世の中には「兄弟車」や「姉妹車」と呼ばれる車が存在します。
これらは「中身は同じ、でもブランドやデザインが違う」というものです。
有名どころだとフォルクスワーゲンゴルフとアウディA3、リンカーン・タウンカーとフォード・クラウンビクトリアといったところでしょうか。
今回はそんな兄弟車の比較をしたいと思います。
その兄弟車は......
日本にはUP!のみが輸入されていましたが、欧州ではフォルクスワーゲングループ傘下のシュコダとセアト(どちらもフォルクスワーゲンと比べ、安価なブランドという立ち位置)ブランドからも同じ車が発売されていました。
それぞれの車種名は以下の通りです。
•フォルクスワーゲン UP!
•シュコダ シティゴー
•セアト ミー
ぱっと見かなり似ているのでただバッジを変えただけと思われそうですが、実際はそんなことありません。
それでは早速見ていきましょう!
まずはフロントから。
上からフォルクスワーゲン、シュコダ、セアトです。
UP!は当時のフォルクスワーゲンのデザインランゲージを踏襲し、シャープなヘッドライトが細いフロントグリルで結ばれているようなデザインですね。
シティゴーは他のシュコダ車と同様、縦にスリットが入ったフロントグリルがついており、シュコダらしい顔です。ヘッドライトはUP!とかなり似た形状ですが、やや異なるデザインです。
ミーは一番オリジナリティの強いデザインですね。
フロントグリル、ヘッドライト、共にセアトの他モデル、特にレオンやイビサに近い形状になっています。シャープな感じに仕上がっています。
続いてサイド。
UP!のみ4ドアなのでちょっとわかりづらいですがほぼ違いはないです。ただ、UP!の2ドアモデルはリアサイドウィンドウの形状がシュコダとセアトとは異なるのでUP!はやはり少しコストがかけられているような気がします。
ホイールは各ブランドのデザインランゲージを反映していますね。フォルクスワーゲンのホイールは特に特徴的で、クラシックビートルのものに似ています。
ここでちょっと面白いのが各車の仕様の違い。UP!はグレードの高いモデルを再現しているようで、アルミホイール、リアのスモークウィンドウ、サンルーフと豪華版です。シュコダは窓は普通のクリアウィンドウですが、その他の部分を見ると、中級モデルのように思われます。
一方、セアトはリアのスモークウィンドウは装備されているものの、ドアハンドルが黒い樹脂なので、様々なオプションが付いたエントリー〜中級グレードでしょうか?
リア。
こちらもぱっと見同じですが、よく見るとだいぶ異なることがわかります。
まず一番大きな違いはリアハッチです。UP!は特徴的なガラス一枚のリアハッチですが(ボディカラーが黒で分かりづらいかもしれません)、シュコダとセアトは下半分がボディと同色のパネルになっています。理由ははっきりわかりませんが、もしかすると大衆車ブランドの2台は修理費を配慮し、ガラスの面積を減らしたのかも知れません。
テールライトは中のデザインは異なるものの、ぱっと見の形状は同じに見えます。しかしよーく見ると全体の形状もやや異なっていることがわかります。
最後に内装です。こちらは全く同じですね。
ミニカーブランドの再現方法に差があるので全く同じようには見えないかもしれませんが、造形を見る限り全く同じインテリアになっています。
このようにフォルクスワーゲンはUP!を3つのブランドから売り出しました。車としては全て同じですが、デザインなどで差別化しており、非常に興味深いですね。