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著 者=香山リカ書 名=劣化する日本人 自分のことしか考えられない人たち発行所=KKベストセラーズ発行年=2014.7評 価=★★★★☆2014年は、男気のある役者の高倉健や菅原文太が死去した年として記憶される。特に、故高倉健は、取り立てて好きな俳優ではなかったものの、そのストイックで自ら多くを語らず背中で語る生き様については、追悼特集等を見て、人として・男として非常に共感する面が多い。それとは本書は全く違った方向に、日本人は進んでいる事象が2014年に起こったと指摘している。著者曰く、「時代の流れとして、自己犠牲的に働くという生き方は、もう通用しない」。香山リカの著作は、前回「ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか」でも気付きはあったが、今回もその社会の問題点の切り口が印象的である。2014年に立て続けに起こった、自分のことしか考えられない人たちの典型的な事例として、小保方晴子「STAP細胞事件」、佐村河内守「偽ベートーベン事件」、片山祐輔「パソコン遠隔操作事件」を挙げている。確かにそのとおり、自分のことしか考えない様に日本人は劣化してきているのではないだろうか。もっと言うと、今までいなかったウソが面前で平気でつける人ともいえる「変な日本人」が増殖しはじめたようだ。証拠はないが、確信を持って「SNSが最も影響を与えた」と思う。【楽天ブックスならいつでも送料無料】劣化する日本人 [ 香山リカ ]
2014.12.27
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著 者=今野 浩書 名=あのころ、僕たちは日本の未来を真剣に考えていた発行所=青土社発行年=2014.3評 価=★★★★☆以前読んだ著者の「工学部ヒラノ教授」が大変面白かったので、本書を読んだものである。内容は、ほぼ自伝で、「あのころ」とは「中曽根内閣のころ」で、「僕たち」とは「筆者および、筆者の仲間である斎藤精一郎氏と野口悠紀夫氏」であり、「日本の未来を真剣に考える」とは「安倍晋太郎総理候補の政策ブレーンとして活動した」ことを意味している。このように内容は実話であり、「自伝を書けるほどの人は羨ましい」感がある。また逆に、文体は決して「上から目線」ではないものの、どうだ実績はすごいだろう・人脈や付き合う人々は有名人だろうと言った自慢感がないことはない。そういう意味で、この著者の著作は「もお、よい」かな。何をやったかの人であることはわかったので・・・【楽天ブックスならいつでも送料無料】あのころ、僕たちは日本の未来を真剣に考えていた [ 今野浩 ]
2014.12.25
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著 者=木曽 崇書 名=日本版カジノのすべて しくみ、経済効果からビジネス、統合型リゾートまで発行所=日本実業出版社発行年=2014.10評 価=★★★★☆表題にもあるように、日本でカジノを導入する動きについて、国際カジノ研究所所長の筆者がそのしくみ、経済効果からビジネス展開まで全てを述べた本になっている。日本には、パチンコや競馬などの賭博に類するものがあるが、民間が主体となってカジノを行うしくみについて、集客・賑わいや観光・インバウンドの観点から述べた本である。一般書で、ここまでまとまったものはない様に思える。その意味で、非常に興味深く読める。情報としては、世界のカジノ事業者としてのビッグ4は全て米国の、シーザース・エンターテインメント、MGMリゾーツ・インターナショナル、ウィン・リゾーツ、ラスベガス・サンズ。ビッグ6としては、追加で香港のメルコ・クラウン・エンターテインメント、マレーシアのゲンライン。日本では、今後の新規ビジネスとして興味を持っている企業は、デベロッパーが不動産事業の一環、商社が統合型リゾートでのインフラ・プラント提供先として、また本命のエンタメ系やパチンコ業界などである。また、パチンコは法律上「一時娯楽であり賭博ではない」と整理され、刑法185条の但し書き適用の業態。3店方式をとり、互いに独立した店の間を特殊景品を循環させることで、「直ちに違法とは言えない」状態で現金化できる合法的しくみが整っている訳である。【楽天ブックスならいつでも送料無料】日本版カジノのすべて [ 木曽崇 ]
2014.12.24
