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2007.02.08

笑い死に警報発令！★「モンティ・パイソン・アンド・ナウ」

(3)

カテゴリ：独断と偏見に満ちた映画評

上司にこっぴどく怒鳴られて、落ち込んでる‥‥
人間関係でトラブって、へこんでる‥‥
そんな時には、はいこれ！この映画で思いっきり笑って、落ち込みを吹き飛ばしませう！

【中古】モンティ・パイソン・アンド・ナウ／グレアム・チャップマン,ジョン・クリーズ,テリー・ギリアム,エリック・アイドル,テリー・ジョーンズ,マイケル・ペイリン,イ【中古】afb

英国BBCで60年代末から70年代半ばにかけて放送されたカルト・コメディ番組「モンティ・パイソンズ・フライング・サーカス」の中でも、
特に人気のあったコントをフィルムで撮り直してリメイク、編集した映画です。
ブラックにしてシュール、おバカにしてインテリジェントな笑いを提供してくれるパイソンズのメンバーは、
名門ケンブリッジ大学卒で医学博士でもあるグレアム・チャップマン、
長身で意地悪な役柄がお得意のジョン・クリーズ、
ビートルズのパロディ・グループ、ラットルズの音楽も担当した音楽係のエリック・アイドル 、
オックスフォード大学でコメディ台本を書き、童話作家としても著名なテリー・ジョーンズ、同じくオックスフォード卒でオバサン役が得意なマイケル・ペイリン
そして、シュールなアニメを担当するテリー・ギリアム（「未来世紀ブラジル」の監督です！）。
ケンブリッジ、オックスフォートと、英国の２大名門大学卒の超インテリにして
超変り種の天才集団が作るコントなのですから、面白くないはずがありません！

年金暮らしの老女たちの不良グループのコント「恐怖の不良集団グレパッパ族」
「駅はどこですか？」というフレーズを、「俺のケツ、なめたら言うこと聞いちゃう」と英訳した「危険なポケット英会話ブック」
パブで上流階級の紳士が、労働者階級のあんちゃんに肘でこづかれて、おちょくられる「このお、ちょんちょん」（エリック・アイドルの日本語吹き替え、広川太一郎のせりふが爆笑もの！）
文字通り、果物を武器にした賊から身を守るすべを教える「フルーツから身を守る方法」
まったくコントの題名を目にしただけでも、笑えます。
でもモイラが一番笑ったのは‥‥ 「恐怖の殺人ジョーク」！
読んだ人がみんな笑い死にするコントを、戦争の兵器に使用するという、超ぶっとんだ内容で、モイラは観ていて、マジで笑い死にするかと思いました。

パイソンズは、政治家や上流階級はもちろん、王室までもコントのネタにし、笑い飛ばしています。日本じゃ皇室を笑い飛ばして茶化すなんて、とても考えられない！
でも上質のコメディというのは、権威あるものを徹底的に茶化し、風刺するという精神が不可欠だと思っています。
だからモイラは、今の「弱い者いじめ」的な日本の安直なお笑い（とも呼びたくない！）が大嫌いです。
かつて「PTAがもっとも忌み嫌う番組」として挙げられた「８時だヨ、全員集合！」だって、弱い者いじめだけは絶対に扱わなかった。コントでひどい目にあうのは、いつもリーダーの長さんだけでしたからね‥‥（モイラは全員集合も大好きです）
どうせいじめ的なお笑いを展開するなら、「モンティ」やチャップリンみたいに、強いもの、権威あるものをおとしめろと言いたい！
ろくに芸も磨いていない、ぽっと出の若いお笑い芸人に、一度「モンティ」をじっくり観て勉強してもらいたいものです。

★もっと「モンティ・パイソン」！★