Atelier Mashenka

Atelier Mashenka

2005.12.11
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カテゴリ: アート
mashenkaとアートを語る夕べ
(こっぱずかしいタイトルの企画でスミマセン(^^;))
名乗りをあげてくださった 一村雨さん
昨日、渋谷BUNKAMURA 「スコットランド国立美術館展」 、見てきました!

2回目の来場の一村雨さんがおっしゃってた通り、
ちょっと地味めな内容なせいか、確かに館内はすいてました。

先日のプーシキン、北斎とめちゃめちゃ混んでるのに比べたら
静かだし、ずっと快適に絵を見られるのはよかったのですが、
作品リストと作品の順序があまりにばらばらで、
いつもリストに印象や感想をメモする私としては、
ちょっとメモしづらくて、困りました(^^;)


まずは「マルガリータ・マクドナルドの肖像」という、
美女の肖像画がお出迎え♪

ヘンリー・レイバーンというスコットランドの画家の作品で、
黒の背景に、なめらかな白い肌、白いドレス、
軽くはおったローブの真紅がバックの黒と、服や肌の白に映えて美しく、
優しさ、気高さ、情感をかもし出しています。
憂いをひめつつも斜め上を見上げるまなざしがちょっと象徴的な感じ。

しかし、ひとつだけ気になるのは、向かって右の目は
黒いしっとりした瞳をふちどる茶色の虹彩が、
目に透明感を与えていて、視線を遠く上方にはせているのがわかるけれど、
左の目は瞳をはみだし黒で塗りつぶされている部分が多く、
透明感が感じられない。

わずかに垂れた前髪に翳っているにしては暗すぎて、
どうしてこちらの目は黒く塗りつぶしてしまっているのだろう?と
ちょっと不思議に思った。
何がしかの効果を狙っているのか・・
飛翔したくても飛翔できない心の翳りでもあるのだろうか。


ラファエロ前派のジョン・エヴァレット・ミレイの作品、
「優しき目は常に変わらず」は
花かごを持ち、遠くを見つめる少女の絵。
少女っぽいのに、妊娠しているかのようなふっくらした腹部。
心もちまぶたを伏せ、こちらも憂いをひめた目に見える。

ミレイらしく、きっと描かれている花のひとつひとつに意味が含まれてて、
何かを意図しているんだろうなあと思うけれど。
肩まで垂れている、栗色から亜麻色まで繊細に塗られた髪の質感が
素晴らしかった。細くてやわらかそう・・


クールベの「峡谷の川」は、今まで見た彼の作品の中では
全体の色彩が一番明るく、こんな絵も描くんだなあと思った。
遠景のとがった山の、目の覚めるような濃い目のアイス・ブルーが鮮烈だし、
川の水の碧がかった青もみずみずしく心地よい。

岩や土の荒々しい灰褐色や茶はいかにもクールベっぽくて
かえって安心してしまうので、
その鮮烈さと安心さのバランスが妙に印象的な1枚でした。


エドガー・ドガの「開演前」もよかったなあ。
以前パリのオルセー美術館でドガの踊り子のパステル画を見たときは
楽しみにしていただけに、ちょっとがっかりしてしまった・・
憧れてるほどには良さが伝わってこなくて、
印刷のほうが好きだと思える画家は初めてだった。

ところが先日のプーシキン美術館展での作品や、
今回の「開演前」はとてもよくて印象に残る。
2つに共通するのは、油彩画ということだ。
ドガはパステルが断然いいんだと勝手に思いこんでいたけど
実際見ると、私はドガは油彩画のほうが好きみたい。

「開演前」は背景はもやもやして抽象画っぽく、
踊り子たちもさっさと描かれている。
舞台衣装のオレンジや黄色も"色"として置かれているようで、抽象的である。
こんな筆使いや、描き方がとても私には魅力的に見える。
そして、舞台の非日常と、職業として踊る踊り子の日常的な部分が
融合して、そこに在るのがすてきだなあと思った。


