西暦4世紀、キリスト教が定着し異教の排斥が行なわれ始めた時代。
天動説に疑問を感じ、何らかの地動説を肯定できる理由を模索し続けた、
女性天文学者ヒュパティア(レイチェル・ワイズ)は、弟子のオレステス
(オスカー・アイザック)や奴隷のダオス(マックス・ミンゲラ)に、
愛慕を受けるが、それを拒み研究に没頭してゆく。
その一方でキリスト教徒は、自らの宗教の絶対性を民衆に訴え、
古来の神々を愚弄する。
ヒュパティアの父テオン(ミシェル・ロンズデール)らはこれに憤り、
剣を抜いて応戦するも退けられ、クリスチャンである皇帝は、
異教徒の一方的な罪を宣告する。
アレクサンドリアの大図書館は異教の魔窟として破壊され、
異教徒には改宗か出国しか道は残されなかった。
その中で改宗を拒み、青年たちに学問を教え続けるヒュパティアは、
都の人々から魔女と見做される。
世界の七不思議の一つ(だっけ?)の、アレクサンドリア図書館。
あらゆる分野の、膨大な書物を収めたその大図書館。
そこには、優れた女性数学者がいた。
女性であっても男性と遜色なく、学問を追及できていた時代、
自由に意見を交わすことができた時代。
これまでの固定概念を覆すような思想も、そこでは受け入れられていた。
たとえば、天動説への疑問なども、自由に論じることができた。
それらの知識の大結集であった図書館は、キリスト教の台頭により、
古代からの神々のみならず、聖書の教えと異なるものはすべて、
異教と見做され、迫害され、破壊され。
そして、奴隷たちも解放され。
徹底的にキリスト教が悪者として描かれているけれども、
世界の歴史というのは、ある一方が悪になったり、迫害されたりと、
その繰り返しなのだろう。
まぁアレクサンドリア図書館が破壊され失われたのは、
世界にとって大きな損失であることは、間違いないけれど。
女であっても、女であることを決して利用しなかったヒュパティア。
それが、自分の首を絞めることにも、なったのだけれど。
奴隷のダオスが最後、彼女の気を失わせたのは、拒絶され、
彼女の元を去ってしまったけれども、それでも彼女を慕っていた彼の、
優しさだと思いたい。
【参考】
アレクサンドリア 公式サイト
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