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新年おめでとうございます。このサイトは2009年1月1日より、「渡辺真由子のメディア・リテラシー評論」へ移転致しました。では、新しいサイトでお会いしましょう!
2009年01月06日
いよいよ今日が仕事納めでウキウキしている方、多いんじゃないでしょうか。年末年始も仕事だよ~という方、私もテレビ局時代は元日出勤していたのでお察しする。今年はカナダから帰国して2年目、充実した時を過ごさせて頂いた。日本にメディア・リテラシー教育を広め、ネットいじめを解決していきたいとの私の思いにあなたが共感して下さったおかげです。有難うございました。さて、そんな私の次なるテーマを発表しよう。それは…『性教育とメディアの融合』。メディアの性表現を鵜呑みにしないリテラシー能力を教育の場でこそ養おう、ということだ。詳細は来年徐々に明らかにしていくので、お楽しみに。なお、ポルノに対する私の考えは以前述べた。最近は、AV監督が書いたある本の回収を求める要請書が出されたという。この要請書が述べる回収理由をじっくり読めば、ポルノ界で起きていることの一端を知るだろう。署名は既に、1万人を超えたそうである。ところで、このサイトは年明けに別のアドレスへ移転します。移転先を確実に知りたい方はメルマガ登録をどうぞ。それでは皆さん、良いお年を!
2008年12月25日

「人権週間」や「自殺予防週間」があるためか、秋から冬にかけてはネットいじめについて講演する機会が増える。この2週間も、大阪・長崎・福岡・広島と、睡眠3~4時間で飛び回らせて頂いた。このうち長崎では、佐世保市教育委員会、学校保健会主催の「学校保健研究大会」でお話した。ご記憶の方も多いと思うが、佐世保市は2004年に小学生女児による同級生殺害事件が発生した土地。ブログ上の書き込みを巡るトラブルが一因である。それだけに地元の関心は高く、400人定員の講演会場には立ち聞きの方々も。拙著『大人が知らないネットいじめの真実』も多くの方にお求め頂いた(ちなみに現在、amazonベストセラーランキング「いじめ・不登校」部門、第3位)。最近、橋下大阪府知事の発言を皮切りに国も地方自治体も、携帯電話の学校持込禁止へ動いている。学校内でのいじめに携帯が多用されている現状を考えれば、一定の効果はあるだろう。だが、ネットいじめを防ぐにはそれだけでは不十分だ。子どもには、『守るだけでなく、鍛える教育』が必要なのである。詳しくは後日コメントする。写真は、広島の宮島で遭遇した鹿。なぜ、宮島のそこら中に鹿が??----------------------------------■いじめ事件で、少年が逮捕されることもある。加害少年の社会復帰の難しさを描く、私イチオシの映画とは?答えはメルマガ末尾で!
2008年12月21日

『あなたは大丈夫?~情報に惑わされず真実を見抜くには~』と題されたセミナーを千葉県の浦安市女性プラザが主催し、講師にお呼び頂いた。テーマは、「広告」の読み解き方。非常に身近な情報であるだけに、広告が私たちの価値観に与える影響は大きい。セミナーでは、広告の裏に潜む作り手の意図や、女性と男性の性別役割分担の描かれ方について具体例を交え解説した。参加した方々は、「これまで無意識に見ていた広告の内容が気になるようになった」とのこと。より詳しい広告リテラシーは『オトナのメディア・リテラシー』でどうぞ。(現在、amazonのベストセラーランキング「メディアと社会」分野、第1位!)。広告といえば、NHKオンデマンドが上の写真のような広告を制作した。姑と思われる年配女性が、「おしんを嫁に見せたいの」と望んでいる。ドラマの中のおしんは、姑に辛くあたられても口答えすら許されなかった。明治生まれの嫁には、ひたすら耐え忍ぶことが求められたのだ。つまりこの広告は、「嫁というのは昔のように自分を犠牲にして家のために尽くすべき」というメッセージを発信していると受け取られても仕方がない。しかも、ユーモアのつもりのようだから性質が悪いのである。あのね、未だにそんなこと言ってるから女性は結婚したがらないんですよ。未婚化少子化が問題だと報じる公共放送がいいんですかね、既婚女性のネガティブなイメージ促進しちゃって。
2008年12月12日
今回はネット関連講義の話を2つ。桜美林大学で、出張講義を行なった。情報通信学会の寄附講座ということで、テーマは「コンピューター・リテラシー」。コンピューター社会を賢く泳ぐには、、そこに発信される情報を的確に判断し、活用する能力(リテラシー)が必要になる。そもそも技術とは何なのか?技術と政治はどのように結びついているのか?ネット上のジェンダー表現の特徴は?信頼できるサイトを見分けるには?…といったことをお話した。学生たちは授業終了後、「ネットとの付き合い方を考え直します」と口々に感想をくれた。なお、大学への出張講義は他にも様々なテーマで受け付けている。--------------------また、東京都人権擁護委員連合会の中の「報道等人権問題研究委員会」において、ネットいじめと人権侵害の問題を講演した。参加者は、弁護士や民生委員の方々。いじめのビデオを視聴してから私が講演し、その後皆で意見交換をする流れなのだが、このビデオが秀逸。『見上げた青い空』という、人権教育啓発推進センターが制作したもので、ネットを含む子どもたちのいじめの実態と人間関係にもがく辛さが良く出ている。大人のあなたは、是非見ることをお薦めしたい。文科省が今月発表した調査によると、、小中高でのネットいじめは5899件と、前年度より約2割増加した。だがネットいじめは最早いじめの「主流」であり、調査結果は氷山の一角だろう。家庭での対策など、詳しくは21日の新聞記事にコメントしたので、読まれた方もいるかもしれません。
2008年11月26日
日本大学の学生たちが、「広告のジェンダー表現」についてフォーラム発表を行なった。担当は、法学部新聞学科の湯淺正敏教授(もと博報堂)のゼミメンバー。数ヶ月前、私はここの学生たちから、広告とジェンダーの関係についてヒアリング(取材)を受けていたのだ。その結果が、どう結実したのかというと……。彼女ら彼らはまず、最近のCMでは女性が男性をビンタする場面が見受けられること等から、「広告表現は『女尊男卑』になりつつある」と考えた。さらに、一般的に「広告は時代を映す鏡である」と言われることから、「実社会でも女性の立場が強くなっているのではないか」との仮説を立てた。しかし、調査を進めたところDV被害者の98%は女性であることや、地方自治体の約4割には女性管理職が1人もいないことが明らかになった。発表は、「日本は未だに男尊女卑が根強く残っており、広告は時代を『歪んで』映す鏡である」と結論づけている。この発表は冊子にまとめられた。女子学生・男子学生へのアンケートや街頭アンケートの結果も多用され、広告業界関係者にも参考になるかもしれない。拙著『オトナのメディア・リテラシー』(広告は価値観を操作する)も読み込んでもらったようだ。テレビドラマで女性がバリバリのキャリアウーマンだったり、妻が家庭の財布の紐を握っていたりすることから、「女性優位の社会になった」と考える人は多い。だがそれらはあくまでも【イメージ】であり、実態に目を向ければ、まだまだ女性の立場は弱いのだ。大体、ドラマに出てくるバリキャリ女性は若くて美人で独身でしょう。結婚して子どももいる女性だとバリキャリとして描かれることが一気に少なくなるのはさあ、何故ですか?
2008年11月18日

