原因はトラッキングエラーとかインサイドフォースなんてことがどこを見ても書いてあります。
でも不思議なことに歪みの強く出るレコードとそうでないものがあったり、トラッキングエラーなら外周歪みがあってもいいはずなのに経験したことがありません。
それにレコードの一番内側のトラックをいきなり鳴らしてみると歪みはそれほど感じなかったりするのです。
最近、白須俊明さんのブログを読んではたと思い当りました。白須さんはオーディオの静電気除去に執念を燃やしていていろんな工夫をしているのです。
オーディオで一番静電気を発生するのはなんといってもレコード。当然、その相方のスタイラスチップにも高電圧が発生しています。レコードをかけ終わる頃にはレコード全面にマイナスの静電気が帯電していて、相方の小さなスタイラスにはそれに匹敵するプラスの静電気が発生しているわけです。
アーム先端にたまった静電気が内周歪みの原因なら、リニアトラッキングアームなんてものを使っても無駄というもんです。
レコードを裏表、聞き終わって持ち上げるとバチッと静電気が音を立てるなんて経験、皆様お持ちと思いますが、等量の静電気がカートリッジにも発生してるんですね。
残念ながらカンチレバーにアース線を取り付けて演奏するなんてことは試すことができませんでしたので、とりあえずアーム先端とレコード表面を演奏中、短絡してみました。
使ったのは導電糸。極めて細い糸の表面に導電コーティングされたものです。これをシェルからレコード表面にたらしておきます。
ついでにレコードとターンテーブルも短絡させようとターンテーブルシートの裏表に導電糸を巻き付けました。
結果は大成功。レコード内周に行っても音質変化はほとんどありません。もちろん、レコードを持ち上げたときのバチバチもなくなりました。40年近く悩んだレコード内周歪みがこんなことで消えるなんて白須さんに感謝です。同じ悩みをお持ちの方は是非おためしください。
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