Laub🍃

Laub🍃

2010.01.25
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カテゴリ: 🌾7種2次裏
そいつは、死にかけていた。
生きているのが奇跡なほどの惨状に、脳は殆ど根を上げていた。

それは、次の生命に出会うまで、生きながらえらせる能力を持っていた。

パンドラの箱は空いた。
それは、外に出た。

それとそいつは出会った。


かくして、そいつは生き残った。

使命もなく、憎悪もなく、ただひたすら放浪した。
食欲はなかった。しかし、何度も死にかけるものだからそれはそいつに泥水木の根虫ありとあらゆるものを食べさせて、生き延びさせた。


とうとうそれとそいつは、素晴らしき世界で、美しい人々と出会った。

その人々にわずかに懐かしさと喜びを感じ、そいつは一歩踏み出した。

「ナンデオマエガココニ」

そいつは倒れない。

いくら体を銃弾で撃たれても。

「キャアアアア」

そいつは倒れない。

その声をどこかで聞いた気がして、そいつは笑った。悲鳴と怒声は更に大きくなった。

「クルナ」

そいつは倒れない。

自分を彼女たちが殺そうとしていることも知らない。










倒れない。

倒れない。


逃げても逃げても、追ってくる。



ダダンダンダダン・・・


ダダンダンダダン・・・





<続かない>
<多分この後流れ着いた錆食べて自滅するor更にパワーアップして世界が滅ぶ>





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最終更新日  2017.11.09 05:20:17
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