阪神タイガース  われら猛虎党





連敗脱出や!虎・良太、プロ初の満塁弾!

 (セ・パ交流戦、阪神9-5ソフトバンク、2回戦、1勝1敗、18日、甲子園)連敗止めたった!! 阪神・新井良太内野手(29)がソフトバンク戦の一回、左翼へ4号満塁弾を放ち、連敗を3で止めた。6番降格に発奮し、プロ初のグランドスラム。交流戦初勝利をもたらし貯金を「7」に戻した。ここから一気に駆け上がるで!!

 浜風に乗った。大歓声に乗った。何より、新井良の気持ちが乗った-。白球が左翼席最前列に着弾すると、真っ黄色に染まった甲子園は狂喜乱舞。プロ初…いや、人生でも「記憶にない」満塁弾が沈みかけた虎に交流戦初白星を運んだ。

 「しょっぱい打席が続いていたんで、気合で打ちました!」

 4万超の視線を集めたお立ち台。並んだ1歳年下の西岡から「きょう打たんでいいんちゃう? という感じでした」といじられたが「僕のことを先輩と思っていない。同級生みたいな関係」とニヤリ。鮮やかな先頭打者弾を放った後輩を嫉妬させた打席は一回だ。1点を先取し、なおも一死満塁の絶好機だった。

 「ここ最近、真っすぐを打ててなかったので、そういう面ではしっかりと捉えられてよかった」

 昨季の沢村賞投手・摂津の6球目だ。外より高めの139キロ直球をコンパクトに上からたたいた。5日のヤクルト戦(甲子園)以来、38打席ぶりの4号グランドスラム。ダイヤモンドを一周し、ホームベース上で両拳を握りしめた。第2打席も左前打で復調ムード。和田監督も「好機を広げて1点で終わると、また向こうに流れが傾くところ。よく打ってくれた」と目を細めた。

 俳優・高倉健の名セリフ「自分、不器用ですから…」を地で行く男だ。ネット社会が進む現在、パソコンは持たず「1度もキーボードを叩いたことがない」と笑う。最近、機種変更したスマートフォンも電話とメール機能しか使わない。1人暮らしの自宅で手料理をすることもない。「俺は古い人間じゃけぇ…」。そんな良太が復活を目指して、最も取り組んだのはシンプルな素振り。昨季限りで引退した金本知憲氏(野球評論家)に習った鏡を見たスイングだ。

 指揮官、水谷チーフ打撃コーチから指摘された「バットをあおるな」という修正ポイントを何度も確認。試合前に試合後、一心不乱に自分を見ながら、汗を散らした。バットのヘッドが下がる悪癖を矯正し、待望の放物線を描いた。交流戦では2007年6月2日の日本ハム戦(札幌D)で金本氏が放って以来、6年ぶりの満塁弾。武骨な男の反復練習が生んだ一振り。前日17日に5番を外れた背番号「32」の意地だった。

 チームは2試合連続の2けた安打で連敗を3でストップした。昨シーズンは交流戦5連敗スタート。悪夢がよみがえりそうだったが、新井良の一発で払拭だ。殊勲の元気者は腕をぶした。

 「連敗して(遠征に)行くんじゃなくて、この勢いでいきたい」

 さあ、再加速だ。元気印が打てば、タテジマ軍団は上昇気流に乗っていく。
(小松 真也)










お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013年05月19日 15時27分23秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: