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「…ん?」どこか…すぐ近くで、何かが鳴っている。「…携帯電話?なんでこんなところに…」手に取ろうとしたその時。『ダメッ!!』彼女のあまりにも大きな声に、『僕』は驚いて彼女を見つめた。彼女は、ゆっくりと、電話を手にとり、ボタンを押した。『…はい…はい…分かっています…はい…分かりました。戻ります。』なんだか、あまりいい話ではないようだ。しばらくすると、彼女は電話を切り、ゆっくりと、『僕』を見つめた。『そろそろ、戻らないと。ここからは、貴方が1人で行って。』「え?どうしたんだい?突然。」『時間が来てしまったの。私は戻らないと。』「行くって言われても…どこへ?」『迷う事はないわ。ほかに行くところはないんだから。』「でも…えっ?」『僕』は自分の目を疑った。今まであった、普通の風景…それが、目の前から消えていた。右も左も、見渡す限り水…これは、海ではないらしい。塩の匂いが、まるでしないのだ。だが、更に不可解なのは、ちょうど『僕』と彼女の分、2人分の道が、なぜかまっすぐつながっているのだ。水は、僕達の頭の上の高さまで、水はあるというのに。モーゼの『十戒』のように、綺麗に水がわれているとしか考えられないのだ。『私…行かなくちゃ。』「どうして…どうしてだよ?僕は、もっと君と話がしたい。僕が忘れているいろんな事を、君の口から教えて欲しいんだ。」『ごめんなさい。それは、できないの。私は『こちら側』の住人じゃないから。私はまだ、貴方の世界には行けないから。』「…」『全てが終わった時…貴方がもしも、またここに戻ってくる事があるなら、私、迎えに来るから…』「…分かったよ。とにかく、僕は行くしかないんだ。この先に何があるのか、分からないけど、行ってみるよ。どうせ、死んでる身なんだ。何があっても驚きはしないさ。」『…それじゃ。』「ああ。」~~~『僕』は、彼女と別れた。左右、そして後ろも、水に囲まれている。…ふう。前に進むしかない、か。『僕』は、1人で、歩き始めた。
2004年08月28日
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『僕』は、ふと疑問に思った事を口に出してみた。「今更こんな事を聞くのもなんだけどさ。」『何?』「ここは、死後の世界ってやつなんだろ?意外と、普通なんだな。もっと、ドロドロしてるというか、暗いイメージがあったんだけどさ。」『…』「…?」『貴方は、何も知らないのね。』「?どういう意味なんだい?」『いいの。今は何も知らなくて。これを語るのは、私の役目じゃないから。いずれ、分かる事でもあるから。』「君がそういうなら、聞かない。」『賢明な判断ね。頭のいい人だという私の予想は、正しかったようね。』「…」『どうしたの?』「僕は、頭のいい人間なんかじゃない。ただ、無関心なだけなんだ。いや、無関心でもないな。僕は…関わりたくないんだ。自分を無理にさらけ出したくない。自分の事を、知られたくないんだ。嫌われてしまうのが分かりきっているから。だから、他人の事も知りたくないんだ。弱い人間なんだよ、僕は。だから…全ての事から逃げ出したかったから…僕は死を選んだんだ。」『…』「笑いたければ笑えばいいさ。僕は、君が思っているような人間じゃないんだ。」『貴方は、そんな人じゃない。貴方は逃げたんじゃない。貴方は、新しい道を自分で切り開いたの。だから、貴方はここにいるの。貴方の道は、貴方が作り上げていくの。誰のものでもない、貴方が選んだ道は、貴方が歩いていくのだから。』………『僕』は、癒されていた。死の先に、こんなに素晴らしい出会いがあったなんて。全てが、マイナスに働いていた気持ちが、自然にほどけていった。~~~さて、ここまで『僕』と『彼女』の会話をお送りしてきました。後1、2回で、物語は新たな局面を迎えます。『僕』が行く先には、一体何があるのか。『彼女』は、何者なのか。1つ目の命題は、もうすぐ見えてきます。しかし、2つ目の命題は、最後の最後まで明かすつもりはないので。私はかなりの凝り性なので、おそらくこの小説が終わるのは1年後か、2年後か…まあ、気長に見てやって下さい。
2004年08月25日