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著 者=V・S・ラマチャンドラン訳 者=山下篤子書 名=脳のなかの天使発行所=角川書店発行年=2013.3評 価=★★★★★著者の本は、以前に「脳のなかの幽霊」・「脳のなかの幽霊 ふたたび」を読んだ。従前の著作は、「見えるということはどういうことか」「記憶とは何か」「実際感覚(クオリア)とは何か」について当時分かっている結果をもとに、淡々と考えられうる事実を示すにとどまっていた。今回は、手法は同様であるが、神経学者の筆者が、脳の一部が損傷した事例等から、人間としての本来持つ何のどのような機能が損なわれるかという症例等から帰納的に考えられる結論として、脳から生まれる「意識とは何か」「自己とは何か」について、現状において考えられる結論を示している。人類は、15万年ほど前に精神の大きな転換(相転移)があり、これによって文化的に作用する進化に踏み出せた歴史的事実があるが、その最大の要因はミラーニューロンによる模倣学習であると結論付けている。通常、「自己とは何か」「意識とは何か」を考える際のアプローチ方法として、哲学あるいは心理学の様な包括的アプローチと、神経科学の様な個別アプローチが考えられる。筆者は、このどちらのアプローチも検証不可か個別の解剖学的診断では全体機能の結論には辿りつかないとして、本書の第3のアプローチが最も正解に近いとしている。取り上げた症例は、幻肢、共感覚、言語(障害)、自閉症など。詳細説明は省略するが、いずれもがミラーニューロンの本来の機能か、あるいはこのネットワーク(ニューロン間の結びつき)の新たな強化か、ミラーニューロンの本来の機能が損傷を受けたかによってほとんど全て説明しきっている。非常に説得力があり、納得される内容であることから、非常に良い本であることが分かる。必読の書である。【送料無料】 脳のなかの天使 / V S ラマチャンドラン 【単行本】
2014.12.14
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著 者=ダナ・ボイド訳 者=野中モモ書 名=つながりっぱなしの日常を生きる ソーシャルメディアが若者にもたらしたもの発行所=草思社発行年=2014.10評 価=★★★★☆FACEBOOKやTWITTER等のSNS(ソーシャルネットワーク)が、若者の社会文化的現象として、情報獲得手段とコミュニケーションの生態系を作り変えたのではないかという仮説のもと、米国内の多数の10代の若者にインタビューをすることによって、なにが・どうのように・なぜ変わったのかをまとめた本である。洋書にありがちな、同じ様な内容をくどくど羅列するのは読みづらいが非常に興味ある内容であった。なお、各章毎にインタビューのテーマであるとともに、SNSの特性に応じた内容でインタビューも構成されている。具体的には、アイデンティティ・プライバシー・中毒・危険・いじめ・不平等・リテラシー・パブリックであるが、いかんせん米国の環境や状況にあるティーンのインタビューであり、日本の治安・安全面や人々のモラル道徳心を踏まえた上での日本の若者には、一部合致しない。それでも、SNSが若者文化に及ぼす影響は非常に大きいことが十分に予想され、米国の状況が10年遅れで日本にも発生することを踏まえれば、読む価値はまた大きくなるように思える。良書であった。【楽天ブックスならいつでも送料無料】つながりっぱなしの日常を生きる [ ダナ・ボイド ]
2014.12.12
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編著者=藤田和男書 名=トコトンやさしい 非在来型化石燃料の本 -今日からモノ知りシリーズ-発行所=日刊工業新聞社発行年=2013.12評 価=★★★★☆非在来型化石燃料とは、埋蔵されていることは分かっているが、通常の方法では採掘の採算が合わない化石燃料を言う。従って、在来型化石燃料の価格水準が高騰し相対的に採算が合うようになるか、技術開発等で採掘方法が劇的に改善され採掘コストが低下することによって、非在来型化石燃料は在来型化石燃料と時代の経過によって呼び名は変化する。本書で取り上げている非在来型化石燃料は、シェールガス、タイトオイル、重質油、オイルサンド、タールサンド、オイルシェール、コールベッドメタン(CBM)、水溶性天然ガス、メタンハイドレート等である。各種の非在来型化石燃料の個々の特徴や技術開発の動向など非常によくまとまっている良書である。【楽天ブックスならいつでも送料無料】トコトンやさしい非在来型化石燃料の本 [ 藤田和男 ]
2014.12.03
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