自然と健康が、五感の感動を呼ぶ!

自然と健康が、五感の感動を呼ぶ!

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

2025秋旅・・・そのジョ… New! ナイト1960さん

渋野日向子ちゃんと… クラッチハニーさん

【置くだけで開運!?… 潜在意識の設計士:Inner Heart [向月 謙信]さん

がんは感謝すべき細… 健康かむかむさん
さっちゃんのお気楽… さっちゃん211029さん

Profile

小鹿のMKバンビー

小鹿のMKバンビー

2016.04.01
XML
カテゴリ: 癒しの心

日々熟読感動・ご教示ブログ紹介 366日への旅!!!何らかのお役に立てば、幸甚でございます。

童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
福娘童話集 きょうの日本昔話

福娘童話集 > きょうの日本昔話 > 4月の日本昔話 > カチカチ山

4月1日の日本の昔話

カチカチ山

カチカチ山
カチカチ山のぬりえ

おりがみをつくろう
♪音声配信(html5)
*
音声  スタヂオせんむ

 むかしむかし、おじいさんの家の裏山に、一匹のタヌキが住んでいました。
 タヌキは悪いタヌキで、おじいさんが畑で働いていますと、
「やーい、ヨボヨボじじい。ヨボヨボじじい」
 と、悪口を言って、夜になるとおじいさんの畑からイモを盗んでいくのです。
 おじいさんはタヌキのいたずらにがまん出来なくなり、畑にワナをしかけてタヌキを捕まえました。
 そしてタヌキを家の天井につるすと、
「ばあさんや、こいつは性悪ダヌキだから、決してなわをほどいてはいけないよ」
と、言って、 そのまま畑仕事に出かけたのです。
 おじいさんがいなくなると、タヌキは人の良いおばあさんに言いました。
「おばあさん、わたしは反省しています。
 もう悪い事はしません。
 つぐないに、おばあさんの肩をもんであげましょう」
「そんな事を言って、逃げるつもりなんだろう?」
「いえいえ。では、タヌキ秘伝(ひでん)のまんじゅうを作ってあげましょう」
「秘伝のまんじゅう?」
「はい。
 とってもおいしいですし、一口食べれば十年は長生き出来るのです。
 きっと、おじいさんが喜びますよ。
 もちろん作りおわったら、また天井につるしてもかまいません」
「そうかい。おじいさんが長生き出来るのかい」
 おばあさんはタヌキに言われるまま、しばっていたなわをほどいてしまいました。
 そのとたん、タヌキはおばあさんにおそいかかって、そばにあった棒(ぼう)でおばあさんを殴り殺したのです。
「ははーん、バカなババアめ。タヌキを信じるなんて」
 タヌキはそう言って、裏山に逃げて行きました。

 しばらくして帰ってきたおじいさんは、倒れているおばあさんを見てビックリ。
「ばあさん! ばあさん! ・・・ああっ、なんて事だ」
  おじいさんがオイオイと泣いていますと、心やさしいウサギがやって来ました。
「おじいさん、どうしたのです?」
「タヌキが、タヌキのやつが、ばあさんをこんなにして、逃げてしまったんだ」
「ああ、あの悪いタヌキですね。おじいさん、わたしがおばあさんのかたきをとってあげます」
 ウサギはタヌキをやっつける方法を考えると、タヌキをしばかりに誘いました。
「タヌキくん。山へしばかりに行かないかい?」
「それはいいな。よし、行こう」
 さて、そのしばかりの帰り道、ウサギは火打ち石で『カチカチ』と、タヌキの背負っているしばに火を付けました。
「おや? ウサギさん、今の『カチカチ』と言う音はなんだい?」
「ああ、この山はカチカチ山さ。だからカチカチというのさ」
「ふーん」
 しばらくすると、タヌキの背負っているしばが、『ボウボウ』と燃え始めました。
「おや? ウサギさん、この『ボウボウ』と言う音はなんだい?」
「ああ、この山はボウボウ山さ、だからボウボウというのさ」
「ふーん」
 そのうちに、タヌキの背負ったしばは大きく燃え出しました。
「なんだか、あついな。・・・あつい、あつい、助けてくれー!」
 タヌキは背中に、大やけどをおいました。

 次の日、ウサギはとうがらしをねって作った塗り薬を持って、タヌキの所へ行きました。
「タヌキくん、やけどの薬を持ってきたよ」
「薬とはありがたい。
 まったく、カチカチ山はひどい山だな。
 さあウサギさん、背中が痛くてたまらないんだ。
 はやくぬっておくれ」
「いいよ。背中を出してくれ」
 ウサギはタヌキの背中のやけどに、とうがらしの塗り薬をぬりました。
「うわーっ! 痛い、痛い! この薬はとっても痛いよー!」
「がまんしなよ。よく効く薬は、痛いもんだ」
 そう言ってウサギは、もっとぬりつけました。
「うぎゃーーーーっ!」
 タヌキは痛さのあまり、気絶してしまいました。

 さて、数日するとタヌキの背中が治ったので、ウサギはタヌキを釣りに誘いました。
「タヌキくん。舟をつくったから、海へ釣りに行こう」
「それはいいな。よし、行こう」
 海に行きますと、二せきの舟がありました。
「タヌキくん、きみは茶色いから、こっちの舟だよ」
 そう言ってウサギは、木でつくった舟に乗りました。
 そしてタヌキは、泥でつくった茶色い舟に乗りました。
 二せきの船は、どんどんと沖へ行きました。
「タヌキくん、どうだい? その舟の乗り心地は?」
「うん、いいよ。ウサギさん、舟をつくってくれてありがとう。・・・あれ、なんだか水がしみこんできたぞ」
 泥で出来た舟が、だんだん水に溶けてきたのです。

かちかちやま

「うわーっ、助けてくれ! 船が溶けていくよー!」
 大あわてのタヌキに、ウサギが言いました。「ざまあみろ、おばあさんを殺したバツだ」
 やがてタヌキの泥舟は全部溶けてしまい、タヌキはそのまま海の底に沈んでしまいました。

おしまい      

by  感動HP366日への旅






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2016.04.01 08:31:08
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: