↑↑↑ 2015年以降 / 2014年 ↓↓↓ 0
↑↑↑ 2014年 / 2013年 ↓↓↓ 0
↑↑↑ 2013年 / 2012年 ↓↓↓ 0
全10件 (10件中 1-10件目)
1
前回の図を再掲します。図1(再掲) : ボウフラ 尾部 ゾウリムシこれは、ボウフラの内部にゾウリムシが入り込んでいます。何をしているのかというと、ボウフラの死骸でランチをしているバクテリアや微生物を狙って、ゾウリムシが内部に侵入していたのです。バクテリアの宴会中に乱入したゾウリムシは、忙しそうに暴れまわっていました。図2 : ボウフラ 尾部 ゾウリムシ生物の特定部位を得るために、不必要な部位は薬品で処理するのが一般的です。しかしMASAラボでは微生物の力のよる処理も行っています。代表的なサンプルでは、細胞壁だけの葉などがあります。外皮まで分解されないように微生物を調整した処理水にボウフラの死骸をいれると、外皮だけが得られます。----------得られた外皮です。図3 : ボウフラ 外皮尾部図4 : ボウフラ 外皮腹部図5 : ボウフラ 外皮頭部次回もこのボウフラの写真を扱いますが、内容は昆虫の呼吸システムになるので、『蚊』シリーズはこれで一旦おしまいです。この3枚の写真が何を意味するのかは・・・次回に続きます。----------
2009.09.22
コメント(6)
シリーズの中でも、いま一つ人気が上がらないボウフラです。成虫の吸血行動がその理由のようです。図1(再掲) : ボウフラ 初期体が小さいと厚みも薄いため、頭部の観察ができます。図2 : ボウフラの頭部この写真では正直よくわからない構造ですが、ブラシ状の突起物で、わっしわっし削り取ったり、丸のみしたりするようです。この観察にはカバーグラスをかぶせています。時間がたつにつれカバーグラス内の水が蒸発し、サンプルには大気圧がもろにかかります。その状態でカバーグラスに触れようものなら、生体試料は圧力差でつぶれます。図3 : ボウフラの内容物そんなわけでつぶしてしまったボウフラの内容物です。つぶしてしまったからといって捨ててしまうのはもったいないです。ボウフラが何を食べたのか調べられるよい機会なので覗きます。予想通りですが、微生物や有機物を食べていたようです。----------微生物の力を借りて、試料を処理することもあります。十分成長したボウフラの構造を知るために、微生物たちの力を借りました。図4 : ボウフラの外殻 尾部中心の丸いものがゾウリムシです。ボウフラをつぶすことなく、内部の有機物をせっせと食べてくれています。(続く)----------
2009.09.21
コメント(8)
終わったと思っていたのは、人間の方だけであった。図1 : 蚊の卵シャーレに浮いていた蚊の卵は、やがて水中に没した。しかし、今回は研究の予備演習のつもりであったため、卵が水没したことには特に気を払っていなかった。そして、数日後。処分しようとしていたシャーレに一瞥をくれたところ、ふと違和感を覚えた。 何か微生物が増えているようだ。シャーレごと顕微鏡で覗きこんだ。図2 : 蚊の卵水中にはおびただしい数の蚊の卵が沈殿していた。そして図2(上の卵)のような、カキピーの如く欠けている卵をいくつか発見する。室内が暖かいため、どうやら孵化したらしい。図3 : ボウフラやはりボウフラが孵化していた。ボウフラといえども、孵化したては顔があどけなく見える。とは言っても、彼らはシャーレ内で一生を終え、解放されることはない。(仕方なく続く・・・のか?)----------【今日のちょっぴり衝撃話】 ・ シャーレの中でボウフラが、共食いをしていた。----------
2009.09.18
コメント(8)
たらふく血を吸った蚊は、あえなくシャーレに監禁され、釈放されることなくそこで息絶えた。そのシャーレの水面上には、何やら怪しげな物体が浮遊している・・・図1 : 蚊の卵ゴーヤではありません。アルマジロのような質感で頬ずりしたくなるかも知れませんが、蚊の卵です。落ちていても持って帰らない方が賢明です。今シリーズの主役であったヒトスジシマカ (一筋縞蚊) は卵の状態で越冬します。そして来年また、人間と相見えるのです。図2 : 蚊手前にいるのが、ヒトスジシマカです。奥の蚊は随分と恰幅がよろしいです。これは、また別の種類の蚊なのですが・・・続きはまた来年です。(蚊シリーズ これにておしまい)----------
2009.09.16
コメント(9)
蚊の隠密行動の必須道具 『羽』 に注目です。図1(再掲) : 蚊の羽肉眼では視認できない細かい羽毛が生えています。図2 : 蚊の羽 拡大をしてみました。奇妙な樹木が生えている異世界。蚊の羽の上であるとは思えない光景です。様々な大きさの羽毛が規則正しく生えています。図3 : 蚊の羽 羽脈を拡大しました。対になった羽毛が等間隔で並んでいます。自然の規則性はとても不思議です。図4 : 蚊の羽 羽の先端部分です。先端前後で羽毛の大きさが違うのは、風切羽を彷彿とさせます。この羽で、人間の必殺ビンタを機敏にかわすのです。蚊の羽毛はセンサーになっており、大気の乱れをキャッチします。そのため、必殺ビンタは蚊の近くからお見舞いしないと、羽毛レーダーでビンタ接近を感じ取り、尻をまくって逃げ出してしまいます。図5(再掲) : 蚊の羽の羽毛クイズのネタになった、蚊の羽の羽毛です。偏光板のような構造に、見とれてしまいました。(次回、シリーズ最終回の予定)----------
