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< 別れのとき >
一部の小国の代表たちの拍手につづいて、割れるような拍手が巻き起こった。
それは、1分以上も鳴り止まず、その様子は衛星放送を通じて世界中に報じられ、感動の嵐に巻き込まれるように、地球上が拍手に包まれたのである。
同じ頃、大願寺救世堂前庭は、タカシ扮する弥勒如来との別れを惜しむ僧侶たちによって埋め尽くされていた。
タカシは、僧侶たちを見回してから言葉を発した。
「この度、私がこの世に現れたのは予定をはるかに大変更してのことであった・・・・・
今、別れるにあたり、貴方がたに残す言葉があります。仏法は単なる学問ではありません。
まずは、貴方がた自身が救われることを考えなさい。
自らが救われると知り、歓喜した命でなければ他の命を救うことなど出きません。
その為にこそ経典を学ぶのです。決して偉くなるためではありません。
この度の危機は、多くの人々とスターライフの皆さんの協力を得て脱することが出来ましたが、諸行無常(この世のすべての事物は移り行く、常に一定を保つ事はできない)の理は変りません。
すべての人々に救いという名の真理を知らしめるまで、僧侶の役目は終わらないのです・・・では、またいつか、何処かで必ず逢えましょう。
その日を楽しみにして、ひとたびここでお別れいたしましょう」
すべてを話し終えたタカシは、弥勒如来は、慈しむようにすべての僧たちを見渡してから振り返り、救世堂の中へ戻ってゆく。
合掌し、平伏したのち官長と大老僧のふたりによって救世堂の扉が閉められた。
僧たちが合掌する中、救世堂の真上に浮かんでいた巨大な天蓋(じつは、アンたちの乗るマザーシップ)が神々しく輝きはじめ、はじめはゆっくりと・・・やがて急上昇し、天空へ消えて行った。
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