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私はずっと心に引っかかったことがある。
それは「ラッキーウーマン」という大作を描くことである。
いまだにまだ完成していない。
他の漫画は描けるというのに、この作品だけが私にとって
大きな課題なのだ。
もっと勉強したいと、東京の漫画の担当者に漏らしてしまった。
担当者が私のためにわざわざ小学館の漫画編集者に訊いてくれた。
「ミキティの場合、いま流行りの漫画を研究し尽くして、自分の固まった
スタイルをカイゼン(TOYOTA式)するのがいい」
というアドバイスだった。
今、私のために講談社にプロのラフを見せようとしてに多くのライターさんが
動いて下さる。社内規定が厳しいから、時間はかかっているのですが、
こうしてみんなが協力してくださるのは有難い。
私は昨日、安野モヨコの「働きマン」を読みあさった。
あと5回は読む。
ミキティの読み方はこのように進む。
(1)台詞だけを読んで漫画を読み終える。
(2)主人公の立場になって読む。
(3)主人公に憧れる立場(第3者)になって読む。
(4)どんなトーンやペンタッチなのか見る。
(5)背景やコマ割りを見る。
(6)最後に気に入った漫画は分解してみる。
(7)台詞だけをパソコンに入力してみる。
この台詞だけでこの漫画に完成するのだと見比べる。
台詞だけ並べると、小説と違うねん。飾りのない言葉。
当然やな、飾りの言葉がない代わりに漫画で表現してるんだから。
ミキティは今、ドラマを見るようになった。
流行のドラマを見る。これも漫画の時代に乗るためだ。
ドラマの多くは漫画から作られるものが多い。
漫画とドラマを見極め、どんな漫画がウケるのか、調べるのが
一番大切なのか、レポートを頭の中でまとめる。
「けれど、大事なのは読者が漫画に入ってしまうような流れが
一番やな」
常に私のスタイルは自分で作るものではなく、時代に乗ると共に
スタイルを作るものかもしれない。
漫画はね・・・漫画を描く前に仏前に祈りたいほどの仕事なんよ。
私の漫画を読むのは読者だから。今の読者に読んでもらえるような
漫画を描くことが一番なんよ。