複数の学校で、生徒向けに講演をする機会があった。テーマは「インターネットとの付き合い方を学ぶ ~深刻化するネットいじめと性犯罪」。ネットいじめはなぜキツいのか?いじめは相手の人生にどう影響するのか?被害者、傍観者、加害者になった場合あなたに出来ることは何か?ネット上の性犯罪から身を守るには?……といった事をお話した。中学生や高校生は恥ずかしがって聞かないかもしれないと思っていたが、杞憂だった。髪をツンツン立てた男子生徒までもが真面目に耳を傾けていた。講演を主催した学校側によると、このようなテーマを生徒指導担当の教員などが話しても、生徒たちは「また、あの先生が何か言ってるな」と耳を貸さないのだという。だから外部の講師に語って欲しいのだと。ある先生は、「今回の話は何らかの形で生徒たちの心に残ると思う。ネットのトラブルに巻き込まれそうになった時、ふっと思いとどまるのではないか」と言っておられた。私も、そうであることを願う。拙著『大人が知らない ネットいじめの真実』にも子どもへ向けたメッセージや悩み相談の連絡先が記載されているため、図書館に置いて下さっているそうだ。ネットいじめ等に関する講演は保護者や教員向けに行なう機会が多いが、当事者である子どもたちにももっと伝えていきたい。写真は講演先のひとつ、淡路島の空。
2008年11月09日
大麻の売買や所持の疑いで、慶応大学、同志社大学の学生が相次ぎ逮捕された。実はこの大麻(マリファナ)、カナダの大学ではかなり大っぴらに吸われている。勉強がハードな院生などが、気分転換に大麻を一服し、ハイになった頭で一気に論文を書き上げるのだ。吸引場所は、大学寮の部屋。バンクーバーでは麻薬汚染に独自の対策を取っており、私も取材したことがある。何しろ、マリファナの合法化を進めようとする「マリファナ党」なる政党まである国だ。友人宅のパーティーで出されるクッキーに大麻草が練りこまれていたりする。カナダ留学を機にマリファナを覚え、ハマッてしまう日本人もいる。大麻を友人に勧める際の典型的な誘い文句は「タバコより中毒性が低い」というもの。日本が国民の大麻汚染を食い止めたいなら、「なぜタバコは良くて大麻はダメなのか」をきちんと説明すべきだろう。--------------------------------------LGBTを特集した、NHK教育『ETVワイド』(1日放送)。女性の同性愛者カップルがカナダで結婚式を挙げる模様を撮影したのは、私の知り合いのカメラマン……続きはメルマガ末尾で!
2008年11月03日
8月に出版した『ニッポンの評判 ~世界17ヵ国最新レポート』(新潮社、共著)の中で、『「HENTAI」ポルノは世界標準』というテーマを執筆したことは前に述べた。日本ポルノが何故こんなにも海外で人気を集めるのかを分析・批評する内容だ。これに関し、インターネット新聞『JANJAN』からインタビューをお受けした。まだこの本を読んでいないあなたは、上記をクリックするのをちょっち待つべし。本を読んだ後にインタビューに目を通せば、より楽しめること請け合いです。それにしても『ニッポンの評判』、早くも売れ行きが4万部に達しようとしている。どこのどんな方が買っているんでしょう。
2008年10月29日
東京FMの番組「バイブル」で明日28日、ネット・リテラシーが特集されることになり、コメンテーターを務める。携帯電話やインターネットは、単に子どもから遮断すれば済むものではない。私たちの社会はもはや、ネットなしでは立ち行かないところまで来ている。この現状で、子どもはネットとどう上手く付き合っていけばいいのか?大人にはどのような対応が求められるのか?というのがテーマだ。東京FMには以前も出演したが、その時の特集は「メディア・リテラシー」だった。なかなか、先見の明のある局である。放送日時:東京FM「バイブル」(関東エリア)10月28日(火)16時半~17時
2008年10月27日

日本教育メディア学会が先日、「市民とメディア ~メディアリテラシーと情報発信」と題する公開シンポジウムを開き、ゲストにお招き頂いた。ジャーナリズムの現場から、「ネットの光と影」を語って欲しいとのこと。私のネットいじめ取材体験に基づき、カナダのネット・リテラシー教育事情なども盛り込みながらお話した。登壇したシンポジストは他に、高校でビデオ作品制作に取り組む教師の方と、NHK「中学生日記」のプロデューサーの方。「中学生日記」は、名古屋近郊の現役中学生がオーディションで選ばれ、本名で出演している。脚本も、生徒たちからの聞き取りをもとに作られているそうだ。テッキリ架空の話かと思っていたが、現実に即していたのですね。プロデューサーの方は拙著『大人が知らない ネットいじめの真実』もお読みになり、参考にして下さっているとのこと。子どもたちが直面する「しんどい現状」を伝えるお役に立てれば、嬉しく思う。---------------------------------------------------【お知らせ】ネットいじめについてコメントした「日経キッズプラス12月号」が発売になった。北京オリンピックメダリストの石井慧選手・中村美里選手らの親に聞く「子育て術」や、「キレない心の育て方」の特集も組まれ、読み応えがある。
2008年10月23日

慶応大学メディア・コミュニケーション研究所での講義が今学期も始まった。私が教えるのは、映像制作実習を含めた「メディア・リテラシー論」。2006年末にカナダでの研究を終え帰国して以来、日本の「メディア・リテラシー」教育の実践現場をあちこち見て歩いた。だが、しっくり来るものがない。それらの現場で行なわれている授業の多くは、「ビデオ作品づくり」である。生徒にカメラを持たせて撮影や編集を体験させ、それで終わりである。しかし、拙著『オトナのメディア・リテラシー』で述べるように、メディア・リテラシーとは単に「メディアを使って表現する能力」だけを指すのではない。「メディアの特質、手法、影響を批判的に読み解く能力」こそが最も重要だ。つまり、メディアが発する情報に含まれる「メッセージ」を見抜き、そのメッセージが自分の「価値観」にどのような影響を与えているかを理解する目を養うこと。ここまでやらないと、本当のメディア・リテラシー教育とは言えない。私の授業は、13回ある講義の前半でメディアに込められたイデオロギーやジェンダー観、プロパガンダなどを解説し、メディアを読み解くための基本理論を身に付けてもらう。後半は、「映像リテラシー」に焦点を当てる。生徒たちは、自身の問題意識を投影するドキュメンタリーを制作。先の理論に基いて作り手の「意図」を自ら体感し、分析する。私が考える「メディア・リテラシー教育」に共感する学校へは、出張講義も受け付けている。写真は、雨にけぶる慶応大学正門。
2008年10月12日
「男女共同参画の視点でメディアを読み解く」という企画を、さいたま市の広報誌(10月1日号)が特集した。この中で、「メディアのジェンダー表現」をテーマにコラムを寄稿している。今回の特集は、メディアへ疑問を持つ市民の座談会や、テレビ制作者の声なども掲載していて、なかなかの充実ぶり。メディア・リテラシーの入門編としてお薦めだ。さいたま市はメディア・リテラシーの意味を次のように紹介している:『メディア・リテラシーの基本は、メディアの伝えている内容が「ありのままの現実」ではなく、社会的に構成されたものであることに気づく点にあります。 メディアは社会をあるがままに映し出しているのではなく、一定の視点で切り取って再構成した現実をメッセージとして発し、ある価値観を伝えています。』全くその通り。特にメディアによる女性・男性の描き方は、もっとツッコまれていい。私も今後機会があれば、「女性の視点でニュースをリテラシーする(読み解く)」コラムを書いていこうと思う。
2008年10月05日
「いじめ自殺をなくすために~メディア報道のあり方を考える」というテーマで講演を行なった。大阪府茨木市人権推進課が主催する自殺予防啓発講演会で、手話通訳が付く。講演では、いじめ自殺のご遺族がメディア取材に抱く思いを紹介し、「自殺報道」から「自殺『予防』報道」へのつなげ方などをお話させて頂いた。2006年秋から2007年夏にかけてメディアのいじめ自殺報道が多くなり、自殺する子どもも相次ぎ、「連鎖反応」と騒がれた。実際は、毎年発生するいじめ自殺の数は大きく変わらない。要はメディアが報じるか報じないかだ。そこに「メディア側の都合」がある。詳しくは『オトナのメディア・リテラシー』を読んで頂きたい。
2008年09月28日
「日経キッズプラス」12月号(日経BP社)で拙著『大人が知らない ネットいじめの真実』が取り上げられることになり、インタビューを受けた。この雑誌は読者対象が4歳~9歳児を持つ親とのこと。「子どもを将来、ネットいじめの加害者にも被害者にもさせないために、今のうちから出来ることは何か?」というテーマでコメントさせて頂いた。いまや小学生も3割が携帯電話を持つ時代。子どもが小さいからといって、ウカウカしてはいられないのである。掲載号の発売は10月18日(土)。御興味がある方はどうぞ。-----------------------------------ところで、あの超有名投資家ジム・ロジャース氏の講演を聴く機会があった。子どもを成功へと導くため彼が最も力を入れる教育とは?メルマガ末尾で!
2008年09月21日
「塾に通う費用が家計を圧迫し、親の経済状況による『通塾格差』が開いている」と3日の日経新聞夕刊が伝えた。母親は塾代を稼ぐためパートに必死、東京都は低所得者世帯向けに塾代の融資を始めるという。何か、おかしくないか。そこまでして子どもを塾に通わせたいのか。「うちの子は成績が悪く、このままだと良い大学に入れないから」というのが主な理由だろう。だが、毎日普通に学校へ通っているのに(虐待等で通えない場合は除き)成績が悪いのなら、それがその子の「身の丈」の学力なのである。私はこれを「身の丈力」と名付けたい。親が子どもの身の丈力に納得しようとせず、塾へ押し込んで学力の背伸びをさせようとするから、子どもは疲れる。ストレス発散のために、誰かをいじめてしまうことすらある。「そうは言っても、他の子達が塾へ行くからうちの子とどんどん差が開いてしまう」との心配はごもっとも。ならば、誰も塾へ通えないようにすれば良い。皆が「身の丈力」で勝負するのだ。塾へ行ける裕福な家庭の子どもだけが高偏差値の大学に受かる、という事態もなくなる。子ども本人の、勉強のために自らを律する力や集中力こそが問われる。そのためには、学校教育を充実させねばならない。何らかの事情により勉強についていくのが困難な子どもに対しては、補習も必要だ。自治体も、通塾代を融資する金があったら学校教育に回さなければ、本末転倒ではないか。私は小・中・高校と全て公立で、しかも高校は進学校としては中の下レベルだったが、希望の大学に一発合格出来た。わざわざ高い金を払って塾へ行かなくとも、勉強方法を工夫すれば成績は伸ばせる。そのうち、『お金をかけずに慶応大に現役合格する術』って本でも書こうかな。--------------------------------------【お知らせ】コラム 『恋愛先進国のカナダでは、日本人はモテモテ!?』(初出典:アルク出版 2005年)をアーカイブスに掲載しました。
2008年09月07日

『ネットいじめから子どもの人権をどう守るか』をテーマに講演を行なった。岐阜県多治見市人権推進室の主催。教職員や保護者の方々へ向け、・ネットがいじめをどう変えたか・ネットいじめの具体的な手口・いじめを根本的に解決するにはなどについてお話した。参加した皆さんはネットいじめは身近に起こり得る問題として危機感を持っており、「子どもに携帯を持たせていいのか」「教師はどう対応すべきか」など、活発な質問が出た。会場内で販売された拙著『大人が知らない ネットいじめの真実』も多くの参加者がお求めになるなか、ある母親の方がこう言ったのが印象的だった:「子どもを守るための情報は出来るだけ沢山集めて、自分が必要だと思うものを判断したいんです」情報を自分の頭で評価し、判断する……これぞ、『オトナのメディア・リテラシー』である。写真は、講演を取り上げた中日新聞の記事(29日)。
2008年08月24日

この夏は新著の刊行が続く。今月13日、『ニッポンの評判』(新潮社)を出版することとなった。海外在住のライターさん達との共著で、「日本人は世界でどう思われているか」をテーマにした新書である。私の担当はズバリ、「成人メディア」のリテラシー!『HENTAIポルノは世界標準』という項を立て、日本ポルノが何故こんなにも海外で人気を集めるのかを分析・批評している。メディアを読み解く能力(リテラシー)は、本当はポルノに対してこそ最も必要であると考えるためだ。ポルノにコーフンするだけではモンキーと同じ。人間様は一歩引いて、冷静に眺めてみよう。女性も、これらのメディアで自らの性がどのように描かれているのか、知っておいた方がいい。ちなみに今日、『闇の子供たち』という映画を見た。まだあどけない子ども達が、売買春や臓器売買の餌食になる現実を描く。幼児買春もポルノも風俗も、根底にあるものは同じだ。私の本を読もうとするあなたは、この映画を見て「つながり」を感じ取って欲しい。-------------------------写真で本を掲げるのは「恋するロボット」ペコロン。彼の私生活はメルマガ末尾で。
2008年08月11日
『大人が知らない ネットいじめの真実』が、読売新聞、中日新聞、東京新聞で紹介されることになった。本日8日の読売新聞朝刊が、「くらし 教育」面でこの本について述べている。一方、中日・東京新聞への掲載日は今週末10日(日)の朝刊。書評欄に著者へインタビューする囲み記事があり、ネットいじめについての私の考えなどをお話している。担当記者の方は以前からネットいじめに関心があったとのことで、わざわざ名古屋から訪ねてきて下さった。購読していないあなたはコンビニorキオスクへ走りましょう。ちなみに『大人が知らない ネットいじめの真実』は早くも重版が決定した。これも、共感して下さるあなたのお陰です。
2008年08月07日
ライブドア系の市民メディア「PJニュース」から取材を受けた。「見せかけの客観報道に騙されるな!」と題し、私へのインタビューを3回の記事に分けて連載している。・テレビ局を退職して メディア・リテラシー研究のために留学するまでの経緯(上)・市民メディアをどう考えるか(中)・新著『大人が知らない ネットいじめの真実』 『オトナのメディア・リテラシー』の読みどころ、 有害サイト規制について(下) ちなみに先日発売されたばかりの著書『大人が知らない ネットいじめの真実』は、書店の教育書コーナーで平積みされ、新聞での書評も相次ぎ予定されるなど、思いがけず話題を集めている。書評などは随時このサイトで紹介していくので、お楽しみに!その前にあなたも読んでおきましょう。
2008年08月02日
山本モナさんと巨人の二岡智宏選手の騒動が、週明けも続いている。テレビもスポーツ新聞も、「モナまた不倫」「懲りない女」などと一様に山本さんを非難する。一方で二岡選手については、騒動後に髪を切った途端「丸刈りで反省の色見せた」と、擁護する論調だ。しかし、あの髪はまだ結構長さがある。「丸刈り」「坊主頭」とマスコミがわざわざ強調してやる程のものではない。山本さんが謝罪文を発表した時は「釈明に終始」と切り捨てたのに。山本さんはフジテレビ「サキヨミ」のキャスターに抜擢された直後だった。だから今回の行動は軽率だ、というのが大方の番組やコメンテーターの意見だ。だが、それを言うなら二岡選手も一軍復帰に向けてチームやファンの期待を背負っていた。この点で、二人の「罪」は同等なはずだ。いや、同等ではない。山本さんは独身だが、二岡選手は既婚者である。既婚者でありながら、自分から山本さんに迫ったのだ。山本さんの謝罪文を読む限り、二岡選手はかなり強引かつ意図的だったと見られる。これは立派なセクハラではないか。ところが、倫理観の欠如したこの選手の行動については、マスコミは「火遊び」の一言で片付けているのだ。仕事先の上司や関係者に無理に誘われる、というのは働く女性の多くが経験することだ。相手を跳ね除けて怒鳴りつけるのは簡単だが、その後の仕事に支障をきたす。だから相手のメンツを潰さないようやんわりと断り、目を覚まさせてやる、というのが大和撫子の世渡り術だ。特に、出来るだけ八方美人でいなければならない女性アナウンサーは、この手法に長けている。それでも、「イヤよイヤよも好きのうち」だと本気で信じてしまう鈍感な男性もいる。つまり今回の件の報道は、非常に「男性の視点」に偏り、男性に都合の良いように論調を持っていった。マスコミの「マッチョ文化」が、如実に表れた形だ。マッチョ文化ってなに? というあなたは『オトナのメディア・リテラシー』でチェックしましょう。被害者は山本さんである。「モナ、とんだ災難」という見出しぐらい書けないものか。--------------------------------------------------前回お伝えしたように、新著『大人が知らない ネットいじめの真実』が先週末、東京国際ブックフェアにて先行発売された。私も会場に駆け付け、サインをさせて頂いた。保護者や教師、中高生の皆さんが手に取って下さった。ありがとうございました!書店での発売時期に合わせ、20日(日)の日経新聞朝刊に広告が掲載される。良かったらご覧ください。-------------------------------------------------今後の更新をメールで通知⇒メルマガ登録メルマガ限定プライベート・トークもあり。
2008年07月14日

