41歳ニートと俺とおかんと親父の話

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まいど、俺や。41歳無職、滋賀大卒。

慰謝料で細々と暮らしてるけど、最近マイクラにどハマりしてもうてな。

家建てて、牛飼って、畑まで整備して――

気づいたら、俺の仮想生活のほうが現実よりちゃんとしてる。

で、ある晩、ふと思ったんや。

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「これ、現実でもできるんちゃう？」

マイクラで農業に目覚める

マイクラで畑つくるの、地味やけど楽しいねん。

小麦育てて、ニンジン植えて、村人に配って。

あれやってると、なんか自分が“ちゃんと生きてる”気がする。

ほんで現実のベランダ見て、思たんや。

「……ここ、畑にしたろか？」

ホームセンターでテンション爆上がり

次の日、ホームセンター行ったんやけど、

肥料とかプランターとか、見てるだけでワクワクしてもうた。

「これが俺の“現実版クラフト”や！」ってテンション上がって、

気づいたら手に苗持ってた。

買ったのは――

・ミニトマト

・バジル

・青じそ

まるで**“マイクラ序盤の食料確保”**みたいやけど、気持ちは本気や。

現実の畑はマイクラより難しい

植えて3日目。

……芽、出えへん。

水やりしすぎたんか、足りへんのか分からん。

ゲームやったらバケツでドバッてかけたら終わりやのにな。

現実はそう簡単にいかんのやな。

おかんが横で「野菜は手ぇかけすぎたら腐るで」って言うてたけど、

それ、人間関係にも似とるな思たわ。

親父のひとこと

親父（防大卒の元鬼軍曹）が畑見て一言。

「……お前、サバイバル訓練でも始めたんか？」

ちゃうねん。

これは俺の“心の整地作業”や。

昔から無駄なもん嫌う親父が、

夕方に水やり手伝ってくれたのは、ちょっと嬉しかった。

結局、土いじりって人の心まで柔らかくするんやな。

小さな収穫、大きな喜び

1ヶ月後、ミニトマトが赤くなった。

それ見た瞬間、

「うおお！ 成長したーー！」って声出してもうた。

マイクラでも感動したけど、現実はレベルが違う。

食べたら酸っぱくて甘くて、なんか泣けた。

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まとめ

マイクラから始まった“畑熱”が、気づけば現実を動かしとった。

ゲームの中で覚えた「コツコツ積み上げる喜び」は、

現実でも通じるんやな。

畑って、人生そのもんや。

手間かけて、失敗して、でも続けたら実がなる。

そんな単純なこと、ゲームに教えられるとは思わんかったわ。

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俳句で締め

芽を待てば

画面越えゆく

春の風

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