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2007.02.02

香港発古典的喜劇★「Mr.Boo！ミスター・ブー！」

(8)

カテゴリ：独断と偏見に満ちた映画評

香港映画界はブルース・リーをはじめ、ジャッキー・チェンやアンディ・ラウなど
数多くの大スターを、世界に輩出してきましたが、
この人たちを忘れちゃいけません……そう、香港のマルクス兄弟と呼ばれるホイ３兄弟！
きょうは彼らの日本デビュー作「Mr.Boo！」（'76年作品）を紹介します！

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ドケチでドジなウオン（マイケル・ホイ）が細々と経営する小さな探偵事務所に、フリーター青年キット（サミュエル・ホイ）が雇われる。
にわか探偵となったキットは、ウオンや、いつもボサーッとしている助手のチョンボ（リッキー・ホイ）と、浮気調査や万引きの見張りなどの仕事をこなそうとするが、
所長ウオンのドジや早とちりで、３人とも、レストランの厨房で大乱闘を繰り広げたり、クンフー道場でボコられたり、ラブホテルのウオーターベッドの水が漏れておぼれかけたり……
ドジばかりかますけど、なぜか変にたくましいウオンは、それでもめげず、探偵稼業に精を出すが、
ある日、映画館で集団強盗に遭い、絶体絶命の危機に……!

長男マイケルが主演・監督をつとめるホイ兄弟作品のうち、この「Mr.Boo！」は３作目です。
１作目は「Mr.Boo！ギャンブル大将」、２作目は「天才と白痴」（日本未公開…のはず）。
モイラは、この３作目（日本デビュー作）が、彼らの映画の中では、いっちばん楽しめましたね。
オープニングからして、「おおッ?!」と目を引きます。すらりとした若い女性の美脚を、男の足が追う……で、その足がすっころびそうになったり、火のついたタバコを踏んづけたりと、ドジの数々をやってくれるのですから。
一番笑ったのは、レストランの厨房で、マイケルがソーセージをヌンチャク替わりに、大乱闘を繰り広げるシーン。
よくまあ、ソーセージをヌンチャクに見立てたものだと、お腹を抱えて笑いながら感心しました。
あと、乱闘の相手にメリケン粉をぶっかけられ、とっさに大鍋（？）で顔を覆ったはいいけど、
鍋が穴だらけで、穴から粉が入って、顔中に白い斑点ができてたシーンにも、大笑い。
映画館中が大爆笑の渦でしたね。

この映画は、チャップリンやキートン、マルクス兄弟のテイストあふれる、
非常に古典的なスラップスティック・コメディで、古臭い感じも否めませんが、
それだけに、万人受けする名作だと思います。
人口が密集し、ごちゃごちゃした、それゆえ活気とパワーあふれる香港の街並みが、
この作品をよりいっそうパワフルに仕立てていますね。

DVDは日本語吹き替えもあります。
マイケルの声が広川太一郎、サミュエルがなんとビートたけし！
広川さんのアドリブが、やったらめったらおもしろい！

今、人間関係や仕事関係で落ち込んでる方々、
この映画を観て、思いっきり笑って元気を出してください！

★もっとホイ兄弟！★