七夕の夜に嬉しい報告をいたしましょう。私の二冊目の著書、『大人が知らない ネットいじめの真実』(ミネルヴァ書房)の出版日が、ついに決定した。今月の三連休中、20日頃には書店で手にとって頂ける。オンライン書店では、早くも予約の受付けが始まっている。さらに!なんとそれより早く、今週末の12(土)、13日(日)に開催される「東京国際ブックフェア」にて先行発売されることとなった。会場のミネルヴァ書房のブースへ足を伸ばせば、最速で手に入れられる。あなたの週末の予定は、埋まりましたね。『大人が知らない ネットいじめの真実』は、私の長年のいじめ取材経験を基に、ネットいじめの被害に遭った子どもや自殺サイトにはまって命を絶った少女の遺族、情報モラル教育を模索する現場教師の声に、耳を傾けた。ネットいじめ、ひいては「いじめ」そのものを根本から解決するために、いま必要なことは何か? を伝える本である。間もなく始まる夏休み、子どもが携帯やネット漬けになることは想像に難くない。心配する前に、大人のあなたにはまずこの本を読んで欲しい。また、子どもに向けて、いじめから脱出するためのメッセージも述べている。この本を機に、親子で「ネットいじめ」について話し合ってみては如何だろうか。------------------------------------『大人が知らない ネットいじめの真実』目次はじめに第1章 ネットをめぐる子どもの現実 1 子どもとネットとの関わり 2 ネットでつながる子どもの人間関係 3 ネットいじめ、増殖中 4 ネットいじめの特徴第2章 ネットいじめ 被害者の声 1 しんどい子どもたち 2 いじめと自殺サイトで命を絶った娘 3 教師の模索第3章 心の教育のためのネット・リテラシー 1 大人の意識改革 2 ネット・リテラシーと情報モラル教育 3 メディアの責任第4章 大人と子どもに出来ること 1 国の規制と家庭のルール作り 2 被害者にも加害者にもしないために 3 子どもたちへおわりに相談連絡先一覧
2008年07月07日
(財)社会経済生産性本部が主催する「経営ビジョン構想懇話会」で講演を行なった。参加したのは、大手企業の社長や経営幹部の方々。この懇話会は毎回各界の人物をゲストに招き話を聞くことによって、経営者らが自身の考えや問題意識を検証し、経営構想企画に役立てるのだという。ゲストとしては過去に田原総一郎氏、前回は桂文珍氏、今回がなぜか私である。「メディアに絡め取られず自分の頭で情報を判断するために、『メディアと付き合うノウハウ』を教えて欲しい」、との要望だった。参加者の方々はすでに拙著『オトナのメディア・リテラシー』をお読みになったということで、熱心に話を聞いて頂いた。それにしても、先日は青年会議所から講演を依頼されたことを考えても、「メディア・リテラシー」は、経営者が今こそ必要と感じる能力なのであろう。ちなみに都心のホテルで開かれたこの会、スタートはなんと午前8時!仕事に邁進する人たちというのは、本当に朝型なんですねえ。普段は思い切り夜型の私だが、この日だけムリヤリ早朝に体を目覚めさせてみると、一日が長く使えてなんだかトクした気分であった。-------------------------------------------------今後の更新をメールで通知⇒メルマガ登録メルマガ限定プライベート・トークもあり。
2008年06月29日

大変長らくお待たせ致しました。しばらく、ポルトガルを旅していた。「リスボン」という響きが漂わせる哀愁に前から魅かれていたのだ。リスボンは絵になる街である。港を望む路地を黄色いケーブルカーがゴトゴトと走り、広場でジーンズ姿のオッサンがサックスを吹いている。住宅は一様に白い壁にオレンジの屋根。夜が更けると路上でイワシを焼く、といううわさも本当だった。私はユーラシア大陸の最西端、ロカ岬に佇み(っていうか風強すぎ。写真上)、リゾート地カスカイスでポートワインをガブ飲みした後、中部都市のエヴォラへ移動。ちょうどEURO2008のポルトガル対ドイツ戦が開催され、スクリーンが設置された街中心部の広場は、この小さい街のどこから溢れてくるのか、という位の人で埋め尽くされた(写真中)。ドイツには残念ながら1点差で負け、普段はシャイなポルトガル人も興奮の御様子でかける言葉も見つからない。ポルトガル語は話せませんが。さて再びリスボンへ戻り、行かねばならぬ所があった。ポルトガルの民族歌謡、「ファド」を聞かせるレストラン。ファドは社会の底辺層の人々の間で生まれ、人生の郷愁や悲しみ、喜びを歌い継いできた。リスボンの下町の、落書きだらけの壁や入れ墨兄さん集団に少々ビビリつつ、ある店に入る。人生の酸いも甘いもかみ分けたと思われる年配女性のファド。素晴らしかった。「場末の夏木マリ」と呼びたい(写真下)。そんなわけで、ポルトガルを満喫して戻ってきたところである。これからは休んだ分も取り戻すべく仕事へ励みましょう。実はこの夏、『大人が知らない ネットいじめの真実』に加えてもう一冊本が出るので、校正の時期が重なり、てんてこ舞いなのであった。
2008年06月24日
ネットいじめ対策に関する講演を、連続して行なった。一つは名古屋NLP教育センター、もう一つは神奈川県大和市教育委員会の主催。最近は携帯電話の有害サイト規制も問題になっており、子どもに携帯を持たせるべきか持たせないべきか悩んでいる親御さんが多いようである。講演の参加者は小中学生の子を持つ親や、教師の方々が中心だった。名古屋講演の主催者からは、このような感想を頂いた。やはり、「従来のいじめとそんなに違うのか!」と驚かれたようだ。教師の方々も、「大人として何が出来るか」を考える機会になったと口にされていた。大和市の講演に参加した親御さんたちは次のように述べておられた: 「携帯、本当に悩みます。 すでに息子(小学校高学年)が数ヶ月前から 欲しいと騒いでいて・・・。 まだ持たせる気はなかったのですが 学区外からの通学になるので持たせよう、と 思っていた矢先でした。 今日の講習会を復習して 責任を持って持たせたいと思いました」 「恐がったり嫌がったりするだけで、 自ら知ろうとしない、勉強しようとしない 依存の高いお母さんが多いので、 私は、“先生、よくぞ言ってくださいました”と 言いたいです。 本来は便利なもの。使う側の品格ですものね」 今夏刊行の新著『大人が知らない ネットいじめの真実』の執筆は、ようやくほぼ終わった。取材で出会ったネットいじめ被害者の子どもたちや遺族、情報教育現場で模索する先生たちの声を、今度は広く皆さんと共有する番だと思っている。講演のお問い合わせには、出来るだけ応じていくつもりだ。-----------------------秋田青年会議所にて先日行なったメディア・リテラシー講演「先入観に捉われず、正しい情報の判断力を身に付けよう」の写真や感想が、会議所HPに掲載された。なんか、私の目は半開きのような??
2008年06月08日
日本経済新聞5月27日付の朝刊に掲載された全面広告を見て、非常に違和感を覚えた。某工業会社が、いかに地球環境に貢献しているかをPRする内容。女性社員と男性社員を複数登場させ、各自の仕事への夢を語らせている。ところがこの広告、男性社員の名前には「氏」を付け、女性社員の名前には「さん」を付けているのだ。御存知のように、「氏」には堅い響きがあり、社会的地位の高さをイメージさせる。一方「さん」には柔らかい響きや親しみやすさがあり、一般人であると印象付ける。現に同じ日経新聞の記事をめくってみても、「大学教授の○○氏」「ヒラリー氏とオバマ氏」など、権威ある人には女男関係なく「氏」を使っている。なのになぜ、この広告では「氏」を使う対象社員を男性に限定しているのか。同じ企業で働く社員同士であるから、片方の性別だけを「持ち上げる」必要はないはずだ。しかも、明らかに一部の男性より先輩と見られる女性社員に対してすら、「さん」付けにしている。おそらく広告の作り手は、「やっぱり女性には『さん』の方が、柔らかくて女性らしい感じがしていいだろう」などと軽い気持ちで付けたと思われる。だが、敬意の度合いが異なる敬称を性別に基いて使い分けることは、女性の社会的地位や権威が男性よりも一段低いと、暗にほのめかす効果があるのだ。この工業会社、女性社員を広告に複数登場させることによって、「女性も活躍する職場」だとアピールしたかったに違いない。しかし、せっかく数千万円をかけて全面広告を打っても、「些細なこと」で企業イメージは揺るがされる。もう一つ残念なのは、この広告の企画・制作が日経新聞広告局によって行なわれたことだ。日経新聞は、日頃から夕刊などで働く女性を力付ける記事を多数掲載しているため好感を持っているのだが、広告局がこれでは・・。ジェンダー表現に関する、社としての統一見解がまとまっていないことを露わにしてしまった。メディアのジェンダー表現についてはここ(ALC)でも述べている。さらに、その特徴や背景に食い込みたいあなたは、「オトナのメディア・リテラシー『そもそも言葉づかいを疑おう』」をどうぞ。------------------------------ところで、中国人の友人から連絡があった。続きはメルマガで。
2008年06月02日

