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前回の続きです。
PERやPBRや自己資本比率で銘柄選択に縛りを設けている投資家が多いですが、僕はそのような縛りを行いません。
その縛りに意味があるのか疑問に思っています。
線引きして銘柄選択するのはバリュー投資です。バリュー投資という手法は絶対的な線引きがあった方がやりやすいです。しかし市況によってその縛りの数値を変更しているタイプの投資家がバリュー投資家を自称している時もあります。相場環境により変動させるのは勿論構いませんが、それはバリュー投資の手法ではないと考えています。
僕自身はバリュー投資家ではないので数値にこだわりません。
先に書いたように僕はPERをガチガチに重視するタイプの投資家ですが、まず第一に着目するのは時価総額と売上高です。
僕がブレイクダウン型の分析しか用いないファンダメンタル投資家なので、時価総額と売上高から入る方がやり易いからです。
そして掘り下げていって、最も重視するのは経常利益の伸びとROE推移です。この2つは僕の分析方法の肝となる部分です。
しかし、経常利益の伸びとROE推移は後回し。まずは時価総額と売上高とのバランスを見ます。
業種を加味して時価総額に対して売上高が低ければ、大幅に興味が薄れます。一応分析はしますが、殆どの場合は投資をしません。売上高が急激に増加する銘柄は極めて評価が高い場合が多く、大抵は僕の投資対象にはならない為です。これは経験上の話です。
分析を始める際、多くの場合は、時価総額と売上高とのバランスを注視する手法は取っ掛かりとして便利だと考えています。
もちろん売上の中身については良く視なければいけません。その売上の数値にどんな意味があるのか。何が好調で何が不調なのか。会社の軸はどちらに向かっているのか。そして今後どちらに向かっていこうとしているのか。
業種によっては売掛金を使うのも良いと思います。僕は売掛金はあまり気にしない事にしています。売掛金の中身を精査する能力は僕にはないからです。(売掛金を気にしないのであれば、その投資にどのようなリスクがあるか?)
中期投資家は市場の評価の変動に着目する。
僕が市場の評価を手っ取り早く判断する場合、最初の取っ掛かりはPERでもPBRでもありません。時価総額と売上高です。
繰り返しに聞こえるかもしれませんが、意味が異なりますので注意して下さい。市場の評価を手っ取り早く判断する場合にも時価総額と売上高が使える、という事です。
そこから入れば企業に対する市場の評価が高いかどうかが手っ取り早くざっくりと分かります。
時価総額と売上高を見比べるのは1秒で出来ます。PERやPBRを見ても短時間で市場の評価を判断する事が出来ますが、まずその前に時価総額と売上高を見比べる。これが僕のやり方です。 PERやPBRの数値は 強烈なパワー を持っていますので、銘柄に対する固定概念が生まれます。なるべく取っ掛かりからは外したい。なるべく違うところから評価を始めたい。 ファンダメンタル投資家はPERやPBRから分析に入る人ばかりです。 PERやPBRは結果であって、そこから分析に入ると全体像が見えなくなることが多々あります。 長い間株式投資をしている投資家は分かっているはずです。それでも何も考えずにいつものようにPERやPBRから企業分析に入ってしまう。それでは何の進歩もありません。PERやPBRは後回しにするべきだというのが僕の考えです。
それではどこから分析に入るべきでしょうか。
自己資本比率はどうでしょうか?利益率はどうでしょうか?ROEはどうでしょうか?
やはり僕は時価総額と売上高のバランスから分析に入ります。
売上高が著しく高くなる商社のような業種や、著しく低くなる一部のサービス業のように、売上高の数値で市場の評価をみるのに適していないような業種もあります。業種や企業活動内容を理解することが必要になります。面倒に思われるかもしれません。しかしすぐ慣れます。むしろ、そういうところをすっ飛ばして企業の利益と株式の値段を比べるからいつまでも理解が乏しくなるのだと思います。 ファンダメンタル分析で結論を急ぐとろくな事はありません。
急がば回れ、利益の前に売上あり、なのです。僕は分析の順番が大切だと考えています。僕の分析はいつも、川下から入るのではなく、川上から入ります。水が流れるように、順を追って見ていきます。
何故かこのやり方を主張している人は殆ど見かけませんが、PERやPBRから銘柄を絞り込んで入る分析手法よりも結果的にやり易いと思います。PERをガチガチに重視する僕でさえ、PERから分析するというのは余りスマートではないと考えています。
何故なら、第一に市場はそのようなファンダメンタル投資家で溢れていますし、第二に中期的な利益を追求するのであれば周りと同じようなことをやっていてはいけないからです。
後から追いかけるのではなく、先回りする。ガチガチの中期投資家として、僕には一家言あるのです。
PER5倍、PBR0.5倍、実質無借金の銘柄が10個あったとします。
これらの銘柄が「大体同じ位の価値だな」
とはなりません。それぞれで実態は違うのです。
PER10倍よりPER20倍の銘柄の方が魅力のある場合もありますし、PBR1倍よりPBR2倍の銘柄の方が魅力のある場合もあります。自己資本比率も同様です。自己資本比率20%未満の銘柄でも優れた銘柄は沢山あります。当たり前です。