他にも、ジョン・マクホワーター「オールド・エディンバラ」や
アーサー・メルヴィル「東方の情景」といった、
スコットランドの初めて見る画家の作品で興味深いものがあった。
その両者の水彩画は、絵本の挿絵のようでもあり、
水彩の美しさ、面白さ、可能性を感じさせる。
水彩もいいなあ、描いてみたいなあと思わせる。


デイヴィッド・ヤング・キャメロンの一連の作品も興味深かった。
水彩「青白い光」などは、まるで写真を加工した作品みたい。
蒼い湖の情景にぶれを生じさせたような表現の、不思議な世界だ。
きりっと冷たく、それゆえに何ものにも冒されていないかのような北の情景、
にも関わらず、ぶれているため、ゆらぎを感じさせる。

「青白い光」とはまったく雰囲気の違うエッチング&ドライポイントの
作品もたくさんあり、黒々した城や風景などの絵は、
墨絵の世界に通じるものがあり、興味がわいた。


製作年不詳のものが多くて、当時のイギリスはフランスほど
芸術に対する保護や活動がなされていなかったようですね。
すこーしだけとりとめない感じのする美術展でしたが、
私の知らないスコットランドの画家を何人か知る機会にもなったし、
のどかな気持ちで見られたのがよかったです。


一応、「mashenkaとアートを語る夕べ」と称しましたし(笑)
その後、一村雨さんと飲みながら、
アートのみならず、山ほどいろんな話をしました。

ブログでもいくつか共通項を持っているのは知ってましたが
さらにいろんな興味深い話や情報交換ができ、楽しかったです。
偶然大学の先輩でもありましたしね・・(バラしてよかったんだろうか?)
年代は一回り違いますが、非常に近いものを感じます。

最初はちょっと神経質な感じの方かなあ・・と思いましたが、
それは多少緊張してたせいなのかな?
飲んだときは、初対面ながらアツく語ってましたね、お互いに(笑)
インテリジェンスと行動力にあふれたお方でした。

今年は私にとっては当初目指していたより、
ずっと多くの美術展を見ることができました。
その感想を文章にして、それを読んでくださった方や同じ美術展を見た方と、
さまざまに交流できたこと、それは自分の中ではとても大きいことでした。
大げさに言えば、人生の楽しみが1つ増えたような感じです。

その原動力のひとつとなったのは、一村雨さんの存在でした。
一村雨さんの精力的な活動と、ブログでの文章が
とても刺激になり、ここまでひっぱってきてもらった気がしてます。
とっても感謝してます、いつもありがとうございます。


世の中にはいやなこと、醜いこと、恐ろしいこともいっぱいあるけど、
ほんとうに美しいもの、面白いもの、豊かなものもたくさんたくさんあるし、
それを目指したたくさんの先人たち、
今現在目指してるたくさんの人たちもいます。

そうしたものを見、感じ、それを通じて人と交流するのは
本当に楽しいことだなあ、とあらためて感じ入りました。
楽しい、刺激的な夕べでした。

今度はどんな絵が私を呼んでるのかなあ?
これからも楽しみです。

一村雨さん、昨日はありがとうございました。
また何か企画したときには、よろしくです(^-^)







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Last updated  2005.12.12 01:44:04
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mashenka @ Re[1]:生誕120年 棟方志功展(11/12) 一村雨さんへ お久しぶりです! 私もうな…
一村雨 @ Re:生誕120年 棟方志功展(11/12) お久しぶりです。 この展覧会、棟方志功の…
mashenka @ Re[1]:サントリー美術館「京都・智積院の名宝」(01/21) 一村雨さんへ 素晴らしい障壁画でしたね…
一村雨 @ Re:サントリー美術館「京都・智積院の名宝」(01/21) 安部龍太郎の「等伯」を読んで、この親子…
mashenka @ Re[1]:横山操「ウォール街」(10/31) 一村雨さんへ 横山操の手にかかるとNYの…

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