「ネットいじめ」本の執筆が大詰めに入り、しかも他の仕事も抱え、すっかり御無沙汰してしまった。べらぼうに忙しい日々の合間を縫って先日、秋田へと飛んだ。秋田青年会議所(JC)から講演を依頼されたためだ。「先入観に捉われず、正しい判断力を身に付けよう」というテーマで、メディア・リテラシーについて話をして欲しいと言う。青年会議所は全国に数あれど、メディア・リテラシーに注目したのは秋田が初めてだ。なかなか、先見の明がある土地である。講演では、実際のニュースや記事を紹介しながら、メディアの「客観報道」に隠された意図や、ニュースの価値の決まり方などをお話した。裁判員制度が来年に始まることもあり、参加者たちは情報を鵜呑みにすることの危険性を感じていたようだ。「メディアに対する見方が変わった」と好評を頂いた。講演後の会場では拙著『オトナのメディア・リテラシー』も販売され、多くの人にお求め頂いた。秋田青年会議所の会合でこれほど本が売れるのは初めてだという。それだけ参加者の意識が高まったとすれば、喜ばしいことである。そうそう、秋田滞在中に「じゅんさい」という郷土野菜を食べた。見た目はインゲンのようだが、食感はぷるぷる、つるり。クセになる!このぷるぷるがお肌に良く、化粧品も開発されているとか。いまは通販でも買えて、便利な時代だぎゃ。写真は、千秋公園のお濠。
2008年05月17日
沖縄県男女共同参画センター「てぃるる」の情報誌が、拙著『オトナのメディア・リテラシー』の書評を掲載した。発売から半年が経つというのに、いまも書評で取り上げられるのは光栄だ。しかも、沖縄。メディア・リテラシーの大切さに気づいた人々が、日本中に広がりつつあるのを感じる。実は私は、沖縄リピーターなのだ。学生時代から何度も通っている。海人(うみんちゅ=漁師)と酌み交わす泡盛が、うまいんだなぁ~これが!せっかくなのでこれまでに訪れた沖縄の島々を列挙してしまおう:・本島・久高島・津堅島・伊計島・粟国島・石垣島・竹富島・久米島・渡名喜島うーん、まだまだ未踏の島が沢山ある。また行きたくなってしまった。以下、沖縄県男女共同参画センターの書評:--------------------------------------------- テレビ局の報道記者やディレクターを経て、カナダでメディア・リテラシーを研究した著者が新聞や雑誌、広告などの裏に隠されたある意図を経験を交えながら解説しています。 著者は、広告は「幸せになる」「自信がつく」などのイメージを使い、私たちの価値観に影響を与え、消費意欲を促し、商品やキャッチコピーなどで社会階層の格差を推進すると述べています。また公平に伝えられているはずのニュースは、日々の出来事の中からメディアの基準で選ばれ、客観的に見えるように様々な手法が用いられていると指摘します。 女性映画監督の描く女性についての解説や、女性(男性)はこうあるべきという固定観念を与え女性を性的対象として扱っている事例をあげるなどジェンダーの視点でメディアを見ることも忘れていません。 メディア・リテラシーを意識すると、今までのメディアの見方がだいぶ変わってきます。私たちは情報を得るときメディアから少なからず影響を受け、ものの見方・考え方・知識に反映させています。メディアについて知ること、惑わされずに情報をしっかりと判断し取り入れることの重要さを教えてくれる一冊です。(沖縄県男女共同参画センター「てぃるる」 2008年3月号より)---------------------------------------------☆ここには載らないプライベート・トークを 読みたい方はメルマガで。
2008年04月27日
「ラスト・フレンズ」というドラマがフジテレビで始まった。様々な社会問題を描く、と謳うので注目している。なかでも、性同一性障害がテーマの一つになっているのに新鮮な驚きを覚えた。性同一性障害や同性愛といったセクシュアル・マイノリティー(性的少数派)の存在が大っぴらに語られることは、日本ではまだ少ない。私はテレビ局記者時代、当時競艇選手だった安藤大将さんを取材したことがある。性同一性障害であることを公表し、女性から男性へと性転換した方だ。以降、性的少数派の人々と接する機会が多くなった。カナダは、性的少数派を取り巻く環境が少なくとも日本よりは整っている。留学していた2005年に、同性間の結婚が合法化された。ここ(ALC)で述べたように、カナダでは同性愛者は極端に異端視されているわけではない。テレビや雑誌にも、よく登場する。「同性愛者です。悩み抱えてます。夜の店で働いてます」といった紹介のされ方ではない。メディアは彼女ら彼らを、学生や会社員、街行く人の一人としてごく自然な形で扱う。このため、カナダにいた時は性的少数派の人々を、無意識の内に身近に感じていた。だが日本に戻ってからは、その類の情報がパッタリ入らない。メディアで「普通に」目にすることが、なくなったのだ。同性間結婚をするために、日本からカナダへと海を越えた人も取材した(AERA)。性同一性障害のため、女性から男性になる手術を受けたいと家出同然に日本を飛び出してきた人の相談に乗ったこともあった。女性から男性になろうとする人に対する社会の視線は、男性から女性になろうとする人に対するそれより、いやらしい。なぜだかわかりますか?今回、性同一性障害というテーマをプライムタイムのドラマに組み込んだ、フジテレビの心意気を評価したい。願わくは、正確な知識に基いた描写がなされますように。-----------------------------------------今後の更新をメールで通知⇒メルマガ登録メルマガ限定プライベート・トークもあり。
2008年04月20日
ネットいじめの現状と対策に関する講演を、6月に名古屋市で行なうことになった。テーマは「深刻化するネットいじめ その現状と大人の役割」。主催:名古屋NLP教育センター後援:愛知県教育委員会 中部経済新聞社私は現在、今夏発売予定の新著『ネットいじめの真実とネット・リテラシー(仮)』の執筆のため、ネットいじめの被害にあった子どもや模索する教員の方々の取材を続けている。講演では、ネットや携帯電話による「大人が知らない」いじめの実態や、海外で行なわれているネットいじめ対策(ネット・リテラシー)の現状について、お話することになるだろう。なお通常、私がお招き頂く講演は主催者側の意向により参加者が会員や教職員に限定されることが多いのだが、今回は、一般の方の参加も歓迎している。興味があるあなたは、6月1日に名古屋国際会議場でお会いしましょう。講演内容の詳細はこちら
2008年04月13日
愛読してくれているあなたはおわかりのように、このサイトの更新は不定期、というか私の気まぐれで行なっている。「記事が更新されたらすぐ読みたい!」というありがたい声にお応えし、この度、メールマガジンを発行することになった。ブログの記事が更新されると同時に、あなたの元へ記事内容をお届けする。メルマガでしか読めないプライベートトーク『And One More Thing...』のコーナーも、おまけで登場。なにしろスタートはこれからなので、いま参加すれば誰よりも早く、第一号から読めますよ。これで、毎回更新されているかどうかわざわざチェックに訪れる手間を省いて頂ける(でも、たまには訪れてね)。メルマガ登録&創刊準備号はこちら!
2008年04月09日
新年度のスタート、おめでとうございます。希望していなかった学校や会社や配属先へ、進むことになった人もいるだろう。でも、新しい経験は必ず将来の糧となります。ちなみに、慶応大学メディア・コミュニケーション研究所で私が受け持った生徒には、某通信社へ就職した者がいる。メディア・リテラシーの知識を持ったマスコミ人を世に送り出すことが出来、ちょっと嬉しい。さてさて教師や保護者のみなさん、新年度のメディア・リテラシー教育の準備は万全だろうか?今年こそ、まず大人のあなたがメディアを読み解くノウハウを身に付け、情報を鵜呑みにしない生徒や子どもを育てましょうね!そのためには今のうちに、『オトナのメディア・リテラシー』を読んでおきましょう。メディアや情報科の教育を実践するヒントが、たっぷりと詰まっている。 新年度のお祝いに、目次を一挙掲載!-------------------------------------【「オトナのメディア・リテラシー」目次】第1部 これがメディアの ウラ側だ 1 広告は価値観を操作する ・格差社会を推進する広告 ・結婚しなさい 2 客観報道は幻想である ・ニュースの価値はこう決められる ・客観報道に見せるテクニック 3 映画を作る女性 ・抑圧と売春 ・同性愛を描く第2部 そもそも、言葉づかいを疑おう ・政治家の言葉はなぜわかりにくいのか ・枠にハメられる言葉たち ・医者言葉と健康トークの落とし穴 ・お笑いの反撃 ・芸能ゴシップがジェンダーを変える 第3部 子どもとメディアの 危うい関係 1 「子ども時代」はビジネスになる ・テレビはこう影響する ・消費者リテラシー教育 2 メディアと暴力・性表現 ・暴力表現の長期的影響 ・メディアと少年犯罪の関連性 ・性を搾取される子どもたち第4部 インターネット時代のリテラシー 1 サイバーフェミニズム ・どうして子どもが欲しいのか ・サイバースペースの危険と可能性 2 社会を左右するコミュニケーション技術 ・ネットいじめと性犯罪 ・コンピューター・リテラシー
2008年04月01日
若者による凶悪事件が、立て続けに起きた。茨城連続殺傷事件、JR岡山駅突き落とし事件共に、容疑者が自暴自棄になっていた特徴がある。私が注目するのは、岡山の事件で逮捕された少年(18)が、小学校から中学校の長期にわたりいじめを受けていた点だ。「いつか、やり返してやる」とも口走っていたという。いじめは被害者の自尊心をズタズタにする、精神的・身体的な虐待である。被害者がいじめの加害者、もしくはいじめの存在を許した社会に対して復讐の念や殺意を抱いても、決して不思議ではない。茨城事件の金川真大容疑者(24)も卒業した小学校を襲う計画だったというから、小学校時代に何らかのいじめに遭っていた可能性がある。教師が気づいていなくても。もちろん、いじめ被害の経験があるからといってこれらの事件を引き起こすことは許されない。だが、いじめがそれほどまでに被害者の心を深くえぐりとることを、加害者や学校、家庭は認識する必要がある。いじめと少年犯罪や引きこもりの関係について、詳しくは今夏発売予定の「ネットいじめの真実とネット・リテラシー(仮題)」で述べる。なお、金川容疑者はゲームにはまっていたとも報じられている。ゲームは人間の暴力的な言動に影響を与える。だが、それだけではない。詳しくは「オトナのメディア・リテラシー」【メディアと少年犯罪の関連性】にて。
2008年03月27日

カナダ大使館で通訳を務めた。大使館では毎年「カナダ留学フェア」を開き、カナダの公立小・中・高校と、日本人の留学希望者を橋渡ししている。カナダ留学経験があるということで、私に通訳のお声がかかった。こちらとしても、英語をbrush upする良い機会である。驚いたのは、まだ小学校に入りたての子どもを連れて留学相談に来る親の多さである。夏休みの間だけでも、カナダの小学校のサマープログラムに参加させたいという。英語を身につけるにはなるべく早い時期から海外へ、と考えているのだろう。だが、そんなに急がなくても英語はきちんと身に付きますよ、と社会人留学をした私は思う。コツをつかんだ勉強法をすれば、30歳を過ぎてTOEIC900を超えることも可能だ。私の勉強法についてほんの一部を御紹介しよう。日本人の多くが苦手とするヒアリング練習に役立ったのが「英語ヒアリング特訓本」。写真のようなCDが付いてくる。日本で販売されているヒアリング教材のほとんどは話すスピードが遅すぎる。現地のネイティブ・スピーカーは、日本の教材の3倍くらいの速度で会話している。教材のスローな速度に耳が慣れてしまうと、留学先でもTOEICでも通用しないのだ。ところが上記の本の付属CDはかなりネイティブのスピードに近い。私はこのCDを留学前から繰り返し聞いたので、カナダでの英語生活にも違和感なく溶け込めた。他にも、英語力上達には色々な工夫がある。そのうち、「30歳からのTOEIC900越え」なんて本でも書こうかな。今すぐもう少し知りたい方は、私のアルク連載コラム「仕事の片手間にできる英語上達法」をどうぞ。余談だがフィギュアスケートの世界選手権、日本の高橋大輔選手を押さえて優勝に輝いたのはカナダのジェフリー・バトル選手だった。このジェフくん、私が2年前のトリノオリンピックから目を付けていたイケメンなのですよ。
2008年03月23日
千葉市女性センター主催の情報活用セミナーで、講師を務めた。「メディア・リテラシー入門~情報洪水時代を読み解く」というシリーズ講座。前半をフェリス女学院大学の諸橋泰樹教授、後半を私が担当した。テーマは「広告の意図を見抜く」。私が広告リテラシーの理論を解説した後、参加者をグループ分けしてワークショップを行なった。最近気になる広告についてディスカッションしてもらったのだが、ある広告について複数のグループから「不愉快だ」との声が挙がった。それは・・・黄桜「呑」のCM。高島礼子が色っぽい和服姿の妻に扮して、夫にお酌をしてあげるアレですね。異を唱えた参加者の多くは、既婚女性。「妻だって一日中働いて疲れているのに、何で妻だけがお酌しなきゃいけないの」とのこと。確かに、フルタイムやパートタイムで仕事をする妻は勿論、家事や育児に追われる妻も、みな一生懸命働いている。決して、夫だけが疲れているわけではない。仕事から帰ってきた夫が、ただ食卓で待っていれば美しく装った妻が手料理を作ってお酌もしてくれる、という構図は、なるほど男性に都合の良いよう作られたものだろう(「オトナのメディア・リテラシー」【美とセクシュアリティの価値】の項参照)。そもそも、なぜ夫を迎えるためだけに小料理屋の女将のような格好をせねばならぬのか。ならば夫も、髪と肌と眉をしっかり整え、執事のように身なりを正して妻に向き合うのが礼儀だ。そうやって、美男の夫が高島礼子にお酌をするシーンも挿入していれば、あのCMは既婚女性の反感を買わずに済んだかもしれない。ちなみにもう一つ、あちこちの広告講座で必ずといっていいほどブーイングを受けるCMがある。これについては、また機会があればお話しよう。あなたの会社の、あのCMかも?
2008年03月16日

ジュエリーコーディネーター団体「JCヌーボー」の勉強会の講師にお招き頂いた。宝石とメディア・リテラシー、一見関係ないようだが、実は宝石ビジネスというのは広告でのイメージ作りが非常に重要である。さらに宝石は、男性から女性に贈るものでありその逆が稀であること、「女性らしさ」を強調するために身につけること、「愛の証」として婚約指輪にダイヤが使われることなど、性別役割分担がはっきりした文化においてこそその価値が高まる。そんなわけで、「宝石と広告、ジェンダーのリテラシー」について話して欲しいとの依頼だった。参加者には結婚後もバリバリ働く女性が多く、夫のことを「主人」と呼んだり自分が「奥さん」と呼ばれることに抵抗があるという声が上がった。現実の女男の生き方に、言葉が追いついていない(「オトナのメディア・リテラシー」【そもそも、言葉づかいを疑おう】の項参照)。私としては女性の社会進出と共に少しずつ増えてきた、家庭で家事育児に専念する男性を呼ぶ表現がそろそろ必要ではないかと感じている。これまで、妻の稼ぎで食べる男性に対しては「ヒモ」という侮蔑的な表現しか与えられていなかった。「専業主夫」だと、「専業主婦」と音が同じで紛らわしい。そこで、考えました。「専業主婦(しゅふ)の夫(おっと)版」→しゅふおっと→シュフォット!「僕、シュフォットなんです」「私の連れは、シュフォットですの」どうだろう。ちょっと小洒落ちゃいないだろうか。え?
2008年03月07日

