かみかくし日記

かみかくし日記

2003.12.03
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本日はバイトの面接日。行く先はやはり、銀座である。

6年近く勤めた店を辞めてから、久々に履歴書を書き、面接を受ける。
もともと6年前縁もゆかりもない銀座で働こうと思い立ったのは、大病で弱り切った体と、キュウキュウとしていた心が、とても「もう少し南に、もう少し東に」と求めたのだ。
自分が疲れたときに、南の方で東の方に行くと気分が明るくなり落ち着くことを以前から感じていたから、弱っていた当時はなおさらそれを欲したのだろう。うまく説明できないけれど。
それで上野・東京・銀座と南下しながら仕事を探したのだ。

で、探しているウチにあることに気がついた。
もちろん通りには買い物客、ひしめく飲食店で食事を楽しむ人、映画を観る人がいるのだけれど、裏通りに入ると遊んでいる人がいないのだ。何もしていない人がいないといった方がいいか。楽しむ街でもあると同時に、それを支える働く人の街でもあるのだった。

つまり一番わたしが(多くの人が)辛いと思っている、「何もしていない」という虚しさから一番遠い場所なような気がしたのだ。

事実働きだすと、名前と場所ができたような気がした。

「何者でもない」「何もしていない」怖さがなくなっていく。
そして何より働く事に夢があるという感じ。
いいものがあって、大人がいて、いつも上の方が見えている。
方向性があれば自然と誇りややりがいが見えてくるというのはあるのだなと気がついたのでした。

「着物着れます」それだけで職を得てから、そんな風に、自分の停滞しがちなダークな部分がほぐされて、鍛えられていくのを感じた。
もちろん銀座が好きなのは、それだけじゃないし、それだけで説明できるものでもない。
でもやっぱり働くのなら銀座を選ぶ。
場所としては新宿の方が近いし、役者のバイトの定番ホテルの配膳や皿洗いの職もありそうなのだけれど、どうしてもそこへ行きたくないのだ。
(映画『シングルガール』を観て、そのままホテルのルームサービス係りのバイトを始めたこともあったけど。)

銀座の空は元気が出る。勝手な思いこみだけど。
人の中にいるという感じと、わたしはわたしだという気概が蘇ってくる。

仕事決まるといいなあ。

昨日のわたしの『ヴォーグ』に引き続き、夫がムーンライダースのベスト版を買ってきた。(BOXが欲しいと言っていたのに控え目に1400円のベスト版だった)ムーンライダースの流れる中で夕飯の支度。優しい時間を過ごす。

本日の面接は、残り一つの役の面接。
わたしの心配をよそに夫は好感触。彼女で大丈夫と踏んだらしい。
仕事やワークショップの予定がつまった彼女に猛プッシュをしていた。





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Last updated  2003.12.04 15:06:49
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