趣味の漢詩と日本文学

趣味の漢詩と日本文学

January 29, 2007
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カテゴリ: 漢詩・漢文
會赦後酬主簿所問 劉長卿
江南海北長相憶、淺水深山獨掩扉。
重見太平身(一作人)已老、桃源久住不能歸。
【韻字】扉・帰(平声、微韻)。
【訓読文】
赦に会ひて後に主簿の問ふ所に酬ゆ。
江南海北長く相憶ふ、浅水深山独り扉を掩ふ。
重ねて見る太平に身(一に「人」に作る)已に老いたるを、桃源久しく住して帰ること能はず。
【注】

○主簿 記録や文書をつかさどる低い役。書記。
○江南 揚子江下流の南方。
○掩 閉じる。
○太平 世の中がよく治まって平和なこと。
○桃源 俗世間を遠く離れた別天地。仙境。湖南省常徳県の西南の桃源県に伝説の山がある。
【訳】
恩赦により主簿から近況を尋ねられて答えた詩。
江南海北われ常に君のことをば思いつつ、清流浅き深山に独り世間と絶交す。
我が身ふたたびかえりみりゃ平和な暮らしに年かさね、憂き世離れた仙境に長くとどまり住み慣れて町に帰るもめんどうな。





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Last updated  January 29, 2007 08:31:07 PM
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