。ノラヒカ「くそ、逃がしたか。油断した。」ベルズ「それにしても・・・やはりヤツらは『悪魔の力』を持ってやがったか。コイツはタチが悪い・・・。」病院に戻ったベルズは、ピーオーに突拍子もないことを話した。ベルズ「ブラック・マリアがいた。」ピーオー「は?どういうことだよ。ブラック・マリアは死んだはずだ。」ベルズ「ボディは違ったがな。そいつ本人はブラックシャドーと名乗っていて、自分は”組み立てられたチョロQ”だと言っていた。でも、走りのスタイル、話し方・・・間違いなくブラック・マリアそのものだ。『最強なんてものはない』とか言ってたからな。ピンときた。パーツも半端じゃなかった。」ピーオー「ブラック・マリアが生き返ってボディだけ変えてる・・・なんてことはいくらなんでもありえないだろうな。」ベルズ「さすがにそれはないだろう。悪魔といえども・・・。」ノラヒカ「思い出したんだが、テルドムってのは確か『デスネスト』のボスの名前だった気がする。ボスはめったに名前で呼ばれない人物だから忘れかけていた名だが・・・。」ベルズ「何?『デスネスト』は悪魔の組織だったということか・・・。それに、ということはブラックシャドーが俺の名前を知っているのはマズイな。俺が『デスネスト』を嗅ぎ回ってる事がボスに知れてしまうかもしれない・・・。」ノラヒカ「今日の夜の闇レースは気をつけろよ。ボスに勘づかれているとすれば、デュオやサイバーのようなハンターを派遣してくるだろう。『リスト』に名が載っていなくとも、おまえは狙われるかもしれない。」今日の闇レースに向け、調整をしながらマッドたちの診断結果を待つ。戦いは今日の夜。昨夜も寝ていなかったし、今のうちに十分な睡眠をとることもできた。闇レースで1位をとり、ボスとの面会に向けて、準備は万端だ。ブラック・マリアと話し方も走りのスタイルも同じと言う謎のQ造チョロQ、ブラックシャドー。一体、彼は何のために生み出され、何のために走っているのか・・・。ちなみに、なんでWBCに岡島が候補にすらなってないんだ?という疑問。
2008.12.17
コメント(2)
第3章 動かぬ不死鳥 後編声をかけてみた。――動かない。ゆすってみた。――動かない。でも、死んでいるようには見えなかった。まだボディもパーツもガッシリしていて、死因らしきものも全くわからない。単に気を失っているようだ。しかし、その不死の象徴であるはずの彼のシンボルマークだけが、なぜか力を使い切ったかのようにグッタリしている感じに見えた。なんで動かないのだ、なぜ、走ろうとしないのだ、マッドスペシャル・・・!ピーオー「オイ、こっちにも誰かいるぞ!とんでもなくケガを負っているけど、まだ生きてる!俺はこの人を病院に連れて行く。なんかわかったらノイズ病院にきてくれ。」ピーオーが見つけたこのQは、あの2人の影の研究の唯一の目撃者であった。しかし、見つかった影たちは逃げだし、研究成果の隠滅に研究所を爆発で吹き飛ばした。その爆発で彼も大怪我を負い、さらにこんな工場の深部にきたのも、彼の気まぐれな散歩からだったので、救急隊に発見される事もなく、今までここに残されていたのだ。それにしても、このような大怪我を負うような爆発があったにも関わらず、マッド、そしてその隣にいるもう1台の動かないQも、なぜ傷一つ付かずに止まっているのか・・・。ベルズ「とりあえず、マッドとこのもう1台のチョロQも、病院に連れて行こう。『リスト』には死亡って書いてあるが、そうは思えない。」ノラヒカとベルズがマッドを含む動かない2台を運び出して病院に向かっているのを物陰からこっそりと眺めていた銀の不死鳥はニヤリとして呟いた。「マッドの移動が完了・・・。そろそろ勝負に出るかな。」結局、ノイズシティに最近になってできたノイズ病院に集まったベルズ、ノラヒカ、ピーオー。曖昧ながら黒影たちの目的がつかめてきたような気がしていた。後はその大怪我を負った工場の作業員らしきQの回復を待って話を聞けばもう少しハッキリするかもしれない。ピーオー「『リスト』に載ってるのが、ジョー、ノラヒカ、マッド、フェイド、ピーオー、・・・。そのうち、ジョーとマッドは死亡になっていてそのほかは生存。さっき病院に運び込んだマッドの隣にいたやつは、ジョーじゃないか?」ノラヒカ「そういえば、俺がマイスの闇レースを始めたとき、ジョーってやつが闇レースではぶっちぎりのチャンピオンレーサーだったな。その後、ハンターに潰されていなくなった。俺は結局ジョーの走りは一回も見れなかったけどな。」ピーオー「フェイドっていったら、現役の闇レーサーチャンピオンだな。」ベルズ「つまり、ハンターはそのフェイドってやつも今のマッドやジョーのように潰そうと思ってるんだろう。」ノラヒカ「そして、俺とピーオーを倒せばアイツらの目標は達成ってとこかな。」ふと見た病院の窓から、何か派手なペイントの黒いQが見える。・・・紛れもなく、アイツだ。ベルズ「オイ、あれは昨日の黒影!」ノラヒカ「な・・・まさか昼間に現れるとは。捕まえれば、相当な手がかりになりそうだ。」病院を駆け出していく2人。しかし、黒影を追うのは単に手がかりだからではないのであろう。もちろん、ぶち抜かれたリベンジは忘れない。第3章、完。マッドの隣にいるQはジョーであるらしいことが判明。リストに載っているQはマッド、ジョー、ノラヒカ、ピーオー、フェイド。そして、いきなり姿を現した黒影。次回、黒影の正体が明らかに?
