夢想 南風一
ありえない夢想とは
一体何だろう?
昔通学の途中で
電車が駅に着くまできみの近くで
きみと友だちの楽しいお喋りを聞いていた時間
若い頃
ある女の子に惹かれたら
その先のことを考えることもなく
一途に求愛したりした
自分だけが粋がって
世界は自分の周りを巡っている
自分ほど価値ある男を世の中が放置しておくわけがない
きみが俺を好きなことが当たり前のことなら
きみはいつも俺に会いたいと熱望している
そう思い込んでいた
厚顔無恥になれるのも
若さの特権の一つだったのかな
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