「ネットいじめ」本の執筆で一日中机に向かっている。こうなるとヤバイのが、腰だ。ずっとじっと座っているため、腰がうっ血している気がする。去年、ドーナツ型の低反発クッションを買ったのだが半年でぺしゃんこになってしまった。そこで最近見つけたのが、写真のコレ。腰痛用とうたっているわけではないが、堅めで腰が浮く感じになる。骨盤をキュッと引き締める効果もあるとか。巷の作家の方々は、どんなクッションを使っているんでしょうねえ。さて、JFNのラジオ番組「メディア・リテラシー対談」、後編の配信がスタートした。・バラエティー番組といじめの関係、暴力表現の子供への影響は?・メディアの性表現が植えつける価値観とは?などなど。ネットでもポッドキャスティングでも聞くことが可能。パーソナリティの方のリアクションも面白く、楽しくお話させて頂いた。もちろん、この番組で語ったことはメディア・リテラシーのほんの一部に過ぎない。さらに突っ込んで知りたいあなたは、『オトナのメディア・リテラシー』を熟読してみましょう!
2008年03月03日
既に聞かれた方もいるだろうが、ジャパンFMネットワーク(JFN)への出演番組が現在、ネット配信中である。昨年10月に発売された拙著『オトナのメディア・リテラシー』について、パーソナリティの方と対談するというもの。配信中の前編では、・そもそもメディア・リテラシーとは?・客観報道は可能か?・広告を読み解くには?といったことをお話した。『オトナのメディア・リテラシー』を読破したあなたは、ご自分の感想とパーソナリティのそれを比べてみてもおもしろいだろう。
2008年02月25日
「大丈夫? 子どもたちとメディア」講座、2回目のテーマは何なの?とソワソワしていたあなた、お待たせしました。2回目は・・・ズバリ「メディアが子どもに与える影響」である。特に、性表現と暴力表現は子どもの価値観に影響するのか?するとしたらどんな影響なのか?ということをお話した。これを知ったら、あなたも子どもを取り囲むメディア状況に無関心ではいられなくなるだろう。今回もワークショップを行なったのだが、やはり出るわ出るわ、「この性表現は子どもに見せたくない!」という市民の焦りの声が。だが、こんなにもメディア情報があふれる時代、子どもをそこから引き離そうと思っても物理的に難しい。だからこそ、メディア・リテラシーが必要なのである。以下、講座に参加した方々の感想抜粋:『大人が一緒に子どもといる時間があるべきなのですが、ない今日、学校でのメディアリテラシーがますます重要ですね』『家族や、多くの人との意見交換によってメディアの一方的なメッセージをうのみにしないことを学びました』
2008年02月20日
「大丈夫? 子どもたちとメディア」という講座にて2度にわたり講師を務めた。川崎市宮前区の主催。地域の保護者や、メディア・リテラシー教育の実践に関心の高い教員の方々が集まった。一回目のテーマは「広告の読み解き方」。最も身近な情報であり、かつイヤでも目に飛び込んでくる広告は、それだけ私たちの価値観に与える影響も大きい。講座はワークショップ形式で行なった。まず私が広告を分析するテクニック(広告リテラシー)を解説した後、参加者たちに、気になる広告や不愉快な表現などについて話し合ってもらう。すると出るわ出るわ、「この広告はなんかヘン!」という市民の疑問の声が。その【なんか】をメディア・リテラシー的に批評すると根深い問題が見えてくるのであった……。以下、講座を終えた参加者の感想抜粋である:『日々無自覚に見ているCMの中で、どのような価値観が組み込まれ、提示されているか。とてもわかりやすく興味深いお話でした。(女性)』『企業の広告は、とてもイメージ戦略が巧みだと思います。もう一度自分の常識も考え直さなければならないかもしれません。(男性)』
2008年02月17日
女性起業家セミナーの講師にお招き頂いた。東京都江戸川区で企業のトップとして活躍する女性たちのグループ、ジャンネットの主催だ。メディア・リテラシーについて学びたいとのこと。セミナーは、メディアの報道スタイルへの疑問、性・暴力表現への危惧などについて参加者の方々が意見を出し、それらについて私が解説させて頂く形式で進められた。なかでも、皆の関心が高かったのは倖田來未さんの羊水発言問題。この問題をメディア・リテラシーの視点から分析すると、まずかったのが謝罪会見のやり方である。事務所サイドの計算だろうが、倖田さんの会見はフジテレビの「スーパーニュース」に独占放送を許した。ところが、そのフジテレビの翌朝番組「とくダネ!」では会見の映像が流されなかった。倖田さん事務所が、会見映像は「スーパーニュース」以外には使用しないことを条件にしたのだという。この点でまず、「この期に及んで、何をもったいぶっているのか」との印象を受け手に与えてしまう。さらに、この事務所が軽視していたと思われるのがメディアの「編集」の怖さだ。一局の一番組にしか放送を許可しなかったため、他の局のワイドショーやスポーツ紙は報道の際、会見内の倖田さんの言葉を再現するしかなくなった。だが、全てをそっくりそのまま再現出来るわけはなく、言葉の一部一部をつまんで、つなげることになる。そこには、作り手の「主観」が入る(『オトナのメディア・リテラシー /客観報道は幻想である』参照)。しかも文字の再現だけでは、彼女の表情、声のトーンなど、謝罪の気持ちを構成する大事な要素が、伝わらない。結局、メディアが「編集」した謝罪会見の内容は各社バラバラになってしまった。もし、倖田さんと事務所側に、本気で謝罪の意を世間に伝えたいという思いがあったならば、「どうすれば気持ちがストレートに伝わるか」を最大限考慮した形で、会見を開くべきだったのではないだろうか。
2008年02月13日

学校でのいじめ・事件・事故をめぐる親の「知る権利」を問うシンポジウムが、都内で開かれた。主催は、NPO法人「ジェントルハート」。福岡県筑前町や横浜市、北海道滝川市など、全国のいじめ自殺で我が子を亡くした遺族たちが集った。あなたは、自分の子どもがいじめで自らの命を絶ったら、どう対応すればいいか理解しているだろうか?予想だにしていなかった出来事が身に降りかかった遺族は、何よりもまず「学校で我が子に何が起きていたのか」を知りたいと思った。「我々がきちんと調査します。任せてください」という学校側の言葉に、すがった。ところが、その後学校側は「調査はしたが、いじめはなかった」の一点張り。いじめに関する同級生へのアンケート結果も、「個人情報ですから」と見せようとしない。いじめ自殺事件の多くが、このパターンを辿る。「なぜ親である私たちが、知ることが出来ないのか?」遺族たちは、「親の知る権利」の確立を求めて昨年10月、文部科学省に質問状を送った。きょうのシンポジウムは、その結果の報告会である。文科省は、予定より一ヶ月以上遅れて回答をよこした。遺族側からの41項目の質問に対し、回答は21項目のみ。文科省が、質問項目を勝手に「くくった」のだ。読めば、いま文科省がいじめ問題に対してどんなスタンスで臨んでいるかがおわかりだろう。例えば、回答【3】~【5】。学校で起きた事故について、教育委員会などが文科省へ報告する手段は、なんと「口頭」でもOKという。……形に残さなくて、いいんですか。そして、「一般論」という言葉の多用。「教育行政トップとしての当事者意識が欠落した、責任逃れの内容」と、遺族たちは憤る。また、これとは別に気になったことがある。一年前に同様のシンポジウムが開かれたときは会場を埋め尽くしたマスコミが、今回はほとんど来ていなかったのだ。いじめ問題は、マスコミにとって「関心のピーク」を過ぎたのだろう。私がテレビ朝日の番組でコメントしたように、メディアにとっての「ニュース・バリュー」は問題の深刻度よりも時勢に左右される。そのことを、改めて感じさせた一日だった。
2008年02月10日
Japan FM Network (JFN)のネット番組で、拙著『オトナのメディア・リテラシー』が特集されることになった。きょうは収録日。パーソナリティの方とメディア・リテラシーについてあれやこれやと対談した。「毎日を心豊かに暮らすための情報」を提供するというこの番組は、パーソナリティもディレクターの方も女性。メディアの“マッチョ文化”、偏ったジェンダー表現などについて常々疑問を感じていたらしい。「こういう本を待っていたんです!」と言われて嬉しいような、面映いような……。オンエアは今月22日から。『オトナのメディア・リテラシー』を先に読んでから聴くと、より楽しさが増すでしょう。
2008年02月05日

