南風一の世界

南風一の世界

2007/02/02
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カテゴリ:

    しんどう先生   南風一


7、8才の子どもの世界は小さい


家から幼稚園や小学校までの

でこぼこ道と

道の両脇に広がる田んぼ


田んぼの間を縫うように流れる小川

暑い日射しの下

緑色のすいかがごろごろしている畑


そんな中を

向こうから日傘を差したおばあちゃんが歩いてくる

そのおばあちゃんには確かに見覚えがあった

たしか幼稚園の頃

隣の組を教えていた先生だった


私はちょっとうれしくなって

「こんにちは」と声をかけた

「こんにちは・・」

確か先生も返事を返してくれたように思うが

私のことを覚えている風でもなかった


私はちょっと落胆した

私の方は「しんどう先生」と名前まではっきり覚えていたのに・・・


振り返ってみると

しんどう先生はそれでなくても痩せ細ってがりがりだったけど

陽炎の立つ道を遠ざかっていく後ろ姿はますます弱々しかった

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Last updated  2007/02/02 10:34:48 PM
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