ふぇいばりっとだいありー

（某所日記より転載　2004/8/10）

体調があまり良くないという話はちらっと聞いてはいたのですが・・・まさかそんなに悪かったとは思わなかったよ。
サイトを閉めると聞いたときすぐメールをしたのだけど返信は来なかったの。
人気のサイトを運営していたのできっとその波紋は大きくて沢山メールが来ててレスも大変なのだろうな。
私へのレスはまだまだ最後だろうな・・・なんて思ってました。生死の境を彷徨って闘っていたなんて思いもしなかった。
私のメールは読んだのだろうか？
知らなかったとはいえ図々しくもまた元気になったらやればいいじゃん♪辞めるなんて言わないで開店休業でもいいじゃん♪
なんて呑気に書いた自分が酷く恨めしくてこの時にもう彼女は自分の命の残り火を悟って覚悟して閉鎖のお知らせを力を振り絞って書いていたんだなと思うと。
自分のメールを彼女が読んで無い事を切に祈るほど・・・自分が情けなくなるのです。
　６年前初めてインターネットを始めた頃。
毎日のように通いつめチャットで遊ばせて頂きました。
さっぱりしてて明るくて元気ででも神経が細やかでそんな彼女の人柄に惹かれて。初めてチャットしたのも初めてオフ会に参加したのも初めて知らない人の中に混ざってスポーツ観戦したのも初めて旦那をおいて大阪まで遠征したのも。
全部彼女の魅力に惹かれていたからですよ。
人見知りの私が知らない人ばかりの所に行くなんて考えられなかったんだけど。
彼女が「だいじょうぶだいじょぶ♪おいで。みんなで一緒に飲もう♪」
って誘ってくれなかったら・・・あれがきっかけで私の臆病は少しはましになったんですよ。

　ちっちゃい体にはエネルギーが満ち溢れていて大きな瞳が印象的でハキハキしてて気持ちが大きくて。
私は年下の彼女に尊敬と憧れを抱いていましたよ。
そんな彼女が星になったと急に言われても・・・はいそうですかと納得できません。
嘘なんじゃないか？って気持ちがどこかにあって涙は出るけどどこか実感が無くて。

　少し前にもネットで知り合ったお父さんみたいな人を亡くしました。
その時はある程度の覚悟は出来ていました。知らされていたから。
僕はもう長くないんだよって。
だから一杯甘えて一杯わがままして一杯楽しんで楽しいことばっかりして付き合っていましたので。
本当にもう居ないんだって解って大泣きしてぽっかり穴が開いたけど納得できたというか。
でも今回は・・・流石にキツイです。
全然知らなかったから。

　彼女と私が応援しているとある選手にも彼女の死の知らせは届いたようです。
その選手も大変心を痛めてくださったそうで彼女の明日の葬儀には弔電とお花と・・・もしかしたらサイン入りのユニが彼女の元に届けられるかもしれないと聞いてちょっと嬉しくなりました。
ホントに良かったね。

　彼女の事だから本当に近しい人にしか自分の状況を知らせてなかったんでしょう。
みんなに心配させたり同情されたりするのは本意じゃないものね。
それにきっと笑顔のままの自分を記憶してて欲しかったんだよね。そうだよね。
今私が思い出す彼女の顔は笑顔ばっかりだよ。それとちょっと拗ねて唇を尖らせたお茶目な顔。
たった３０数年の短い一生だったけど　まさに風のように駆け抜けたんだよね。
唯一の心残りは新しいシーズンの開幕を見られなかった事かな。
だけど大丈夫だよ。きっと空からならいつでも見渡せる筈だよ。

　私はインターネットのお父さんとインターネットの師匠を亡くしてしまってこの先どうやってやっていけばいいのか・・・弱気になっています。
彼女を目標に彼女の後ろを追いかけて頑張ってココまで来たけれども。
これから悩んだときや困ったときはどうすればいいんだろう。
いや一人でやっていかなきゃいけないんだよね。

　どうぞ安らかにお眠り下さい。
あなたがくれた沢山のモノはずっと大切に心の中にしまっておきます。
困ったときや助けて欲しいときは図々しくもまたあなたに向かって手を合わせて　ちょっとだけお願いする時があるかもしれないけれど　その時はどうかちょっとだけ力を貸してください。
最後まで世話のやける年上の後輩ですが　これからも私の心の支えになって下さいね。

大好きな愛する彼女へ　　　合掌