なので、最初の取っ掛かりでPERやPBRや自己資本比率を着目する方法は僕はあまり行いません。
僕の場合はまず最初に時価総額と売上高のバランスを重視します。
業種や、企業活動内容(何を誰に売っているのか)も重視します。
基本的には売上高の推移は余り重視しませんが、経済環境が劇的に変化している状況下においては、場合によって売上高の推移を重視することもあります。売上高の変動によりROE推移が大きく変動するからです。売上を重視することで将来のROE推移の変化をおぼろげに捕まえられる可能性があるからです。売上利益率の変動は、売上高に対しての時価総額が低いほど株価変動に繋がるからです。
経済環境が劇的に好転する状況で株価変動の予測をする時に重要なのは、将来のROE推移の変動だと考えています。また、それが投資家の予想に対してどれだけのサプライズとなるかをとても重視してます。
その2つを推し量るのは容易ではありません。多くの場合は、売上利益率の変動が読めないからです。
衰退産業の企業では、多くの場合売上はそれ程伸びません。しかし売上利益率は大きく変動します。損益転換点が僅かでも上昇する際に、売上は大きな力となります。利益の急増に伴いPERが減少し、その結果として株価も少なからず上昇するでしょう。それに対して、既に最初から売上利益率の高い企業は見劣りします。売上利益率の更なる上昇が見込み難いからです。サプライズがあるとすれば、予想に反して利益が伸びない時でしょう。勿論ネガティブサプライズです。株価が上昇するようなポジティブサプライズになるのは、売上を投資家の想定以上に伸ばした時です。しかし売上利益率を減少させる場合が多く、なかなか大きなポジティブサプライズにはなりません。
(この部分は再読をお願いします)
話を元に戻しましょう。
僕は売上高については、売上高推移ではなく、今期の売上高を着目します。
逆に経常利益をみる時は、単年度ではなく推移をかなり重視します。
(※業種により重視する度合いは変わります)
ROE推移を着目するのが僕の手法です。この手法は、ROEに対する理解が浅い多くのバリュー投資家には分からないと思います。彼らの多くは、ROEに対して深く考えていません。これは過去に何度も書いたので今回は割愛します。
僕は本格的な分散投資家です。株式投資を始めてからずっと分散投資一本です。特定の銘柄に注力しないで20銘柄以上に投資をしています。最近は70銘柄前後を保有しています。
特定の業種に注力しないように意識したことはありません。結果としてそうなっただけです。ポートフォリオ内に資金を循環させる為には、特定の業種に注力しない分散投資がやり易いのです。僕は分散投資をリスク低減の為に行っているのではありません。攻撃の為の型分散投資という感じです。パフォーマンスを上げる為の分散投資です。
過去に不動産や建設業にやや注力していた時期がありました。不動産と建設業を足すと半分程度、という時も一時的にありました。しかしこれはほんの一時のことで、基本的には特定の業種に注力はしていません。多いときで全体の3割程度です。
業種による区分けよりも、景気循環株なのか成長株なのか再生株なのか万年割安株なのか、そういう括りの比重の確認の方が大切だと思っています。
先にも述べましたが、ちまちま売買します。売買は買い下がりや売り上がりを主とします。
一度に多額の売買をする事はまずありません。
新規参入する時は、殆どまず最初に1単元程度の打診買いをします。
どれだけ自信がある売買でも、総資産の1%以上の金額を1回の取引で使用することはまずありません。
単元株の売買に必要な金額が多い銘柄は、単元株未満の取引をします。単元株未満の取引では証券会社のシステム上指値が出来ませんが、単元株未満の取引では1回の売買金額をさらに少なくするので、あまり気にした事はありません。
何時間も分析に時間を費やした結果、現状維持。リバランスする時でも売買するのは1単元(或いは全資産の1%未満)、という事が殆どです。
どんなに忙しい時でもポートフォリオのリバランスに毎日それなりの時間を割いていますが、その結果として行う売買でポートフォリオの変動は本当にほんの少しです。毎日これの繰り返しです。
短期投資ではありませんが、売買数はかなり多くなります。最近は年間で100回程度売買します。恐らく今年は100回を大きく超えると思います。頻繁に売買することを否定する投資家は多いですが、僕は一度に多額の売買をすることの方が余程リスクが高い非効率な投資だと思っています。今の時代、手数料にかかるコストはとても小さくなっています。頻繁にリバランスをする為の手数料は、積極的に支払うべきだと考えています。
投資を始めてからずっと分散投資一筋ですが、かなり資産変動率が大きいです。恐らく、本格的な分散投資家の中では最も資産変動率の変化が激しい部類の投資家だと思います。
どれだけ分散したかではなく、何を買っているかがパフォーマンスに直結すると考えています。
その為、分散投資が集中投資にパフォーマンスで負けると言う意見には与しません。
集中投資はリバランスがし難い。僕の投資手法にとって、これは致命的です。 僕にとってリスクコントロールはポートフォリオのリバランスを常にし続けることです。
まだまだ続きます。