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2008.12.02
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カテゴリ: カテゴリ未分類


1990年代末のIT相場全盛の時代には、1年間で基準価額を2倍にも3倍にも値上がりさせたファンドマネージャーが続出し、ファンドマネージャー制が大きくクローズアップされた。しかし、ITバブルの崩壊とその後の株式市場の長期低迷で、そうしたスターファンドマネージャーの名はマスコミから姿を消し、忘れられた存在となってしまった。代わって投信運用の主流となってきたのがチーム運用である。

この背景にはいくつかのトレンドの変化がある。一つは、2000年代に入ってからの株式市場はバリュー株相場が続いていることだ。ファンドマネージャーの運用手腕が発揮されやすいのはグロース株相場の時代である。二つ目に、投信が401kなどの年金運用に参入したことにより年金運用の考え方が投信にも取り入れられ、組織的な運用プロセスが重視されるようになったことがある。ファンドマネージャー制では運用に個性が発揮され機動性に富むが、そのファンドマネージャーが離脱した場合に運用の継続性に問題が生じる恐れがある。インデックスファンドが増えたこともあげられる。インデックスファンドは、ファンドマネージャーの銘柄選択を必要とせず、計量モデルによるチーム運用が一般的だ。

ただ、いずれの運用方式をとるにせよ、重要なことは、ファンドのパフォーマンスは一人一人のファンドマネージャー(チームメンバー)の技量に依存しているということだ。

したがって、投資家がファンドを選択する際には、ファンドマネージャーの経歴や、これまでどのような運用スタイルのファンドを運用し、どのようなパフォーマンスを上げてきたかなどを知ることが必須要件となろう。にもかかわらず、現状ではファンドマネージャーについてのディスクロージャーが非常に少ない。目論見書にファンドマネージャーの氏名、あるいはチーム運用の場合にチームメンバーの氏名すら記載していないファンドが多いのだ。ファンドマネージャーに関する情報開示の充実を望みたい。


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金融アナリスト 新藤正悟
(楽天マネーニュース[株・投資]第28号 2008年6月13日発行より)
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最終更新日  2009.03.09 12:59:17


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