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それからまた、彼女とかなりの話をした。「ねえ、君は誰なんだい?」『私は私。それ以外の何者でもないわ。』「そんな事は分かってるよ。僕が聞きたいのは、君の名前。」『名前?…貴方…そう…忘れているのね。』「忘れてる?僕は、君と会ったことがあるのかい?」『ええ。私は、貴方をよく知っている。そして、貴方も私をよく知っているはず。』「…すまない。僕は、どうやら忘れてしまっているみたいだ。だから、教えて欲しい。君の名前はなんていうんだい?」『私は私。貴方の中にいる私。名前は貴方がつけてくれた。』「…?いってる意味がわからないんだけど。」『いずれ分かるわ。だから、今は深く考えない事ね。』「分かった。じゃあ、質問を変えよう。君は、どうしてここにいるんだい?」『貴方が呼んだから。そして、貴方が選ばれたから。』「僕が君を呼んだ?記憶をなくしているのに、君を呼んだというのかい?」『そう。貴方は、私を呼んだ。だから、私はここに来ることができた。嬉しかった。とっても、嬉しかった。』「…」恥ずかしかった。彼女に喜ばれた事よりも、こんなに喜んでいる彼女の名前すら、『僕』が思い出せない事に。死んだときに、記憶が消えてしまったのだろうか?だが、死んだ記憶は、彼女の声で思い出せた。ということは、やはり『僕』は僕の意思で忘れたわけではないという事だろう。ひょっとしたら、他の記憶も何かのはずみで思い出すかもしれない。思い出したくないような気もするのだが…『僕』は、また彼女と歩き始めた。
2004年08月23日
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「ああ、そうか」『僕』は、やっと理解した。「僕は…死んだんだったね。」言った瞬間、目の前の景色は消えた。別の場所が映っている。ここは、そう、『僕』が死んだ、あの部屋。6畳の畳部屋。部屋にあるものといえば、本棚が2つとラジオ、後はノートパソコンくらい。あまりにも殺風景な部屋に、何故カッターがあったのかは分からない。「やっと思い出したよ。」『…』「…?」『行きましょう。』「どこへ?」『ついてくれば分かるわ』「…」『僕』は、おとなしく従うことにした。どうせ死んでしまったのだ。今更どこに行こうが、別に大した事ではない。『何故後からついてくるの?』「君がついてこいと言ったんじゃないか。」『違う。私が聞きたいのは、何故私の後ろにいるのかって事よ。』「僕は君がどこに行くつもりなのか知らない。ここは僕が今までいた場所じゃないから、どこに行っていいかも分からない。」『違う。貴方は知っている。どこに行けばいいのか、これから何をすればいいのか、ちゃんと知っているはず。私の横に来て。一緒に歩きましょう。』彼女はどういうつもりなのだろうか。言っている意味もわからないまま、とりあえず言われた通りに横に並ぶ。『それでいいのよ。貴方は、そこにいるのが1番自然なの』「自然?」『そう。それが自然な形。パズルのピースは、違う場所にいることは許されない。貴方は貴方というパズルのピースから、抜け出せない。残念だけど、それが決まっている事。』「僕は、死んでまで誰かに操られるということか。ふん、皮肉なもんだな。」『でも、貴方は自分でその形を変える事ができる、数少ない人。最後のピースをはめてみるまで、貴方というパズルの完成した形は、誰にも分からない。』「つまり、額縁の大きさは決まっていても、中に何のパズルが入るかは僕の自由って事か。」『そういうこと。貴方は頭の悪い人ではないから、これで分かるでしょう?』「なんとなくはね。ただ、どこにいくのか、何をするのかはいまだにまったく分からないけどね。」~~~
2004年08月18日
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今日は…小説の更新はありません~~~誰か、僕を見つけてください。誰か、僕を助けてください。心の中でふいている吹雪の中で孤独と不安におびえている僕を。どうしようもないくらいに、胸が苦しいです。自らの存在を消してしまいたいくらい。殺して欲しい。願いは、届かない。誰にも、届かない。誰にも…助けてください
2004年08月07日
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全てが、嫌になっていた。仕事も、プライベートも。雨が、降っていた。2005年、1月4日。私の23歳の誕生日の日だった。雨の中、傘もささず、歩いていた。まるで自分の体でないような感覚があった。酔っていたせいかもしれない。頭がボーっとして、何処か遠くに行っていた。家に帰ってきた。濡れた体を拭くこともなく、部屋に戻った。そのまま、何をするでもなく過ごした。何分たったのだろう。ふいに、あるものが視界に入った。それは、私が仕事で使っているカッターナイフだった。何となく、手にとっていた。そして、『僕』は、そのカッターを、カッターを。~~~
2004年08月02日
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