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剣竜さん
反対尋問とは、弁護人がお願いしたわけではない証人に対する尋問です。
大抵は、検察官がお願いした、被告人に不利なことを言う可能性が高い証人に対する尋問です。
ですから、弁護人としては、証人を主役にさせる訳にはいきません。
反対尋問の目的は、主尋問とは異なり、尋問者が主役です。尋問者が語るのです。
証人には全て「はい」と言わせるだけでにとどめ、尋問者が言いたいことを言うのです。
つまり、反対尋問では、誘導尋問を多用します。
なお、事実を細かく聞くのは主尋問と同じです。
ただし、評価や意見など、最終弁論で言えることは聞く必要がないとされています。
まして、証人と議論する必要もありません。
そして、反対尋問には2種類あると言われています。
それは、
1 活かす反対尋問
2 殺 す反対尋問
です。
「1 活かす反対尋問」とは、反対尋問中に証人が有利なことを言わせるという物です。
検察官がお願いしたとはいえ、稀には、証人が有利なことをいう場合があります。
検察官がお願いした証人なのに、被告人に有利なことを言った場合、裁判官・裁判員は、それは真実ではないかと思ってくれる可能性が高いです。
では、「有利なこと」とは何でしょうか。
一つは、もちろん、弁護側のケースセオリーを支えてくれる事実です。
ただ、これだけが有利なことではありません。検察側のケースセオリーと矛盾する事実も、有利なことと言えます。
あと、検察官がお願いする証人が複数の場合、それらの証人の証言に矛盾があることも有利な事実と言えます。
「1 活かす反対尋問」のやり方は、以下のとおりです。
有利な事実を探す→尋問者がその事実の有無を尋ねる→証人に「はい」と言わせる。
明日は、「2 殺 す反対尋問」についてお話しします。
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