2009.09.15
コメント(10)
今シリーズのメインです。図1(再掲) : 蚊 頭部蚊の注射針ですが、よく見ると案外太いです。こんな愚鈍そうなものが、はたして人間の皮膚に刺さるのでしょうか。そう油断していた人間は、いきなりブッスリと・・・図2 : 口吻 管実は、『仕込み杖』 ならぬ 『仕込み注射針』 になっています。そろりと獲物に近付き、これでさりげなくブスリとやります。やられた~と、気がついたときには風と共に去りぬ。図3 : 口吻の管 先端部このノコギリ状の歯で、傷口を押し広げます。この写真ではわかりにくいですが、この注射針は厳密にはストロー状ではありません。棒状の物体に溝が彫ってある感じです。血液はこの溝にそって、毛細管現象によって自然と蚊のおなかの中へ。つまり、ブスリとやった後は思う存分飲み放題です。そのため抜くのが遅いと、蚊のお尻から血液がたらたら垂れる事態に陥ります。・・・というのは自分の体験談ですが。図4 : 口吻の管しっかり図4のように空気も吸いこみます。溝とはいえども、使用感はストローと遜色はないようです。さて、ミクロの座頭市の武器を拝見しました。次回は、その移動手段である羽に注目です。(続く)
2009.09.14
コメント(6)
ついに成虫になりました。図1 : 蚊 頭部蚊 「こんにちは♪」蚊の頭部です。頭部の半分は複眼に覆われており、その先端に触角が生えています。触角の根元は、銀色の玉に支えられています。図2 : 蚊 腹部囚人服のような、特徴的な腹部です。今回の一連のシリーズで登場した蚊はこの ヒトスジシマカ (一筋縞蚊)です。図3 : 蚊 足の先どこにでも着地できる足です。図4 : 蚊 口吻そして、自慢の注射針です。血を吸うのはもっぱらメスだけです。卵を産むためにタンパク質を必要とするメスと違い、オスは花の蜜などを摂取して生きています。よく注射針と形容される口吻ですが、実は・・・(続く)
2009.09.12
コメント(10)
蚊のサナギはどのように呼吸をしているのでしょうか?というクイズでした。図1(再掲) : ボウフラとサナギサナギの状態でも尻尾が自由なので、それなりに動き回ることができます。全形を見てみます。図2 : 蚊のサナギ蚊のサナギは、別名『鬼ボウフラ』 とも呼ばれます。『鬼』 とは何でしょうか。ポイントとなった頭部に注目します。図3 : 蚊のサナギ 頭部わかりにくいですが、写真上部に筒状の器官があります。つらつら眺めていると・・・図4 : 蚊のサナギ 頭部 ぷく~っと、気泡が出てきました。ということで正解は、 C : 水面に触れている頭部に、呼吸器官がある。でした。実は、呼吸するための管が頭部まで伸びているのです。図5 : おまけの画像----------そして、うかうかしている間に、ついに封印が解かれる・・・図6 : 羽化----------解答を下さった、snowrun29さん、emairさん、pipキムさん ありがとうございました^^(続く)
2009.09.11
コメント(6)
ボウフラの時期が終わると、いよいよ蛹(さなぎ)になります。図1の真ん中にいる、『ロダンの考える人』 のような物体が蚊の蛹です。図1 : ボウフラとサナギ右下の2匹は食事中のようです。 シャーレに沈んだ沈殿物を摂取しています。前回書いたように、ボウフラは尾部で呼吸をしています。ところが図1に見られるように、蛹は尾部が水面には接していません。----------ここでクイズです。 蛹はどのように呼吸をしているのでしょうか? A : この時期は呼吸をしない。 B : たまに逆立ちをして、呼吸をしている。 C : 水面に触れている頭部に、呼吸器官がある。 D : サナギになるとエラをもち、水中で呼吸をする。 E : サナギになると体内に空気袋をもち、それで呼吸をしている。----------解答を下さる方は、答えを決めた理由も書いてくれるとうれしいです。何かしら思ったことがあればご教授ください。解答は、明日11日に掲載します。(12日午前1時に更新予定)
2009.09.10
コメント(6)
前回のボウフラが、シャーレの中ですくすくと育ちました。図1(再掲) : 発育初期のボウフラこんなだったのが・・・図2 : ボウフラもう、人間に見つかってしまうサイズまで成長しました。図3 : ボウフラ 頭部血管や神経が透けて見えます。図4 : ボウフラ頭部の後ろ側頭部の後ろ側の毛。 束になっているようです。透けて見える内部組織も非常に興味深いです。図5 : ボウフラ頭部の後ろ側の毛毛の根元には基部が存在しています。まるでエビのような毛根です。図6 : 腹部十分成長した個体の腹部です。ここまで成長すると、防御毛を含めた胴体の幅が1mm以上になり、メダカの口に入りにくくなります。(続く)
2009.09.09
コメント(6)
全10件 (10件中 1-10件目)
1