年明けは何かと忙しく、御無沙汰してしまった。さて、執筆の合間をぬい、「ネットいじめ」の講演で愛知を訪れた。前回も同様のテーマで愛知県にお招き頂いた。愛知は、ネットいじめ対策に力を入れている地域と思われる。今回、講師を務めたのは「愛知県高等学校生徒指導研究大会」においてである。聴講者は、生徒指導や教育相談担当者の方々、約400名。「ネットいじめとネット性犯罪から子どもを守るには、どうすれば良いか」をお話させて頂いた。インターネットや携帯絡みのトラブルは、いじめは勿論のこと、性犯罪という形でも頻出している。双方をミックスしたケースも発生している。いま求められるのは、情報モラル教育だ。大人も子どももメディア・リテラシー能力を身に付けることが急務である。会場では拙著『オトナのメディア・リテラシー』が販売され、お求めの方にはサインをさせて頂いた。手に取っていく先生方からは、子どものネット問題を何とかしなければならない、との緊迫感が伝わってきた。愛知のみなさま、お世話になりました!(写真:主催者側撮影)
2008年01月20日
明けましておめでとうございます。今年も早々とこちらを訪れてくれたあなたに、お知らせである。「ネットいじめ」をテーマに今夏、2冊目の著書を刊行することになった。子どもとネット社会の関わりへの取材をもとに、先端の「ネット・リテラシー教育」紹介を交えた内容になるだろう。この本の企画を提示してきたのは某学術系出版社の若手編集者の方だった。実は帰国して以来、幾つかの出版社から色々な企画の提案があるが、最終的に受けるかどうかを決めさせて頂くのはやはり担当編集者の方の熱意による。なお、ネットいじめとコンピューター・リテラシーの概略については前著『オトナのメディア・リテラシー』でも触れているので、興味のある方は先にこちらをどうぞ。
2008年01月06日
ジェンダー視点の新聞「ふぇみん」で『オトナのメディア・リテラシー』が紹介された。今年最後の書評(たぶん)である。早いもので、カナダから帰国して1年が過ぎた。メディアの信頼を揺るがす事件が、次々と起きた年だった。そんな中、このサイトを訪れたあなたに感謝し、来年冒頭には重大ニュースを発表する。では、お正月休み明けにお会いしましょう。良いお年を!--------------------------------------------------「ふぇみん」08年1月1日号より: テレビ局の捏造やヤラセ、インターネットを介した犯罪が相次いでいる。メディアをうのみにしない力が必要な時代だ。著者はテレビ局を退職してメディア・リテラシー教育の先駆けの国、カナダに渡った。そこで学んだノウハウを、メディアの読み解き方を教わる機会がなかった日本の大人に向けて語る。 世の中で様々な出来事が起きる。なぜこのニュースは1面で取り上げられ、あのニュースはベタ記事なのか? 大手メディアは、権力機関に対して独立した批判的な立場をとっているように振る舞い、客観性に配慮しているように見せている。本書では、客観報道は幻想でニュースが一定の価値観で選び取られていることを、著者の経験も交え解説していく。 そして、格差を固定化するかのように垂れ流される広告。ウイスキーの「上質を知る人へ」というキャッチコピー。富裕層の自尊心をくすぐる一方で、女性週刊誌の広告では、シワ取りクリームに消費者金融、トイレ掃除用晶…。上質は目指さず、日常をささやかに楽しめと促す。自分の目でメディアを見極め選び取ることが必要だということがよくわかる。(木)------------------------------------------------------
2007年12月30日
雑誌「出版ニュース」に『オトナのメディア・リテラシー』の書評が掲載された。10月の刊行以来、予想以上に多方面の媒体で取り上げられ、驚いている。「メディアの読み解き能力」の重要性に対する認識が、広がってきているということか。あなたも、来年はこの本で「賢い情報の受け手」を目指そう。---------------------------------------------------『出版ニュース』07年12月中旬号より: テレビ局の報道記者として取材に打込んでいた著者は、いじめにヒントを与えるバラエティ番組や、性を興味本位に扱う広告の増長に危機を感じて記者を辞め、「メディア・リテラシー」を学ぶためにカナダに渡った。 メディア・リテラシーとは「メディアの特性、手法、影響を批判的に読み取る」能力と「メディアを使って表現する」能力のことで、カナダでは国語教育の一部として学校でのメディア・リテラシー教育が義務化されている。 そのリテラシー能力でメディアを見ると、広告は「大衆を消費するように教育する」ものとなり、消費によって社会階層の格差を一層推し進める役割も果たしていることがわかる。 そもそもメディアに客観報道はなく、あるのは「客観報道に見せるテクニック」だとあるが、この本を読むとメディアのウラ側がよくわかる。 また、カナダで行われている子どものインターネット利用のルールづくり等も役に立つ。----------------------------------------------------
2007年12月28日

慶応大学メディア・コミュニケーション研究所で、今年最後の講義が終わった。教壇に立ち始めて以来、「一体、何を教えているんですか?」という質問をメディア研究者の方々からしょっちゅう頂くので、ここに概要をまとめておく。私の講義は、『メディア・リテラシー』を理論と実践の両面から教える。映像現場出身者がメディア論を教える例はよくあるが、ともすれば映像制作のテクニックの手ほどきに終始しがちだ。私の講義では、メディアの裏にある『作り手の意図』を教えることに重点を置いている。現場経験に加え、メディア・リテラシー教育で世界に先駆けるカナダの分析理論に基づいた内容だ。下記に、簡潔なレジュメを紹介しておこう。中味は、ディスカッション中心の北米スタイルだ。他大学への出張講義や、英語による講義にも対応している。問い合わせはこちら。【慶応大学メディア・コミュニケーション研究所講義】テキスト:『オトナのメディア・リテラシー』W 1 イントロダクション ~「伝える」ということ W 2 広告の意図(広告リテラシー) W 3 報道の作られ方W 4 映画産業と女性W 5 メディアの暴力・性表現W 6 コンピューター・リテラシーW 7 企画の見つけ方&構成の立て方W 8 撮影&インタビューの手法、原稿の書き方W 9、10 編集の裏側W 11 映像作品プレゼンテーション1W 12 映像作品プレゼンテーション2W 13 総括 *写真は、三田キャンパスそばに見える東京タワー
2007年12月23日
東京都江戸川区主催の男女共同参画セミナー、「オトナのメディア・リテラシー講座」。第2回目のテーマは……「子どもとメディアの危うい関係」。絵本やアニメといった子ども向けメディアは、性別役割分担の価値観を内包している。おもちゃですら、特定のメッセージを放つメディアである。セミナーでは、・「物語」と「遊び」の力・子ども向けメディアとジェンダー・暴力表現の影響・性表現の影響などをお話した。参加者にはお子さんを持つ方も多く、活発な質問が出た。女性と男性が対等に社会参加するには社会の仕組みを改善することはもちろんだが、メディアのジェンダー表現にも留意する必要がある。そのことに気付く人が増えれば、と願う。
2007年12月16日
東京都江戸川区が男女共同参画セミナーを開き、講師にお招き頂いた。セミナーはその名も「オトナのメディア・リテラシー講座」。江戸川区、気合を感じさせます。セミナーは今月、2回にわたり行なわれた。第1回目は「広告リテラシー」についてお話した。「偽装」が大きな問題となっている今、広告の情報を鵜呑みにせず、批判的に読み解ける目を養うことが消費者にとって急務である。セミナーは、・広告の基本的な読み解き方(広告リテラシー)・広告に潜むジェンダー表現・広告制作の裏の“意図”とは?といった内容だ。具体例を多く示したためか、メディア・リテラシーの予備知識がない方にもすんなりわかって頂けたようである。第2回目「子どもとメディアの危うい関係」はこちら。
2007年12月16日
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