2008.12.16
コメント(2)
第3章 動かぬ不死鳥 中編スプラッシュハイウェイ。ノイズ工業地帯で工業用水に利用されている大きな湖、ノイズ湖の上を通る高速道路であり、湖の上の道は最近できた。水中トンネルだったのが、5年ほど前から湖上道路に改装されたのである。湖の水は水道で工場にまで続いているのでその水道管を通ろうということであった。ノラヒカ「飛び込むぞ。」走って1分ほどの地点、ハイウェイの縁に立ってノラヒカはそう言うと、ガードレールを乗り越えて湖に飛び込む。ここまできてノラヒカが考えているツートーンファクトリーの行き方がわかってきたベルズとピーオーも続いて入水する。ベルズ「水中用装備でもありゃ楽なんだけどな。」愚痴をこぼしつつも、コントロールの利かない水中をライトで照らす。湖底で水道管を発見するやいなや、なんの躊躇もしない。ノラヒカ「水道管に入ったことなんて俺ももちろんないけど、多分この管を通っていけば工場のどこかに出られるだろう。」バシャ!!ピーオー「ぷは!」ベルズ「はあ、どうやら工場内部に出たぞ。それに警官もいないようだな。」3人は水から上がり、体の水を飛ばすと、すぐに歩き出した。ノラヒカ「アイツらの手がかり、どこにあるんだと思う?」ベルズ「昨夜の爆発の中心付近が怪しいな。凄い地震になったから、たぶん地下深くに爆発で吹っ飛ばした秘密の部屋があるんだろう。何か残ってるかもしれないから行ってみよう。」ノラヒカ「俺が思うに、黒い影の2人、この工場をこっそり借りて何か実験でもしてたんだろ。多分、ノイズコーポレーションの作業員が使わないような深部の部屋を使ってたと思う。」ピーオー「不必要なのに、デカイ工場を作りすぎなんだよな。だから勝手に使われちまうんだ。骨が折れる作業になりそうだぜ。」ツートーンファクトリーは案外広い。地下もだいぶ深く続いており、作業員もいつも全ての部屋を使っているわけではない。ノラヒカの読みは誰かが無断でここで研究していて、その研究が完成したために証拠が残らないよう爆破して逃げたということである。研究をしていたのはあの黒い影2人。一方は悪魔の羽で飛んでいき、一方は地上を凄まじいスピードで駆け抜けていった。おそらく、その黒い影は2人とも『悪魔の力』の持ち主であるはずだ。工場捜索を始めてから1時間。来た甲斐あったというか、手がかりなるものがしっかり残っていた。ベルズが拾った紙きれに薄っすらと何とか読める状態で残っている字がある。それも、運良く重要な言葉が残っていた。それを、ゆっくりと読み上げてみた。ベルズ「Qコア・・・。おい、見ろよ、この紙。元は何かの作成のための資料かなんかだ。Qコアと書いてある。・・・Qコアを5つ集める・・・とか書いてあるな。」ノラヒカ「Qコア?それは一体なんだ?」ベルズ「聞いたこともない。どうも、そのQコアってやつをアイツらが5つ集めてるらしいってことはわかったな。」ノラヒカ「5つ・・・?もしかして・・・。」ベルズ「『リスト』に載ってるQの数も5人。繋がったな。」大きく息を吐いて、少し苦笑いをした。ベルズ「まだ、なんとも言えないが。・・・闇レースを潰すためにきた俺だが、どうにも、とんでもない事件に巻き込まれたようだな。・・・・・?あれ?なんか、向こうの方にチョロQが2台・・・。」近寄って確かめてみたところ、ピーオーとベルズは目を疑った。暗闇の中でピクリとも動かないその2台のチョロQのうち、1台はなんと行方不明のマッドスペシャルであった。ついにマッド登場。しかし動かない・・・。そして、マッドの隣で動かないもう一台のQは一体誰・・?Qコアの存在を知ったベルズたちだが、それがなんなのか全くしらない。そしてQコアを5つ集めると言うヤツらの計画の奥に隠された陰謀とは・・・・?
2008.12.15
コメント(2)
全618件 (618件中 1-50件目)


