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2023年06月06日
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カテゴリ: 病院
おはようございます



今日は 治療と仕事の両立 就労)支援 の話です




厚労省としてはこの少子高齢化の時代で 働く世代が働く世代が少なっていくこと を懸念しており、何とか 働き手を確保したい と言うのが基本的な姿勢です



働く世代が減ると税金を納めてくれる人が減り、国としては税収が見込めず国の運営が立ち行かなくなります




そうなると国が行っている 公共的な事業や社会保障の仕組み(年金や介護保険、健康保険制度等) も存続が出来なくなり、日本と言う国自体の存続にかかわる大きな問題へと発展しかねません




治療と仕事の両立支援 に力を入れています




治療と仕事の両立支援では 病院は会社と連携して病気のことを考慮しながら働けるように会社へ情報提供をする ことを求めていて、 会社も病院へ仕事の内容を伝えたり時短勤務や仕事の内容を変更して柔軟に雇用を続けられる環境を整えること を求めています





この取り組みの面白いところは治療と仕事の両立支援のために病院で働く医師や看護師、MSWと会社で働く管理者や人事、労務の担当者、産業医等が同じ内容の講習を受けるという所です




診療報酬上でも両立支援の取り組みは点数化されており、対象となる疾患は最初はがんと脳卒中から始まって今では肝疾患や糖尿病、心疾患、難病等の長期間治療に時間を要する疾患と広がりを見せています





診療報酬で算定するためには両立支援のコーディネーター(会社側は産業医等)を病院と会社のそれぞれに配置していることが求められています




このコーディネーターになるために必要な講習で病院側も会社側も同じ内容の講習を受けます




内容としては対象となっている疾患に関する基礎知識や働くうえで注意するポイント、また会社側の就労規則や労働基準法などの人を雇う側の会社の仕組みに関することや法律のことなど、それぞれの立場の理解を促すような内容が多く盛り込まれています



*ケース概要*


50代の男性の方で胃がんで抗がん剤を導入するために入院している患者さんから、就労や家族のことで心配があると入院時の看護師さんからの聞き取りで話があり関わりを初めました





まず基礎知識としてですが、 抗がん剤を始めて導入する方には入院して治療をする




理由は初回は副作用の出方がわからないので、入院していた方が安全にできるからで、入院は通常3日~1週間ほどです(同じ薬だと副作用の出方も同じなので、基本的には2回目からは外来通院で実施)





入院期間が短いので、入院中に一度面談をして、必要があれば外来でもそのまま関わりを続けることが多いです





患者さんに話を伺うと これからの仕事のことや家族ががんだとわかってから不安が強くなっていること の相談でした





仕事に関しては現在農業機械の整備の仕事をしており、工場で整備士は患者さん一人だけ











多店舗からの応援も依頼してるようですが、いつくるかもわからない状況で仕事を続けるにしても誰かに引き継ぐのかもわからない状況でした





さらに退院後も外来で抗がん剤を続けていくのに、副作用で冷たいものを持てなかったり手先の細かい作業が出来なくなることもあると説明を受けており、整備の作業は難しいかもと患者さんから話がありました






職場は大きな会社で病気で半年から1年ほど休職している人もいるようで、患者さん自身もそのくらいは休めるのではないか考えていて、細かな仕事の打ち合わせに関してはまだこれから





傷病手当金に関しても会社から説明がありましたが、「休んだ時に減額されるけど給料をもらえるらしい」くらいの認識でした




*MSWとしての支援*



まずは仕事の内容確認と職場とどこまで病気のことや今後のことに関して話し合っているかを確認します



今回は整備の仕事で手先の細かな動きも求められて、機械の冷たい鉄の部分に触れることもある仕事だったので、抗がん剤の副作用ので出方によっては現在の仕事の継続は難しくなるかもしれないという状況でした




あとは職場に整備士が患者さん一人のため、補充で人が来るのか、引継ぎはどうするのか等も不安要素となっていました




職場には病気のことは伝えてあり、3月に札幌で手術のために入院していた時には有給を消化して1か月間仕事を休んでおり、今後抗がん剤が始まることも説明済み




傷病手当金は説明は受けたようですが、いまひとつ理解はしていなかったので、有給消化後の傷病手当金と退職後の扱い(患者さんの場合は20年以上勤めている会社だったので、万が一退職して保険が変わったとしても最長で1年6か月までは受給可能)を再度説明



仕事に復帰できるかは抗がん剤の副作用を見てからでないと判断がつかないこともあったので、実際に治療はじまってからの状況をみながらまた相談することとしました




今回入院中には経済的な保障と今後会社から病気のことや注意点を聞きたいと言われた時に病院から診断書を作成して情報提供が可能なこと、必要があればMSWから直接会社へ説明なども出来ることを説明して今後困った時の相談先としての機能を説明しました

(時短勤務の可否、就労上の注意点、治療のスケジュール、就労の可能性などいくつかの項目ごとに仕事と治療を両立できるように専用の医師の診断書を作成しています)




また今回は初めて症状を自覚して病院を受診したのが昨年9月で、今年の3月にがんの診断がされて4月に札幌で手術、そして5月に抗がん剤とあわただしくここまで追われていることで家族(妻とその両親)も不安になっていると患者さんから話がありました



子供はおらず本人の両親はすでに他界しているため家族は妻と市内に住む妻の両親




妻はがんだと宣告されてから不安で食事量も減って体重も落ちており、妻の両親も心配してくれていて自分よりも家族の方が見ていて可哀想との話でした





患者さん自身も周りの家族もこの短期間での出来事に頭の整理が落ち着かないでいることを共感




奥さんは今回来院する予定なくお話を聞ける機会はなさそうだったので、ご家族のことも含めてまた気になることや心配があれば再度お話をしてもらうこととしました





若い方であれば今後の仕事のこと、治療費のこと、家族のこと、病気の受け止めに関することなどSWとして関われるポイントも多いです




今後もこの患者さんとは関わる機会が多くなりそうなので、何か関わりがあればまた記事にしようと思います






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最終更新日  2023年07月01日 08時20分33秒
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